せっけい日和

MKデザインスタジオ一級建築士事務所柿本美樹枝のブログです。設計者として、生活者として、多用な視点で綴っています。

いよいよ竣工

2010年09月13日 | a04監理_東京都 西多摩郡Y邸新築工事

夏の終わりと共に、工事も終わり、Y邸の本体が出来上がりました!!

先週は、完成時の事務所検査に始り、役所の完了検査、そして建て主の施主検査の3つの検査を行いました。

どの日も暑い中、皆さまお疲れさまでした。

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↑部屋を広く見せるための出窓、眺めもチェック

事務所検査で、細かなところ手直しはありましたが、ほぼきれいに出来ています。

ぴったり作り過ぎて、既製品のパネルが入らない、というハプニングもありましたが、代替え案を建て主に了解頂き、またかえって、その方が意匠的にはきれいで結果オーライです。

今回は住宅版エコポイントを利用するので、断熱の性能を見積時よりややアップ。
そのお陰も合り、エアコンなど付けていないものの、窓を開けていれば
建物の中は涼しく、検査もじっくり出来ました。

施主検査時には、カーテンや家具のアドバイスも行いました。これからご家族でアレコレと考えるのも楽しみの一つです。

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↑リビングの延長のデッキ、目隠しの手すりも付けて

残りは、植栽など外構工事。当初の見積から外したウッドデッキも追加で完成。エコポイントを使っての施工です。タイミングが合って、建て主様は本当にラッキーでした。

外構が出来るとまた、家の構えが出来ることでしょう。楽しみです。


脱温暖化の設備とは?

2010年09月10日 | 模型・実験・見学・講習・イベント

勉強会に参加する。テーマは、「脱温暖化の設備計画の実例を学ぶ」というもの。

普段、夜の勉強会はなかなか参加出来ないのだが、今日はパートナーが夜家にいるというので、チャンス!

季節の変わり目で、体調が整わないので、見送って休んだ方が良いかも~となえていたが、せっかくのチャンス、行って良かった。

これまで、オフィスビル、コンサートホール、美術館など、ガラス張りの建築の空調をいかに快適にするか、という設備設計に挑戦されてこられた先生の講義。

その努力と、工夫と挑戦には脱帽である。

空調のシュミレーションの費用のことから日射を遮るダブルスキンの工法、ガラスの選定まで、多岐に渡って事例を紹介下さった。

それにしても建築家はガラス張りが好きなんだなぁと実感。その影に支えて下さる設備設計や施工の技術があるということもよく分かった。

しかし、費用も時間もかけられる大型施設に比べて、住まいではどうだろうか。

大掛かりな設備は、場所を取るという問題もある。限られた敷地では難しい部分もある。

会場から「ガラスから熱を入れたくない夏場と、取り入れたい冬場はどちらを優先すべきか?」という質問があった。私もその折り合いを普段検討しているので、回答に耳を傾けた。

「自然エネルギーを取り入れるには、南の窓は有効、ガラスでの検討よりもまずは、庇の設置が一番であろう」という答えにやはりね。と思う。大掛かりな機械設備よりは、まずは出来るところを作っていこう。

ガラス張りでかっこ良くし、快適さを空調設備に頼る建築に疑問を持っている身としては、嬉しい回答でもあった。

当たり前のようだが、古くからの知恵と、そして最新の設備とうまく組み合わせて行く方法を建築家は探るしかないであろう。


事前協議のハシゴ

2010年09月04日 | a03監理_神奈川県M保育園分園工事

昨日は、ほぼ一日掛けて役所で事前協議を行う。一歩前進である。

今回は、いくつかの課と関わるプロジェクトなので、順番に確認を得ながら次の協議へと進む。

水道局や消防へも行く。残すは、保健所くらいだろうか。

協議と言っても、諸条件の課題も多く、ひとつひとつ整理しながらである。

依頼者、関わって下さっている各課の方、設計の協力者などなど・・・
サポート頂いている方には、本当に感謝!

今回は沢山の方にお会いしながら、それそれの意見やアドバイスを受けながら進めている。

この流れを厄介ととらえるか、面白いと捉えるか、私は後者である。

ものづくりというのは、沢山の方が関われば関わる程、大きなエネルギーとなると信じているからだ。

意見の相違、見解の違いなど、時として負のエネルギーが生まれないとも限らない。しかし、そのエネルギーを、前向きな方向へ導いていくのも私たち設計者の使命でもあると思う。