魔法少女なんかじゃねえぞ これでも悪魔だ 小悪魔だけどな(≧▢≦)!
52『めんどくさくてややこしい奴ら!』
トトが喋った!?
ブリキマンとかかしは驚いて顔を見交わし、そして眠っているトトに目を落としやがる……。
授業中、先生の板書を写していて書き間違えたとする。めんどくさいんで、シャーペンでガシャガシャ消したら、横の女子が「さっき消しゴムが喋ってたわよ」って言われた男子みてえだ。
「そりゃ、たぶんマユが小悪魔だから、お話ができたんだ。ペコン」
「そりゃ、たぶんマユが小悪魔だから、お話ができたんだ。ペコン」
「マユには特殊な力があるんだなあ」
かかしと、ブリキマンは勝手に理解しやがった。
「いったい何時間ぐらい眠ってるんだろう……あんまり寝過ぎても、頭がボンヤリするっペコン」
かかしと、ブリキマンは勝手に理解しやがった。
「いったい何時間ぐらい眠ってるんだろう……あんまり寝過ぎても、頭がボンヤリするっペコン」
「そうだね、タイマーを見てみよう」
かかしは、ドロシーのバスケットから写真立てを出したぞ。
「あ、これ、ドロシーが家出したときに持って出たエムおばさんといっしょに写っているやつだな」
「これは、情報端末のタブレットなんだよ。写真は、ただのマチウケ。ドロシーが、ここへ来てからの記録や、予定が出てくるんだ……めったに使わないから、操作の仕方忘れちゃったなあ……」
「ブリキマンは、分からねえのか?」
「わたしは、ブリキで出来ているから触れないんだペコン。タブレットの画面を傷つけてしまうからポコン」
「あ……記録が出てきた」
「どのくらい寝てやがるんだ?」
「いや、べつの記録だよ……やっぱり、オズの魔法使いから『西の魔女』のホウキをとってくるように言われてるね」
「で、何時間寝てるんだペコン!?」
ブリキマンがせっついた。
「せかせるなよ、こういうの、ボクは弱いんだから……あ、これは」
「「なに!?」」
マユとブリキマンの声がそろったぜ。
「ドロシーが、ドロシーになるまえの情報みたいだ……ほらぁ」
画面はバグりかけていたけど、いくつかのことが読み取れた。
「ドロシーが、ドロシーになるまえの情報みたいだ……ほらぁ」
画面はバグりかけていたけど、いくつかのことが読み取れた。
「この子、もとは日本人だったんだ……ポコン」
「責任感が強くて……」
「……なにか、使命があったみたいだなペコン」
「ボランティア……読めねえなあ」
「ここに来る前に、大きな手術やってる……中味は……ああ、バグちゃった」
「あ出てきた。ドロシーダイアリー……たいへんだ、もう三日も眠ってるペコポコン!」
「起こさなくちゃ。食事も水も摂ってないよ」
「ドロシー……と、その前にペコン」
かかしがマユを見やがった。
「なんだよ?」
「言っといたほうがいいよなブリキマン?」
「うん、マユが混乱するといけないからなペコン」
「なんだよ、いってぇ?」
「ドロシーが目覚めたら、マユと話していたことや、ボクたちが、何人ものドロシーの相手をしていたこと……」
「ボクたちには、もともとの姿があったことなんか忘れてしまうからねポコン」
「わたしたちは、このドロシーが起きているうちは、このドロシーのためだけのブリキマンとかかしなんだ。だから、スカタン言うかもしれないけどね」
「……分かった、早くドロシーを起こそうぜ」
「「ドロシー、ドロシー……」」「ドロシー……」「起きやがれ、ドロシー!」「もっとやさしくペコン」「ウ、ごめん」「「「ドロシー……」」」
それから、五分ほどかけて、やっとドロシーは目を覚ましやがった。
「ああ、よく寝たわぁ……おはようみんな」
「「ドロシー、ドロシー……」」「ドロシー……」「起きやがれ、ドロシー!」「もっとやさしくペコン」「ウ、ごめん」「「「ドロシー……」」」
それから、五分ほどかけて、やっとドロシーは目を覚ましやがった。
「ああ、よく寝たわぁ……おはようみんな」
「「お、おはよう、ドロシー(^▽^)!」」
かかしとブリキマンが声をそろえて言った。
なるほど、二人ともさっきまでと違ってめちゃめちゃ明るい顔になってやがる。
「やだあ、ライオンさんもトトも寝てる……そうかぁ、わたしが眠れないものだから、いろいろ面倒かけたのよね……え、ええと……あなたは?」
三人の視線がマユに集まった。ちょっとドキドキするぜ(^_^;)
「「キミだれ?」」
かかしとブリキマンの声が、またそろった。ほんとうにマユのことは忘れたみてえだ(-_-;)。
三人の視線がマユに集まった。ちょっとドキドキするぜ(^_^;)
「「キミだれ?」」
かかしとブリキマンの声が、またそろった。ほんとうにマユのことは忘れたみてえだ(-_-;)。
「あぁ、ええとな……」
めんどくせえやつらだ(-_-;)!
「ああ、あなた、白雪姫さんのところで見かけた人よね!」
「ああ、あなた、白雪姫さんのところで見かけた人よね!」
「お、おお。小悪魔のマユっていうんだ。よろしくな!」
「よろしく!」
グゥゥゥゥ
「あ、ごめん、ちょっと待ってね(^_^;)」
ドロシーはバスケットから、ミルクやサンドイッチ、おにぎりなんかを取りだし、無心に食べ始めた。そんで、かかしとブリキマンは不思議な顔をしてやがる。こいつら、ほんとうに忘れやがったんだ( ゚Д゚)
「だあからあ……」
マユは、最初から説明をしなおした。でもよ、途中でライオンのやつが目を覚ましてくれたんで、マユの説明は半分ですんだぜ。って言うか、ライオンは記憶をなくさねえんだ。
ややこしいやつらだ。
ドロシーが三日分の食事を終えたころ、声がした。
「じゃ、そろそろ行こうか!」
声の主は、いつの間にか目を覚ませたトトだったぜ。
ドロシーが三日分の食事を終えたころ、声がした。
「じゃ、そろそろ行こうか!」
声の主は、いつの間にか目を覚ませたトトだったぜ。
☆彡 主な登場人物
- マユ 人間界で補習中の小悪魔 聖城学院
- 里依紗 マユの同級生
- 沙耶 マユの同級生
- 知井子 マユの同級生
- 指原 るり子 マユの同級生 意地悪なタカビー
- 雅部 利恵 落ちこぼれ天使
- デーモン マユの先生
- ルシファー 魔王、悪魔学校の校長 サタンと呼ばれることもある
- レミ エルフの王女
- ミファ レミの次の依頼人 他に、ジョルジュ(友だち) ベア(飲み屋の女主人) サンチャゴ(老人の漁師)
- アニマ 異世界の王子(アニマ・モラトミアム・フォン・ゲッチンゲン)
- 白雪姫
- 赤ずきん
- その他のファンタジーキャラ 狼男 赤ずきん 弱虫ライオン トト かかし ブリキマン
- 黒羽 英二 HIKARIプロのプロデューサー
- 光 ミツル ヒカリプロのフィクサー
- 浅野 拓美 オーディションの受験生
- 大石 クララ オーディションの受験生
- 服部 八重 オーディションの受験生
- 矢藤 絵萌 オーディションの受験生
- 片岡先生 マユたちの英語の先生