せっけい日和

MKデザインスタジオ一級建築士事務所柿本美樹枝のブログです。設計者として、生活者として、多用な視点で綴っています。

立春を迎えて「木の住まい*省エネハウス」を実現しよう!

2020年02月04日 | ものづくり


立春にふさわしく、横浜でも白梅、紅梅とも
香り高く、咲き始めました。

今日のテーマは、
木の住まい✖省エネハウス」の実現です。

建築物の省エネルギー法が改正されます。

昨年の5月に交付され、11月より、
各地で建築士向けの講習会が開催されています。

もともと、私たち建築士への情報では、計算が義務化される予定で
計算方法の講習会もすでに、数年前から開催されてきました。
(当事務所は受講済み)

しかしながら、まだ50%ほどしか
日本全体で計算ができないという結果に。。。
(建築士や工務店さんの対応が難しいそうです)

ですので、義務化(申請手続きが必要)は、
300m2以上に止まりました。

規模がそれ以下の住宅は、説明義務のみです。
2021年4月から実際の運用は始まります。

この結果を、良かったとするケースと、
良くないと考えるケースがあります。

前者は、土壁など、計算に乗らない伝統構法の民家の場合です。
後者は、省エネへの対応が遅れる、
温暖化対策に追いついていかない住まいが増えるという懸念です。

そもそも、法律で個人の家のグレードを縛るというところに
無理があります。

しかしながら、昨今の家庭での
電気エネルギー消費、CO2排出の増加は、
やはり放っておくわけにはいかない。

この辺りの矛盾をどうするのか、
当事務所でも常に思慮してきました。

専門家と話していても、講習会を受けても
以下のような考え方の違いが
分類ができるなと思いました。

1)木と土の住まいで、心地よく快適なのだから
高気密、高断断熱などいらないと考える派
(自然派とでも呼びましょうか)

2)設備機器や太陽電池、断熱性能をあげて、
機能のグレードを上げて対応するスペック重視派

3)計算が面倒。お客様の要望がないのだから
予算に合わせて、最低限配慮すれば良いのではないか
現状維持派

実は、3)が圧倒的多数で、
厳しい基準での法改正が見送られる
一因となりました。(国の説明)

私自身は、省エネ、断熱は、これまでの基準は
幸い建主様も重視される方が多く、
予算内で一番良いものを選定してきました。

さらに、できるだけ自然に負荷をかけない素材で。

それでも、復興住宅など、予算のない方には、
やむを得ない選択もありました。

私の中では、偏らず、1)、2)、3)を
バランス良く選びたい
どこにも頑固でいたくないと考えています。

そこで、木の住まいだから、断熱はそこそこで良いという考えも
設備やエコ機器に頼るばかりで
通風採光に配慮しないという、デザインもいたしません!

ぜひ、これからは、待ったなしの地球気候変動対策として
循環する素材、国産木材と、

ちゃんとした断熱とエコ素材
真の省エネハウスを、
みなさまと広く実践して参りたい所存です。

国の補助金制度もどんどん、活用して参りましょう!
HPにアップしています。


それでは、うららかな春に向けて
暮らしの豊かさと、地球環境の保全の両立を目指して
準備して参りましょう。