たい焼きを探しに、京都府京都市に来ました。
ひと昔前は、京都市でたい焼きを食べる事が難しかったですが、現在(2024年)は数軒のたい焼き屋さんが存在します。とはいえ、今回のお店はたい焼き屋ではなく、京都で旧い歴史のある生麩のお店です。
「京の台所」と言われて親しまれている、おおよそ400年続く錦市場。歴史もそうですが、その長さも400m近くあり、狭い通りの両側にお店が並んでいます。この中に、たい焼き屋さんではないけれど、一度食べてみたかったたい焼き?があります。
烏丸通から中に入り、ココが高倉通の錦市場入り口です。ココから中に入って行きますが、錦市場から出て来る人と、これから入って行く人で、結構人通りがあります。観光客は多いけれど、まだこの辺りは歩けます。そして次の堺町通に出ますが、その先が人で埋まっていて、入って行くのにだいぶ躊躇します。だってそのほとんどが、外国から来た観光客の方々です。でも幸いなのが、僕の目的のお店が、堺町通からすぐ1軒目にあった事です。
こちらのお店は麩嘉さんといい、創業年が不明なくらい歴史の旧い老舗生麩のお店です。本店が京都御苑近くの上京区西同院通にあり、ココは麩嘉 錦店になります。お店の上に「ふ」の文字が描かれていますが、右に間違いなく「鯛やき」の文字がありました。
麩嘉 本店は事前予約での販売ですが、麩嘉 錦店は商品を眺めながら購入できます。なので敷居が高い老舗らしさをなくし、ふらりとお店に入れる明るい雰囲気です。とはいえ、すぐにたい焼きを注文するのも何なので、並べてある商品を眺めながら、麩嘉さんの空間に身を置きました。
その時間で、たい焼きを焼いている場所を探りましたが、目に入る範囲では見当たりません?
頃合いを見て注文しようと、「たい焼きありますか?」とたずねました。確か1日の販売個数が限定だったと思って・・・。でも大丈夫という返事に、「よしやったー」と心の中で喜びました。
すると陳列ケースの後ろで、一丁焼きの焼き型で焼きはじめました。なるほど、すぐそこにガスコンロがあったんですね。そして数分して、白い紙袋に入ったたい焼きが、運ばれて来ました。
写真(上)ではわからないですが、意外と小さかったです。でもこれは、いつも食べているたい焼きとは別物で、生麩屋さんのたい焼きです。
白い紙袋からたい焼きの頭を少し出し、がぶりとかじってみました。すると今までのたい焼きにはない、予想に反した食感でした。簡単に表現すると、ぐにゅっとやわらかい食感です。ココは生麩の特徴が表れています。中にしっとりとしたこしあんが入っていて、この甘さがこの生地に良く合っています。あくまでも僕の感想ですが、この弾力のあるやわらかい食感が、クレープのような食べ心地です。
そしてたい焼きの尻尾のあたりで、こしあんの甘さが無くなった瞬間、胡麻油の風味を感じました。麩嘉さんの鯛焼き麩は、胡麻油で香ばしく焼いていたんですね。本来のたい焼きは違う、はじめて味わうおいしいたい焼きでした。
麩嘉さんでは、だいぶ前から麩まんじゅうなどを製造販売していて、その中には桜麩まんじゅうやレモン麩まんじゅうなどもありました。鯛焼き麩も含め、長い歴史を持つ老舗でも、時代にあわせたおいしさの追求は欠かせませんね。
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