第1日 2008年9月4日(木)
=糸魚川から名立まで〈続き〉=
正午過ぎ、草の生えた重厚なかやぶき屋根が目につく、能生
白山神社境内に入った。本殿は室町時代の永正12年(1515)
建立で、国の重要文化財だという。
本殿右手背後の斜面から名水が流れ出ていたが気付かず、
たまたま後から来た3人の女性が行ったので分かった。まろや
かな味わいの名水で、乾いたのどを潤す。
境内には、黒瓦ぶきの秋葉神社もあり、天井には、天保13
年(1842)、伝・松尾米庵画という雲龍図が画かれていた。
南側斜面上にも、こけの生えたかやぶきの曲がり家、能生歴
史民俗資料館があったが、週末以外は休館で、入れなかった。
白山神社の先で、自転車道は、長さ336mの旧国鉄北陸線
白山トンネルに入る。中は照明が点いて容易に抜けられる。
神社に来た3人の女性は知らなかったようで、私の後を付い
てきて、抜けたところで分かれた。
トンネルの先は、権現岬を回った能生小泊集落。集落の終わ
るあたりで、次の小泊トンネル(326m)に入る。トンネルは、右
に大きくカーブしていた。
トンネルの先には、海側がくり抜かれた雪覆いの洞門があり、
海側にある道の駅能生の、鮮魚センターなどが見下ろせる。
洞門を出て国道をまたぐ橋を渡り、「マリンミュージアム海洋」
と、海に浮かぶ付属施設、越山丸〈上〉の間から、道の駅に続く
能生海洋公園の芝生広場に入った。
公園には、ローター直径29m、3枚羽根の風力発電装置が
回っていた。雨がポツポツしてきたので、そばの東屋にザック
を下ろして昼食にした。
食事を終える頃には雨は上がった。道の駅までは回らずに先
に向かう。次の岬、島崎は、百川(ももかわ)トンネル(161m)
で抜ける。
百川の集落も、黒瓦の屋根の民家が海岸に沿って続いていた。
自転車道は百川から藤崎(とうざき)へと、海沿いの国道や集落
より山側の高みを回っている。
藤崎集落の東端近く、小さい川に鉄橋の跡らしいレンガ色の
橋脚が残っていた。
筒石の家並や筒石漁港が近づき、その向こうに岬が立ちはだ
かる。
高台の筒石観音堂から漁港を見下ろしながら小休止。観音堂
に続く寺も、大屋根のりっぱな本堂だ。
黒光りのする瓦屋根の民家が続く筒石集落を抜け、2㎞ほど
進む。山側から湧水が流れ落ちていたので、手ですくってのど
を潤した。
大抜トンネルの手前に、名立(なだち)休憩所がある。日本海の
好展望地で、そばに小さい棚田もあった。
大抜きトンネルは長さ391m、入口のレンガ積みはきれいで、
線路こそないが、今にも列車が走ってきそう。
今日のゴールが近づき、名立川の魚野橋を渡る。北陸自動車
道の高い高架橋が川を横切っている。
名立大町の家並みに入り、二つ目の交差点を右折して名立駅
に向かう。近くに歴史ありそうな名立寺があったが、建物は由緒
などを記したものはない。
本堂横に、明治11年(1878)9月に明治天皇が北陸東海
巡行の際駐泊したとの説明と、行在所〈あんざいしょ〉跡を示す
石碑があった。
現在のJR北陸本線は山側を幾つかの長大トンネルで抜けて
いる。名立駅も町並みから1㎞ほど離れた名立川の傍らにあり、
駅の両側はすぐトンネルになっている。
16時25分に着き、直江津行き電車で二つ先の谷浜駅まで
行き、予約した駅前の民宿に入る。
(天気 曇、距離 28㎞、地図(1/2.5万) 糸魚川、梶屋敷、
名立大町、歩行地 新潟県糸魚川市、歩数 46,900)
=糸魚川から名立まで〈続き〉=
正午過ぎ、草の生えた重厚なかやぶき屋根が目につく、能生
白山神社境内に入った。本殿は室町時代の永正12年(1515)
建立で、国の重要文化財だという。
本殿右手背後の斜面から名水が流れ出ていたが気付かず、
たまたま後から来た3人の女性が行ったので分かった。まろや
かな味わいの名水で、乾いたのどを潤す。
境内には、黒瓦ぶきの秋葉神社もあり、天井には、天保13
年(1842)、伝・松尾米庵画という雲龍図が画かれていた。
南側斜面上にも、こけの生えたかやぶきの曲がり家、能生歴
史民俗資料館があったが、週末以外は休館で、入れなかった。
白山神社の先で、自転車道は、長さ336mの旧国鉄北陸線
白山トンネルに入る。中は照明が点いて容易に抜けられる。
神社に来た3人の女性は知らなかったようで、私の後を付い
てきて、抜けたところで分かれた。
トンネルの先は、権現岬を回った能生小泊集落。集落の終わ
るあたりで、次の小泊トンネル(326m)に入る。トンネルは、右
に大きくカーブしていた。
トンネルの先には、海側がくり抜かれた雪覆いの洞門があり、
海側にある道の駅能生の、鮮魚センターなどが見下ろせる。
洞門を出て国道をまたぐ橋を渡り、「マリンミュージアム海洋」
と、海に浮かぶ付属施設、越山丸〈上〉の間から、道の駅に続く
能生海洋公園の芝生広場に入った。
公園には、ローター直径29m、3枚羽根の風力発電装置が
回っていた。雨がポツポツしてきたので、そばの東屋にザック
を下ろして昼食にした。
食事を終える頃には雨は上がった。道の駅までは回らずに先
に向かう。次の岬、島崎は、百川(ももかわ)トンネル(161m)
で抜ける。
百川の集落も、黒瓦の屋根の民家が海岸に沿って続いていた。
自転車道は百川から藤崎(とうざき)へと、海沿いの国道や集落
より山側の高みを回っている。
藤崎集落の東端近く、小さい川に鉄橋の跡らしいレンガ色の
橋脚が残っていた。
筒石の家並や筒石漁港が近づき、その向こうに岬が立ちはだ
かる。
高台の筒石観音堂から漁港を見下ろしながら小休止。観音堂
に続く寺も、大屋根のりっぱな本堂だ。
黒光りのする瓦屋根の民家が続く筒石集落を抜け、2㎞ほど
進む。山側から湧水が流れ落ちていたので、手ですくってのど
を潤した。
大抜トンネルの手前に、名立(なだち)休憩所がある。日本海の
好展望地で、そばに小さい棚田もあった。
大抜きトンネルは長さ391m、入口のレンガ積みはきれいで、
線路こそないが、今にも列車が走ってきそう。
今日のゴールが近づき、名立川の魚野橋を渡る。北陸自動車
道の高い高架橋が川を横切っている。
名立大町の家並みに入り、二つ目の交差点を右折して名立駅
に向かう。近くに歴史ありそうな名立寺があったが、建物は由緒
などを記したものはない。
本堂横に、明治11年(1878)9月に明治天皇が北陸東海
巡行の際駐泊したとの説明と、行在所〈あんざいしょ〉跡を示す
石碑があった。
現在のJR北陸本線は山側を幾つかの長大トンネルで抜けて
いる。名立駅も町並みから1㎞ほど離れた名立川の傍らにあり、
駅の両側はすぐトンネルになっている。
16時25分に着き、直江津行き電車で二つ先の谷浜駅まで
行き、予約した駅前の民宿に入る。
(天気 曇、距離 28㎞、地図(1/2.5万) 糸魚川、梶屋敷、
名立大町、歩行地 新潟県糸魚川市、歩数 46,900)