何がそんなに私を突き動かしているのだろう。
と、最近つくづく思う。
ホールが出来た次の日のこと。
↑現場定例では足場の最上段に登り、丸太と梁の納めを確認しました。
現場で梁が組みあがりほっとして、やっとゆっくり眠れるかなと思ったが、そうは問屋が卸さない。
建築士会会議に向けて、徹夜で、(この歳になって!?) こども向け木育ワークショップの企画書を作る。
林業の川上と川下を繋ぐのが目的の「木育」(もくいく)。
木を知ってもらうこと。
木の良さを感じてもらうこと。
木を使ってもらうこと。
それが結果的に、日本の森林環境を守ることにつながる。まだまだ初歩段階だけど、士会の仲間の理解と協力を得て、実践を始めた。
↑ホールの梁の水平を測る。やはり傾きは残っている
午後は、木造の勉強会。
木造研究の第一人者が講師。相当な眠気と戦いながら(笑)、それでも興味のあることだから、話しがスイスイ頭に入るのだから不思議。学生時代の授業でもこれほど熱中した時間はなかったのではないかしら。
そして、交流会では、参加者に報告。現場の経緯を相談して来たT大のS先生には一目散に駆け寄り「先生、出来たよ~」と撮ったビデオを見せる。「それで今日はテンションが高いの?」と言われて(ははは、実は徹夜とも言えない)「良かった」と言ってもらえて嬉しい。
私を突き動かしているもの・・・。
本当は分かっている。きっとそれは悔しさ。
一緒にものづくりを、この保育園を建てようとしていた大事な人を今夏に亡くした、悔しさ。
悲しくても、上棟するまでは絶対に泣かないと決めた。
日本の木造の未来を、こども達の未来を語っていた材木屋のTさん。
知り合ってちょうど一年で、上棟。その偶然。Tさんの材料は使えなかったけど、きっと将来、使って建てるからね。
そして、残された私に出来ること。それが何か毎日自問している。
最後までやり遂げること。
未来のために活動すること。
もっと勉強すること。
それがどんなに困難でも、きっと天国から見守ってくれていると信じて、走り続けよう。Tさんとの出会いに感謝して。
余談:辛いこと、悲しいことはブログにはなるべく書かない主義だけど、一つの心の区切りが出来たこと、助けてくれた皆に感謝して記す。8月始めに知らせを受けて以来、眠れない夜でした。未だに焼香できていないことが、切ない。
建物の完成の暁には、報告を兼ねて、その地を訪ねたい。