あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

関東百駅巡礼歩行 益子駅(栃木)

2008-10-14 21:48:12 | 関東百駅巡礼歩行
 きょうは、当日3枚の写真だけで報告した、3日前の関東百駅
巡礼歩行のレポートです。

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 2008年10月11日(土)


 
 やまさんの関東百駅巡礼歩行、第48回は真岡(もおか)鐵道の
益子(ましこ)駅。参加者10人は記念撮影後、11時11分に益子
駅を出た。


 県道41号を横切り、古い虚空蔵(こくぞう)堂の先から、生い茂
った草をかき分けて行くと、地図に記された林間の細道が残って
いた。樹林下の、小さいほこらが二つ並ぶ横を通過する。

 左へ回り込んでしばらくで、地図にはない車道が下に見えた。
その道に下ると、益子小の横から南西の石並集落とを結ぶ通学
路らしく、車道際に「学道につき最徐行」の立て札が立つていた。

 「学道」という標識は、はじめて見た。

 すぐ先にあった林間の細道に再び入り、緩やかにトラバースしな
がら東斜面を進む。右から、工事を終えたばかりで未開通の車道
が現れた。

 その道を進むと西側に、ぽっかりと山をえぐった広大な砂利採取
場が見下ろせる。


 東側に見えた谷地田(やちだ)のあぜに下り、西明寺集落の車
道に出る。野菜を無人販売する建物があったので、場所を借りて
昼食にした。

 青空が広がり、日が差してきた。東側の一軒家と細い谷地田の
間を進んで東側稜線上の畑を横切るつもりだったが、そこは若木
のヒノキと杉林になっていた。

 その林に上がり稜線を越えて反対側の田んぼに向かって横断
する。ところが中ほどで、米粒くらいの小さなひっつき虫が、シャツ
やズボン、ザックなどに何千とも知れずにくっついてしまった。

 まるで着衣に模様ができたようで、ひとつひとつ手で摘まぬと
取れない。摘みながら田んぼのあぜを進むが、いつになったら取
り切れるか計り知れぬほど多い。こんなしつこいひっつき虫に遭
遇したのは皆、初めてのことだった。

 帰宅後、ネットで調べてみたら、どうやらこれはイノコズチという
草の実らしい。

 東側山腹に見えた芳賀青年の家に向かって、駐車場の横から
ジグザグに上がる。青年の家の広場では、小学生だろうか、テン
ト代わりのシート張りの訓練をしていた。

 青年の家の上が、坂東三十三観音霊場第二十番札所の西明
寺(さいみようじ)。一番下の納経所は、かやぶき屋根である。

 その前に、県天然記念物の大きなクスノキが立っていた。


 手をこまねいていたひっつき虫は、濡れティッシュでぬぐうと取
れることが分かり、寺の駐車場のトイレの水で濡らしたティッシュ
を何枚か使い、なんとか目につかぬくらいまで取ることが出来た。

 林間の石段を上がってくぐる楼門も、どっしりしたかやぶき屋根。
明応元年(1492)建築で、そばに立つ天文7年(1538)建立の
三重塔とともに、国重要文化財に指定されている。


 楼門右手の閻魔(えんま)堂もかやぶき屋根だった。閻魔堂内に
は、5体の仏像が並び、中心の閻魔大王は日本でただひとつと
いう、珍しい笑い顔の閻魔様である。


 かやぶきにトタンを被せた堂々たる本堂に参拝する。欄間(らん
ま)に紙の千社札(せんじゃふだ)がたくさん貼られ、色あせては
いるが、精巧な木彫にも目を引かれる。


 本堂右手に、「とちぎ名木百選」のコウヤマキの巨木が、複雑に
枝を伸ばしていた。

 樹高30m、周囲5.4m、承元3年(1209)に宇都宮景房が本
堂修復記念に植えたと伝えられているという。

 コウヤマキの横から背後の林に入り、関東ふれあいの道を400
mほどで権現平に上がる。権現平には展望台とベンチがあり、少
し霞んではいるが、広葉樹の間から西北方が展望できる。


 さらに先へ、県道262号を2度目に横断したところに、大日本史
に関東六城の一つとして紹介されているという、高館城跡の説明
板があった。

 関東ふれあいの道は、「益子の森」と呼ぶ稜線上の気持ちよい
遊歩道を北に向かう。途中の窯眺橋で車道の上を陸橋で通過し、
少しずつ下ってトリム施設の横を過ぎ、フォレストイン益子という
宿泊施設の前に出た。


 さらに林間を下って須田ヶ池のそばまで行ったが行き止まり。
フォレストインのそばに戻り、東側の車道から県道230号に出た。
 このあたりから益子焼きの製陶所が幾つか並んでいる。


 カモの泳ぐ須田ヶ池の西で県道に分かれて南側の旧道へ。
 小峰窯業センターの先にて広い車道を横断、丘陵に上がって下
り、田舎料理の店の横県道230号に合した。そばの道祖土(さや
ど)上バス停で時刻を確認したが、しばらく来ないので、駅まで歩
くことにする。

 益子焼きの品定めに来た人で賑わう益子焼窯元窯業センター
には、益子焼きの大ダヌキが鎮座していた。


 道路の南の広場では、幾つかのテントの下に益子焼の製品を
たくさん並べて販売している。

 窯業センターの横を北に入って益子陶芸美術館に行く。この日
まで休館中で観覧はできない。構内を先に進み、遊歩道を遺跡広
場の先まで行く。このあたりは益子古城の城跡らしい。

 幼稚園を併設した観音寺の横から県道の交差点際に下る。そば
に、かやぶき屋根のりっぱな家が見えたので回ってみた。

 県文化財の日下田邸で、藍染め工房になっている。中に入って
藍染めの窯(かま)や、水でさらす工程などを見せていただく。


 藍染製品もたくさん並べて販売していた。

 鍵の手のところで県道に分かれて南を平行する細い旧道へ。
 益子保育園のそばを通り、15時58分に益子駅に戻った。
 
(天気 曇後晴、距離 10㎞、地図 真岡、歩行地 栃木県益子
 町、歩数 20700)
コメント (2)
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