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写真は、TECTURE MAGのサイトより
下記にリンクを貼っておきます。
昨日のブログで、ちらっと触れた万博に関連する
ニュースが入って来ました。それに補足する形で綴ります。
大阪で予定されている万博、
正確には、2025年日本国際博覧会
(略称「大阪・関西万博」)
テーマが「いのち輝く未来社会のデザイン」
ここに来て、パビリオンの入札が不調だそうです。
資材高騰だけが理由ではなく、
各デザインへの施工者の技術的懸念が大。
東京オリンピックの際のザハ・ハディットのデザイン案なら
海外の建築家とやるのは、難しいと言い逃れもできたかもしれません。
しかし、今回は、日本人が提案しています。
建築家だけではなく、著名なアーティストや映画監督。
それらのデザイン性重視に待ったがかかったようです。
日経新聞より
一方で、2030年の万博案の一つがこちら。
ザハ・ハディド・アーキテクツの案です。
(ザハは亡くなっていますが、事務所は存命)
TECTURE MAGのサイト
少しだけ万博の背景を、
大阪の次の2030年開催の候補地ですが、
韓国、ロシア、イタリア、ウクライナ、
サウジアラビアの5か国が競っていました。
ロシアは今春取り下げています。
最終的には、博覧会国際事務局総会で3回から4回の
プレゼンテーションを通じて誘致を競い合い、
2023年6月に会員国による投票で
開催国が決まる予定だそうです。
その中の、ウクライナのオデッサを会場とした案が
ザハの案です。
これだけの曲線のデザインですが、
近未来的なデザインは、ザハらしいといえば、
そうなのですが
明らかに、当初のザハとは、違っています。
私の知る初期のザハは、それはもう重力に逆らう、
これでもかといった尖ったデザインでした。
事務所が大きくなるにつれ、歳を重ねるにつれ
丸みを帯びましたね。
ザハ亡き後でも、時代の先端を走るというDNAは
事務所にしっかりと引き継がれています。
この万博案は、すべてのパーツを再利用できるよう
モジュール設計になっているようです。
効率性、斬新さ、リサイクルの観点、からも
先端を行く理念です。
実現には、相当緻密な作業が伴うとは想像できます。
設計も、施工も。
もし、オデッサが、選ばれたら、
きっと私はウクライナに行くでしょう、笑。
この空間と環境を味わってみたいものです。
CGとは違ってヒューマンスケールで
実際のところ、どうなのかを確かめてみたいですね。
比較してはいけないのを百も承知で、
書きますと、
日本の各パビリオンの担当者の
我の強いデザインに比べて
さすが欧州でしょか、統一感があります。
日本人は「和する」のは好きですが、
こう言った他国との関係性や、全体のバランスセンスは
統一感のない町並みを見てもわかるように、
経済事情なども含めて、好き勝手する方向にありますね。
デザインルールがありません。建築家がしっかりしていれば、
デザインコードなども決められるのでしょうけれど。。。
なかなか、難しようですね。
まぁ、もともと、パビリオンは
いろいろなものが集まる面白さがありますから。
私も、そういう点では好きでした。
ただ、ザハの案を見たとき、
時代は転換期を迎えていると強く感じました。
今、求められている持続可能な社会を見据えつつ、
技術的案もの、マテリアル的なもの、それぞれに
解決さ案を提示する形になるのではないでしょうか。
高さを競う建築から、横への広がりへ
これからの建築は、
自然環境との真の意味での共生を成し遂げたいものです。
この案にそれを期待するのは、私だけではないことでしょう。
さらに、本日は、東京外苑の再開発についての
【緊急オンライン集会】@衆議院会館みんなで考えよう!
「神宮外苑再開発問題」を視聴させてもらったため、
より建築の将来性に関して、気持ちが
熱くなっているのかもしれません。
非常に思うことありました。先輩の建築家からの紹介で
すが、都民ではないけれども、非常に注目していますし、
署名活動には参加させてもらいました。
このレポートも後ほどまとめます。
本日は、ここまで。