あるきメデス

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神も仏も…、関西に「神仏霊場会」発足

2008-09-19 22:29:40 | Weblog
 関西では、テレビや新聞などで報道されたのではないかと思い
ますが、関東では話題にならなかったようなので、紹介します。

 2008年9月8日(月)、世界遺産を含む伊勢神宮から比叡山
まで、西国150の神社と寺院が加盟した新しい巡拝の道である、
「神仏霊場会」が発足しました。

 明治維新で分離された神仏も、江戸時代には、伊勢参りをした
人たちが、西国の霊場や四国遍路をするなど、ごく自然に神仏の
へだてなく参拝していたということです。

 日本人は、古くから山川草木の中に、見えない神や仏を感じて
歩くという自然崇拝の歴史がありました。

 それが明治政府による神仏分離政策により、不自然な関係に
置かれてきたわけです。このような関係を解消して、本来の神仏
同座の関係に復そうという動きが起こり、紀伊熊野、奈良、京都
の世界遺産を含む西国150か社寺による神仏霊場会が発足し
たのです。

 霊場は、特別参拝の三重県・伊勢神宮を初めとして、和歌山
県の熊野速玉大社、西国三十三観音霊場1番の青岸渡寺、熊
野本宮大社、道成寺、高野山金剛峰寺など13社寺、

 奈良県は、東大寺、春日大社、唐招提寺、法隆寺、樫原神宮、
長谷寺、室生寺、吉野山金峰山寺など28社寺、

 大阪府は、住吉大社、今宮戎神社、四天王寺、大阪天満宮、
四条畷神社、総持寺、勝尾寺など24社寺、

 兵庫県は、生田神社、西宮神社、湊川神社、永田神社、須磨
寺、園教寺、一乗寺など15社寺、

 京都府は、石清水八幡宮、善峰寺、神護寺、北野天満宮、上
鴨神社、三千院、吉田神社、清水寺、伏見稲荷など52社寺、

 滋賀県は、多賀大社、長濱八幡宮、永源寺、日牟礼八幡宮、
石山寺、それに最後の延暦寺など18社寺が加盟しています。

 神仏霊場会発足までの歴史的背景や経緯などについては、
廣川勝実著 集英社新書『神と仏の風景「こころの道」』に詳し
く述べられています(本体700円、8月24日発行)。


 また、公式ガイドブックとして、神仏霊場会・編により、『神と
仏の道を歩く』が、集英社新書ヴィジュアル版(本体1333円、
9月10日発行)で刊行されています。

 本書では、各霊場が見開き2頁で紹介されていて、左頁には
それぞれの社寺の代表的な建物が、精密なペン画で画かれて
います。

 本書の帯に記された霊場一覧です。


 心に迷いを持つ人が多くなっている今、こころの道を求めて、
西国三十三番観音霊場巡りや、四国遍路などにつづく新しい
霊場巡拝として、盛んになるかもしれません。

 この原稿を書きはじめたところ、タイミング良く、21時からの
NHK総合TV「ニュースウオッチ9」でも、かなりの時間をとって
紹介しましたので、ご覧になった方もおられるかと思います。


 
コメント
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