かなり以前に読んでいた内田康夫さんの “浅見光彦シリーズ” ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。
ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら “シリーズ全作品制覇” にトライしてみようと思い始ました。
この作品は「第22作目」です。今回の舞台は “日光”。
有名な観光地ですから私も何度か訪れたことがありますが、いわゆる観光シーズンの「紅葉の盛り」とかには縁がないので、あまり印象に残ってはいません。ポピュラー過ぎて新鮮さに乏しく感じるのかもしれません。
で、肝心の作品について。
ネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、「1勝2敗」ですかね。何かといえば、今回、浅見光彦は3つの事件に遭遇したのですが、それらのミステリーとしての出来栄えです。
事件の背景として物語の大半が使われたのは3つの事件のうちひとつだけ、あとの二つは、ちょっとした伏線の共用はありましたが、かなり唐突感があるものでした。
やはり、事件に至るプロセスを丁寧に作りこまないと、読み終わっても物足りない後味の作品になってしまいますね。ちょっと残念です。
さて、取り掛かってみている “浅見光彦シリーズ制覇チャレンジ”、それほど強い意志をもって完遂しようとも思っていませんので、まあ、“どこまで続くことやら” です。
次は、いよいよ映画にもなった有名作「天河伝説殺人事件」ですね。