つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

詩と絵の間

2020年11月11日 | 日記・エッセイ・コラム
10年前にホームページやブログを書かせて頂き始めた頃は、まだ携帯電話の通信状況が現在のように「サクサク」というわけには行きませんでしたし、検索サイトにかかるまでかなりの時間を必要としましたので、アクセスしてくださる方の数も一日5人もいらっしゃれば「ありがたい!」と思えるほどでした。

それが、今では店にお通いくださるお客様やご遠方にお住まいの方々にもお立ち寄りいただくようになり、平均220、30人の方にこの記事をお読みいただくようになりました。1日に何回も覗いてくださる方の数も「お一人」とカウントされ私に届きますので、実際に開かれるページはその何倍かになります。

フォロワー何万人!などというお話もよく聞き、それに向かって努力される方々にもネット上でお会いいたしますが、私にとってみますと1日に200人もの方々がこの文章をお読みになる??とびっくり❗️ドッキリ❗️おどろくばかりで。。

少し前では「頑張らなくては!」「もっと良い記事を書かなくては!」と逆にストレスにもなっていました。


けれど、やはり、今は「自分が感動したこと、良いと思ったこと」でないとなかなかブログも書けないものだなぁと思っています。


画像の「画家の詩、詩人の絵」
この図録は2015年の今頃、11月から12月に愛知県碧南市藤井達吉美術館さんで開かれた展覧会に伺った際、求めさせていただいたものです。

「絵は詩のごとく、詩は絵のごとく」という副題がつき、図録の帯には美術評論家・詩人・画家の滝口修造の詩

「詩人と画家、それはふたつの人種ではない。
 二人はある日、どこかで出会ったのだが、後から確かめるすべもなく
 ふたつが、ひとつのもののなかで出会う。」が紹介され

「表現者は、永遠に求め得られぬ領域を
 永遠に求め続ける」明治から現代まで画家・詩人64名による創造の探究

と書き添えられています。

もう、この表紙を拝見するだけで、かなり感動してしまいますよねぇ〜

しかも表紙は青木繁のデッサンなのです😭



当店のHPやこのつれづれの記事を書かせていただく際に、私は今迄この図録を何ども開かせていただきました。

そして、いつかこの図録について少し記事を書かせていただきたいと思い、いろいろ考えて参りました。

現在、当店に新しい作品が入ってきていないわけではございませんが、これから1、2回に分けて
「画家の詩と詩人の絵」について、この図録からご紹介させていただきブログを書かせていただこうと思います。

少しお時間をいただきながらになるかと思いますが、よろしければお付き合いくださいませ。


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牛島憲之展へ

2020年11月09日 | おススメの展覧会、美術館訪問
もう1週間ほど前のことになってしまいましたが、愛知県内の稲沢市荻須記念美術館さんへ伺って参りました。




先にこちらを訪問されたお客様が「ソーシャルディスタンスが守られていましたよ」とお伝えくださいましたが、
確かに混雑はなく、ゆっくりと作品を鑑賞させていただくことができました。

この展覧会には、東京の府中市美術館さんの所蔵品が展示されています。
展覧会自体の規模はそれほど大きくはありませんが、牛島の初期作品から晩年の作品までを鑑賞することができ、
今まで牛島作品をご覧になられていらっしゃらない方にも楽しんでいただける展覧会だと思えました。

牛島の作品の魅力は、静かに穏やかな作風にあるということは間違いありませんが、
やはりこの画家にはかなりの意思がある!
どの作品にも、きちんと画家がずっしりと佇んでいる!ということを強く感じました。

だからこそ、この上の画像の作品の島の形、またそこにちょこんと立つ一本の木のユーモラス。。
など「生きることの喜び、不思議」がきちんと鑑賞者に伝わってくるのではないかと思っています。








佐橋がドライブついでに銀杏の名産地である祖父江に立ち寄ってくれました。銀杏の紅葉をみえるかと楽しみにしていたのですが、どうやら1週間ほど早かったようで、葉はまだ色付いていませんでした。が、銀杏の実はたわわで、木の根元には広くネットが張られていました。









美術館は公園の中にあり、散策もできましたし、紅葉には少し早すぎましたが、綺麗な空にぽっかり浮かぶ雲を眺めながらの
短いドライブは「牛島展の帰り」にはピッタリのおまけでした。

感染状況をみながら、これからもこの地方の美術館さんを中心にプチ鑑賞旅行をさせていただこうと思っています。


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お便り

2020年11月04日 | お客様よりのお便り
昨日、店に出るとお客さまからのお便りが届いていました。
大変嬉しく読ませていただきましたが、特に眼にご病気をお持ちのご年配のお客様のお便りには
とても感動いたしました。

今回は、梅原龍三郎の薔薇をとても長くご覧くださいました。

「梅原、梅原とよく聞いてきたけれど、、やはり堂々としたものねぇ。美しいとはこの事ね。」
と何度もおっしゃってくださいました。


そして、華岳の作品へのご感想を書いてくださったこのお便りの一文に特に驚きました。
ほとんど見えていないとおっしゃっていらしたのに、、「深いところに沈みました」というご感想を頂いたのです。


無眼界展を開かせていただき良かったと心の底から思えました。

そして、新しい気持ちで11月の営業を始めさせていただこうと思います。

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