私のお花のいけ方は邪道、自己流ですが、時々お客様に褒めていただく事があるので、20年絶やさず飾らせていただいています。
これは山茶花で、すぐに花びらがほろほろと散りますが、時々枝を切ってはこうして眺めています。
華道を習ったことはありません。けれど、お手本は結構あります!絵の中に。。
木工芸で椿を作っていた父は、以前、この作品を見て「御舟の椿は本当の椿とは違うぞ!」と言いました。
「多少デフォルメしているでしょ」とその時は答えましたが、父が亡くなってから、何故か山茶花や椿を見る度にこの絵と同じ構図の本物の枝ぶりを探してしまうのです。
「筋道」という言葉をよく口にした父は、その割に生活はメチャクチャなところが多くありましたが、「美しさ」という事には敏感であったと今思います。
御舟の絵の中の枝ぶりを現実に探し続ける事も、そんな父の遺志を継ぐ事になるでしょうか。