かなり以前に読んだ内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。
今回は、“沖縄”です。
沖縄に初めて行ったのは学生の時、もう40年以上前、大阪南港から船中2泊の旅でした。さらに石垣島までも船旅でしたから、当時は“元気”でしたね。離島では「車は左、人は右」と書かれた看板が、色褪せてはいましたが、まだ残っていたころでした。
その後社会人になって出張で訪れたのは那覇が多いのですが、いくつかの部署では沖縄でイベントを開催することもあったので恩納や万座のあたりにも足を伸ばしたことがあります。その行き帰りでは、この物語の中で浅見光彦が行き来した沖縄自動車道も何度も通っています。
さて、この作品、ネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、いつもの浅見光彦の推理のキレは見られませんでしたね。こういったところを見落とすのかと、正直ちょっと拍子抜けでした。
陽一郎からの警告めいた忠告も別に回収されることもなく捨て置かれたり、始めの方に登場する伏線が結構かなり核心に近くてミエミエだったりとミステリーとしての構成的にもかなり雑な印象です。
シリーズの中では、BマイナスからCといったところでしょうか・・・。