出かけてから半月が経過し、季節感が少しずれてしまいましたが、この後も何件か同様
の投稿が続きます。ご了承の上、ご覧下さい。
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2021年11月13日(土)
今日は好天の予報で、西武鉄道の「埼玉県民の日記念乗車券」で割安に西武秩父駅まで
往復できるので、西武鉄道のウィーキング&ハイキング「秩父市内から羊山公園フリー散
策!」に参加することにした。
西武秩父線の終点、西武秩父駅に10時15分に着いた。
ハイキング受付の前に、駅に接した「西武秩父駅前温泉 祭の湯」の売店の並ぶコーナー
に立ち寄り、小鹿野町特産のしゃくし菜漬けを求める。
この後、受付でもらった地図では、祭りの湯が立ち寄りのスポット1になっていた。
駅前広場の受付用テントで受付を済ませて地図をもらい、10時32分にスタートする。
東側の国道40号線に出て北へ、2つめの信号の先で細い道路を少し東進し、2つめの
スポット「ちちぶ銘仙館」へ。
この施設は、秩父地域の繊維産業の向上と振興のために建築した「埼玉県秩父工業試験
場」跡を利用したもの。
昭和58(1983)年には「埼玉県繊維工業試験場秩父支場」となり、平成10
(1998)年3月に廃止後、秩父市に譲渡され、2002年ちちぶ銘仙館として秩父織
物や銘仙などの貴重な資料の展示や伝統的な技術を伝承する施設として改修されたという。
入口から入館し、幾つかの棟に分かれた展示施設を順次巡り、銘仙や繊維製品、その製
造用設備、実演、繊維製品を用いた作品などの多くを観覧した。
本館の建物は、国の登録有形文化財になっている。
構内の駐車場からは、これから行く、東側稜線上に延びる羊山公園の一部が望まれる。
東南東に向かうと、民家の紅葉がよい彩りに。
羊山公園の山麓から急坂を少し上がると水車小屋があり、その横に「牧水の滝」と呼ぶ
小さな滝が流れ落ちているはずだが、このところの少雨続きで流れは見られない。
滝の横には、歌人 若山牧水が大正4(1915)年に訪れたときに詠んだ、「秩父町
出はずれ来れば 機(はた)をりの うた聲(ごえ)つづく 古りし家並に」の歌碑があ
るが、少し読みにくい。
南北に延びる羊山公園の、中央部よりやや北側の稜線に出て、北に向かって緩やかに園
路を上がる。
東側眼下に姿の池があり、その湖岸に立つ2本のイチョウが色づき、その向こうに外秩
父の緩やかな山並みが望まれる。
南東には、秩父のシンボルで石灰石の採掘で姿を少しずつ変えつつある、日本二百名山
の一つの武甲山(ぶこうざん、1304m)の北面がどっしりと目につく。
園路沿いの柿の木にたわわに柿が実り、その下のドウダンツツジがよい彩り。
公園の北西側、見晴の丘からは、眼下に秩父市の中心街を見下ろし、↑西方に奥秩父の
山並み、北方に日本百名山の一つ両神山↓(りょうかみさん、1723m)が望まれる。
公園の北端近くの広場中央部には大きな忠霊塔が立ち、近くには秩父鉄道の創業者で初
代社長の柿原満蔵の銅像もある。
見晴の丘の北端辺りからは、東側に二子山の双耳峰が。
近くの大きなモミジが見頃に。
忠霊塔から東に進めば、3つめのスポットの「武甲山資料館」がある。
武甲山資料館は、秩父山地の生い立ちや武甲山の動植物、セメントの原料である石灰岩
の産出による山容の変化、石灰岩の利用法など紹介している。
入館料は210円だが、ハイキング参加者割引の160円で入館し、館内を一巡して
15分ほどで観覧した(撮影可能)。
セメントの利用
武甲山に自生する植物
森林に住む生物
石灰岩
昭和20年代(1945~)の武甲山 秩父の写真家・故 清水武甲氏撮影
すぐ先、木々に囲まれた一角には、スポット4の「やまとあーとみゅーじあむ」がある。
ここも100円割引の600円で入館し、やはり15分くらい観覧した(↑は入館券)。
展示の中心は棟方志功のコレクションで、その質・量ともに国内有数とか。
ほかに、熊谷守一、林武、鈴木信太郎の絵画や、河井寛次郎、浜田庄司らの陶芸作品な
どがある。(撮影禁止なので、下の5作品は、もらったリーフレットから)
館周辺の木々の彩り。
近くから見下ろす、南側の姿の池
武甲山中腹から爆発音が聞こえ、間もなく白煙が上がる。どうやら発破をかけたようだ。
園路を、見晴の丘の観光客など見ながら牧水の滝の上まで戻り、コースはさらに南へ、
羊山公園中央部の園路を緩やかに上る。
西武秩父線がトンネルで園路下を通過する辺りに、葛葉稲荷神社の赤鳥居が並んでいた
ので、急斜面の石段を上がり参拝した。
その先に「羊山センター」と呼ぶ秩父市の総合福祉施設があり、道路の相対する東側一
帯は「Antioch Park」とよぶ斜面になっている。
秩父市と姉妹都市協定を結んでいる米国カリフォルニア州アンチオック市との、50年
間の友好関係を記念し2017年にて設けたエリアのよう。
羊山センター横の大きなイチョウや、近くのモミジ、ケヤキなどがよい彩りを見せる。
羊山公園の南端近くまで進む。右手(西側)には「秩父こもれびの庭」と呼ぶ小公園が
あり、こもれびの庭の中心部には、秩父市のイメージキャラクター「ポテくまくん」を形
どった小屋が建っていた。
東側一帯から北に延びるエリアは「芝桜の丘」。4月中旬~5月上旬には約40万株の
芝桜に埋め尽くされるが、いまはひっそりしていた。
芝桜の丘の最南端、宇根口から羊山公園を出た。東に向かって少しずつ下って横瀬町
(よこぜまち)に入ると、正面に二子山が姿を見せる。
すぐ先に、この時期は休業中のしめじ直売所・石坂農園があり、その辺りから集落内を
進む。民家の前に白いサザンカが咲き、実がいっぱいのナンテンが。
集落内を東から東北へと回り込んで下り、宇根八坂神社前に出た。以前に何度か来たこ
とがあったが、もう一度参拝する。
覆い屋の中をのぞくと、小さめだが精巧な木彫の本殿が祭られていた。
その前から細道に入り、流れ沿いの低地を進んで西武秩父線のガードを抜ける。
右折してすぐ先にゴールの横瀬駅があり、13時50分に到着した。
まだ昼食前なので西武秩父駅に戻って食事することにする。13時57分発下り電車に
乗り、西武秩父駅に14時03分に着いた。
朝来たときよりはるかに増えた人出の中の「駅前温泉 祭の湯」の売店。
その先にある食堂に入り、肉そばで昼食とした(880円)。
西武秩父駅14時38分発の上り電車は、往路と同じブルーラッピングの「DORAEMON
GO!」車両だった。
(天気 快晴 距離 5㎞、地図 西武鉄道「ポイントDay散策」用地図、歩行地 秩父市、
横瀬町、歩数 10,100、累積標高差 上り153m、下り139m)
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