昨日は、現場の配筋検査。
今回は、近隣との境界の擁壁工事があるのでそのベース筋の確認に行く。
鉄筋のピッチやコンクリートのかぶり量が適正かどうかなど、メジャーを当てながら確認して行く。
工務店の社内検査後ということで大きな指摘事項はなかったが、それでも修正すべき点は残っていて、細かい点まで注意事項を伝える。
今回、打設部分は少ないのだが、建物は「ちきゆう住宅国産材モデル」になる予定なので、その「超長期住宅」としての条件、第三者機関によるコンクリートの強度試験を現場の抜き取りにて行う。
第三者機関によるものは、公共事業は当たり前に、また大きな現場で行うことはあっても、モデルの条件にあえて入れているということは、住宅の現場ではなかなか行えないのが実情のようだ(費用が別途発生するため)
当事務所では、構造図の標準仕様に強度試験を行うことを明記しているので、これまでもテストピースを採取して来たが、、。今回違うのはコンクリート設計強度。「30kN」というのもモデルの条件。理由は100年に渡るコンクリートの中性化速度の考慮(鉄筋がコンクリートの中で、中性化により錆びを発生させないため)
テストピースを採取。(しばらくコンクリートを養生してから強度試験をやります)超長期の住宅をつくるには、コンクリートの強度確保が大事ということ。
これまでは「21kN」で設計して来た(実際は設計基準を最低確保するため、通常は+3kNの24kNで打設)今回、更に冬期の温度補正も入れるとなんと36kNに。こんなに高い強度のコンクリートを打設するのは、いろいろな現場を経験した私でも初めて。
この強度が建物の寿命を長持ちさせるかどうか結果が出る頃には、、
その時は私もこの世に居ないだろうか。