名古屋展まで待ちきれず、ちょうど上京の予定がありましたので杉山寧展を見て参りました。
今年は画家没後20年にあたり、大々的な回顧展が東京、名古屋、京都、横浜と巡回することになりました。
杉山寧の魅力を多くの皆さまにご紹介するよい機会となり、
昨年幸運にも杉山展を開催させて頂いた私達も大変嬉しく思っています。
日本橋高島屋さんには平日にもかかわらず多くの方が鑑賞にお出かけになっていらっしゃいました。
天井の高さや照明の具合からか、額への映り込みがあり、杉山独特の構図、色彩を堪能しにくい部分もありましたが、
抽象の時代、エジプトやカッパドキアのシリーズはもちろんのことながら、
今回は特に画家の若い時代の緻密でありながら自由で生き生きとした作品、
またその後の現代的で豊かな裸婦の作品群、私達が多く扱わせて頂く鯉や鶴、
花などの花鳥画に私は強い興味を持ちました。
画家の眼は厳しく対象をとらえ、構図も色彩も全てに隙のない杉山作品は
大変合理的で、ときには冷たさを感じさせることもありますが、
日本画としてやはりこの時代の最高峰足り得たものだろうと思います。
杉山寧展は以下の予定で巡回いたします。みなさまどうぞご鑑賞ください。
東京 日本橋高島屋 3月25日まで
名古屋 松坂屋美術館 6月15日~7月21日
京都 京都高島屋 9月4日~9月16日
横浜 横浜高島屋 10月16日~10月28日