会社で企画されたメンタルヘルス研修のテキストで配布されたので、ザッと目を通してみました。
内容は、大阪商工会議所主催の検定試験に準拠した解説教材なので、「読み物」として面白いというものではありません。
ただ、以下の目次のとおり、メンタルヘルスに対する職場の役割を体系的にたどることはできます。
- 第1章 メンタルヘルスケアの意義と管理監督者の役割
- 第2章 ストレスおよびメンタルヘルスに関する基礎知識
- 第3章 職場環境等の評価および改善の方法
- 第4章 個々の労働者への配慮
- 第5章 労働者からの相談の方法(話の聴き方、情報提供および助言の方法等)
- 第6章 社内外資源との連携と労働者のプライバシーへの配慮
- 第7章 心の健康問題を持つ復職者への支援の方法
私の認識不足ではありますが、この本を読んで、「メンタルヘルスの問題に対しては予想外に法的・行政的手当てがなされつつある」という印象を受けました。
もちろん、それで十分というわけではありません。法的に定められ、行政的に指導されても、最終的な実行は本人と上司を中心とした職場の対応に拠るのです。そこが疎かになると、法も仕掛けも何の意味もありません。
しかしながら、この本で示されている多様なケアが実際に機能し実践されれば、現在増加しつつある問題状況は必ず減少に転ずると思います。
繰り返しになりますが、実践するのは自分たちです。
自分たちが実践しさえすれば、好転するということです。
ちなみに、検定試験の方はとりあえず「合格」しました。(合格率は非常に高いので)
ただ、こういう資格が必要になる状況自体は望ましいものではありません。メンタルヘルスがこれほどまで問題にならなければ、こういう資格はそもそも必要ないのですから。
メンタルヘルス・マネジメント検定試験公式テキスト 2種 ラインケアコース 価格:¥ 2,940(税込) 発売日:2006-05 |