たい焼きを探しに、東京都江戸川区に来ました。
江戸川区は南北に長く、浦安市住民の僕は、主に江戸川区の南方面(葛西近辺)は馴染みがありますが、北方面の特に小岩近辺はそうでもありません。なのでJR総武線 小岩駅を利用した事は、過去に数えるほどしかないです。
JR 小岩駅南口を出て、右手方向に進みます。そこは歩道の上に屋根が付いた、現在少なくなっているアーケード通りです。この通りをフラワーロードといい、約900mの距離の間に、さまざまな商店が立ち並んでいます。ただ今回のたい焼き屋さんは、このフラワーロードから右にそれた場所にあります。
フラワーロードを歩いていると、右にスーパーのオオゼキ(南小岩店)があります。そこを通り過ぎ、2本目の路地を右に曲がりますが、ここは一方通行の出口で、進入禁止の標識があります。
フラワーロードから中に入ると、そこは細い路地に住宅が立ち並ぶ、ちょっと閑静な雰囲気です。この通りは一方通行の為、車の通りが少なく、それよりも人通りもまばらで、本当にこの辺にたい焼き屋があるのか、不安もそうですが心配にもなります。「でもな~、四谷のわかばさんも、細い路地にあるからなぁ・・・」と思い出し、「たい焼きがおいしければ、場所なんて関係ないよな~」と思いながら歩いて行きました。
先の方に目をやると、交通量の多い通りが見えて来ました。「あれ?たい焼き屋が見当たらないな~」と思っていると、すぐ左にたい焼きの幟を発見!
このたい焼きの幟が立っていなかったら、先の南小岩六丁目西の交差点まで行くところでした。
お店の入り口に、たまいち の文字があり、その上に小さく「一丁焼き 鯛焼き」と書かれてありました。「へ~」というか、「あらまー」という喜びと期待が、僕を店の中に押し入れました。
入り口すぐの所にカウンターがあり、左右に椅子が置かれてありました。カウンターの奥が厨房になっていて、真新しさがうかがえました。それもそのはず、こちらのお店は2023年2月に開店した、鯛焼き たまいち さんです。
僕の来店に気が付き、厨房からお店のご主人が出て来ました。このタイミングで注文するわけですが、たい焼きのメニューが自家製つぶあん・カスタードクリーム・鯛焼きチョコレート・鯛焼きホイップの4種類あり、これは即決するのをためらいます。ただ鯛焼きホイップはお持ち帰り不可なので、除外としました。
僕の経験では、一丁焼き(天然物)たい焼きに、あんこ以外を入れているお店は珍しいです。というか、僕の感覚が古いのかもしれませんね。それでも僕は、定番の自家製つぶあんにしました。
ご主人に注文を告げると、カウンター越しでたい焼きを焼きはじめました。柄の長い一丁焼きの焼き鏝(ごて)で焼く姿は、たい焼き職人そのものです。時々コテという、焼き鏝(ごて)を返す音がしてきます。
その姿をみて、僕はご主人に問いかけました。「なぜたい焼き屋になろうと思いましたか?」と…。するとご主人が、「数年前に浅草に行った時に、たい焼きに出会い… 」と答えてくれました。僕の中で、「浅草にたい焼き屋があったかな~」と疑問になり、もう一度ご主人に問うと、気さくに即答してくれました。「あぁ!あそこね~、ハイハイ」と、僕は思い出しました。僕がたい焼きを食べ始めた約15年前に、ご主人が修行したたい焼き屋さんに行っていました。「あそこのお店のあんこは、とても甘いですよね」とつい声に出すと、「うちの餡は自家製ですから」と笑顔で返してくれました。
そんな会話をしていると、たい焼きが出来上がりました。このタイミングで、もう一つ質問しました。それは神棚に祀っている大きなたい焼きで、店に入った時から気になっていました。
実はこれ、この為に作ったわけではなく、クレーンゲームの景品のようです(デカ!)。ゲームの景品でも、このように祀ってもらえると、たい焼きクッションも本望(ほんもう)ですね。
焼き立てのたい焼きを持ち、小岩駅に向かいながら食べました。たい焼きの皮は薄く、パリッとした食感です。中に入っている自家製のつぶあんは、ほどよい甘さですが、ちょい甘い方かな?でもその甘さの中に、あずきの味わい感じます。なので、食べ終えても甘ったるくなく、つぶあんのおいしさが残ります。
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