先日、木材工法のメーカーより案内をもらい、集成材を使った木造住宅の構造体の見学会に参加した。柱と梁が一体になっている構造で壁と屋根がカーブを描いている。
その柱梁の集成材の断面がまるでお菓子のバームクーヘンなのだ。
(バームクーヘンとはもともと木の断面を意味しますが)
集成材というと少なくとも20mm以上の厚みの組み合わせというイメージがあるが、それは5mm程の積層。
設計は有名建築家だが、そのカーブの曲率が小さいためにそうなったという説明。
金物でジョイントする木骨工法(KES構法)なのだが、金物から残された木の部分は3~5mm程しかなく、ちょっと痛々しい。
集成材といえども乾燥等で割れてくるだろうし、現場では既に数カ所欠けていた。構造的には問題ないのかもしれないが、木という材料の使い方がこれでいいのかなと疑問がない訳ではない。
ただ、設計者の断面をなるべく薄く細くしたいという気持ちもよく分かるので、
工業製品として割り切ればいいのか。
何を選択すべきか自分自身に置き換えて悩んでしまった。
以前、別の案内で集成材を使わないで大空間を使った建物を紹介してもらい、残念ながら行けなかったが、写真は美しかった。
木の使い方一つとっても、様々なアプローチがあるので、これからも情報は入れつつ、建物の条件とかたちにあわせる方法をとって行ければと思う。