せっけい日和

MKデザインスタジオ一級建築士事務所柿本美樹枝のブログです。設計者として、生活者として、多用な視点で綴っています。

無意識の影響の凄さ

2018年01月10日 | 子ども・環境
今日は、身を以て体験している無意識の影響の凄さ
について、綴ります。最後に空間との関連も書きます。

横浜で、ケガの治療に通っているところは、
横浜アリーナに来る芸能人やアスリートも通ってくる
近所の整骨院さんです。

これまで、他院で治らなかった体の部分が、
以前改善した経験があって
こちらに戻った時は、お世話になっています。
先生が素晴らしいのです。

(その人に合った、施術を色々と考えてくださいます。
最初に事故のこと、怪我のことを伝えると、
どう治療して良いか、身体を触りながら、
細かなヒアリングをしてくださいました。事故の状況から、その時の体勢まで)

熊本から、帰ってきて、お正月明けに、1ヶ月ぶりに伺うと
触れられてびっくり。

「ガチガチだね〜。数週間でこんなになってしまうんだね〜」

と、先生もびっくり。せっかく治療が順調だったのに。。。涙。

熊本の整形外科で処方される痺れ解消の薬も飲み続けているのに、
その部位が、ガチガチに。

ひえ〜。痛すぎる。

しかし、その後、とっても楽に。
あ〜、生きていて良かった。と思う瞬間です。

そして、数日治療をあけると、また硬くなってきます。

ここ数日、連休や外出打ち合わせが続いて、
自分のケガの治療が行えませんでした。

先生によると、
痛む神経を筋肉が無意識にかばっているからなのです。

もう、ノーコントロール。
自分の身体なのに。。。無意識って、こわいです。

この経験もあって、
ケガ後、なるべく小休憩を取り入れることにしています。

これまで、集中すると我を忘れるタイプでしたが、、、
意識して、「頑張るけど、死ぬほど頑張らない」と
心の中でつぶやいて、自分が休むことを正当化しています。

さぼることができないタイプなので、笑。

一度、命の危険を感じたからでしょうか。

無理しすぎないことを学びましたし、
実際無理すると身体に痛みがきます。

これも、「無意識を意識する」学びと面白がっています。

もともと、建築の空間が人に与える無意識の力を感じていただけに
より、一層、良き空間を創ろうという意識も高まりました。

それには、空気感も含まれます。

呼吸も無意識でしていることの一つ。

少しでも、良い空気の中ですごせるよう、有害物質のない
木の空間を手掛けていきたいですね。

健康的で快適な住まいや建築の空間で、
皆様の心と体の無意識に、健康を促していけるように。。。

人間が無意識に受ける影響って想像以上に大きいのだということを
改めて気づかせてくださった治療先の先生方に
そして、今回の出来事に、感謝いたします。

女は愛する人のために建築を創り、男は自分のために建築を創る

2018年01月08日 | デザイン


女は愛する人のために建築を創り、
男は自分を愛するために建築を創る

のかもしれない。

『ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ』

そんな風に思わせる映画だった。

本日、成人式を迎えられた皆様はおめでとうございます。

今日までお正月休みの方もおられるでしょうか。
ちょっと、コーヒーブレイクのネタを本日は綴ります。

昨年、どうしてもこの映画だけは、観たかったのです。

仕事と家族のケア、自分の通院などで、
ただでさえ、少ない自分時間がほとんどなくなり、
趣味も、運動も、朝散歩さえ諦めていた昨年暮れ。

這ってでも行く、、、と誓い、
実際、腰痛を押しての移動でしたが
それを、実現させました。

映画で何が観たかったのかと言えば、
それは、建築の空間です。

孤高の女性建築家アイリーン・グレイ(故人)が設計した
実際の住宅の空間(フランスにある)が、撮影に使われたとのこと。

一般公開は、これまでされてこられず、
謎にも包まれていたその建築。

ドキュメンタリーも先行上映でしたが、これは観に行けず。
物語性の強い映画の方の鑑賞でしたが、
その中で、感じたのが上記のことです。

1)空間を感じる

まずは、建築の話から

映画の中で、湖畔からの風で揺れるカーテンが、
開放的なワンルーム空間の快適性を醸し出し、

白い壁の外観、内観に
光の入り方、使いやすい動線、輝くようなモダンな家具。。。

全てが計算された心地良さ。

写真集や、本の2次元の世界ではなく、
この目で、立体で感じることができるのは、
ファンにとっては、まさにヨダレものの至福のひと時でした。

うっとりと見とれ、そして、その場所に、自分も身を置く
疑似体験をさせてらえた喜び。

彼女の住まい、家具、インテリアの作品を映像の世界とはいえ、
見ることができたことは、本当にありがたい思いでした。

2)時代に翻弄される女性デザイナー

次に、この映画で知りたかったのが、
この時代に活躍した女性建築家のことです。

アイリーンと私との出会いは、1冊の洋書。

黒漆のパーティションが衝撃的な表紙。
1993年のプリントとあります。
20代で東京に出てきた際に、デザイン専門の本屋で手に取り、
その作品の写真に衝撃を受けました。
(映画の中でコルビジェもショックを受けており、嫉妬もする)

建築の教科書にも出てこない彼女の存在にも驚きました。

洋書の中の作品は、
モダンで、洋風の中にも、和で言えば
禅の要素も取り込んだシンプルさ。
独特の世界観に、圧倒されました。

英語、ドイツ語、フランス語(多分)で書かれており、日本語はなし。

語学が苦手な私は、
作品は理解しても、デザイナーの彼女の生き方は???のままでした。

その頃に、洋書以外で得た情報では、
インテリアデザインで成功してはいたものの、
女性建築家としては認めてもらえていなかったこと。

建築家コルビジェにが彼女を批判したため
建築家生命を絶たれた。あるいは、活躍する場を奪われた。
という程度。

女性蔑視の建築家は嫌いだ===、と憤慨したものです。

ところが、この映画で真実が明かされるのですが、、、、

彼女が愛する人と住むために設計した家を
長いこと、コルビジェが設計したことになっていた!
というのです。(真実はいつもねじ曲げられる)

しかも、まるで自分の家のように、
インテリアも改造し、作画しと、我が物顔。
空間はもうめちゃくちゃな扱い。
それだけ、この家を気に入っていた証のようなのですが。。

彼の建築論をアイリーンが影響を受け、
実際に形に生かした経緯もあり、
お互いが良い刺激になっていたようです。

根底には両者のねじれた愛憎もあるようです。

ただし、

男(コルビジェ)が、家は、住むための機械 論者に対し、
女(アイリーン)は、家は、暮らしを包む器

という考え方は、真逆ですけどね。
私は後者だな。。

コルビジェとアイリーンの建築家同士の確執が、
映画のテーマとして描かれており、身につまされます。
(私が設計した空間にされたら、許せないな〜と思う内容で、苦しすぎます)

それでも、執着しないアイリーンが凄い。
葛藤を抱えたまま、次に自分のためだけの家を設計します。

3)ものづくりへの姿勢

アイリーンは、高級家具のデザインで成功し、
次に建築にも興味を持ち、建築を教えてくれた恋人と住むための家を
愛を持って設計します。

髭を剃りやすくするための2面鏡や、
ベッドで仕事(執筆)をすることを好む恋人のために
サイドテーブルを設計し、

書斎が欲しいという彼のための
使い勝手の良いコンパクトな家具を配置し、、
と、それは、愛情から発生しているデザインなのでした。

(その彼も、建築雑誌への発表時には、
アイリーンの名前ではなく、自分の名前と、
アドバイザーとしてのコルビジェの名前で発表してしまうという、
愛への裏切り行為もあり、辛すぎる〜)

一方、自分の建築理論を掲げるコルビジェは、というと

もともとコルビジェは、自分の理論が正しいと証明するために、
建築を創ろうとしていた印象があります。

加えて、
彼女の建築に執着し、空間の心地よさに我が物顔で、
その空間をまるで貪るような始末。

映画での描きかたの影響もあります。

コルビジェ批判ではないのですが、
そこで、私が、感じたのは、最初にあげたことになるのです。

4)アイリーンから学ぶこと

デザインすること、自分を貫くこと、
それは時として苦しく、批判される恐れが多いにあるということ。

時には、愛する人からの裏切りもあるということ。

そんな状態に追い込まれても、ひたすら自分の死の直前まで
目を患っても、デザインすることをやめなかったアイリーン・グレイ。

生きている間に、どのような喜びがあり、何に報われていたのか
そんなことは、映画では描かれていません。

それでも、自分を諦めないということでしょうか。

産みの苦しみを、創造的な喜びに変えるには、、、
やっぱり愛だな。と、ベタですが、思います。

受容の気持ちといっても良いかもしれません。
それは、男女問わず、ものづくりの基本のように思います。

映画の上映とともに、日本語訳の本も出版されました。
遅ればせながら、改めて日本語の本を購入しました。



私も、諦めない生き方ができるように
少しでも、先輩に学んで生きたい。

成人の日に、私も貫ける建築家を目指しての所為表明となりました。
マニアックな話を、お読みいただき、感謝です。


大きな満月の夜に感謝を込めて。

2018年01月03日 | 季節感のある暮らし


2日の夜はスーパームーンの満月でした。
皆さまの地域ではご覧になれましたか?

関東の空も、お正月で排ガスが少なかったお陰!?
か澄んでいて、はっきりとくっきりと大きな月が見えました。

満月の日は、感謝祈りの日。

まずは、早々に賀状をいただいた皆さま
誠にありがとうございました!

大きくなった友人のお子さん、
幸せそうなご家族写真。素敵なイラストや画像。
工夫を凝らした皆さまの賀状に、幸せをもらっています。

返事は、2/16の旧暦の元旦新月までお時間くださいね。

時代はどんどん加速しています。物事の進行のスピードアップに
精神が付いていけるように、

生活にリズムを作る
自分を振り返る時間を作ることの大切さを実感しています。

今年は、新月祈りに加えて、心落ち着けるためにも、
満月感謝祈りもしっかりと書き出すことを習慣にします。

本日は特別に、ブログにも書いてみますね。

・ 私は、設計の力で尽くしたいと思う素敵な
クライアントさんに出会えていることに感謝します。
・ 私は、ものづくりの仕事の仲間と、信頼関係を築けていることに感謝します。
・ 私は、多くの職方の手を借りて、一つ一つのプロジェクトが完成に近づいていることに感謝します。

ここまでは、仕事のことですね。

・ 私は、真冬でも家族と暖かな家で暮らせていることに感謝します。
・ 私は、病院や整骨院の先生、看護士さんらに治療してもらって、怪我が回復に向かっていること感謝します。
・ 私は、1日のうち少しでも、ウォーキングやストレッチ体操ができる時間を確保できていることに感謝します。

と、プライベートなことから目標や、チャレンジまで。

・ 私は、同じ志を持つ仲間と、森と樹と暮らしを繋ぐ活動ができていることに感謝します。
・ 私は、新しい出会いと新しいチャレンジの機会をもらっていることに感謝します。

お金のこともしっかりと書き出しましょう。

・ 私は、設計の仕事できちんと対価をもらっていることに感謝します。

地域との関わりや友人のことも。

・ 私は、地域の方、PTAの保護者の方、友人とも楽しく仲良く過ごせていることに感謝します。

こうして書き出すと、豊かさが増幅してきますね。

初詣の神社では、家族と、クライアントさんと
仕事のお仲間と地域の方々と、、、
遠くの友人まで、、、
健康と多幸を祈りました。

満月の日には、
私を囲んでくださっている方のおかげで
穏やかな気持で過ごせることに、
感謝を込めて過ごしています。

おまけ

朝日と入れ替わりの月も綺麗な今朝の空です。

輝かしい初日の出に、福を引き寄せて

2018年01月01日 | 季節感のある暮らし


2018年の横浜は、暖かな天候での新年で
スタートしました。

今年は山で迎えていないので、
初日は住宅街の中、周りの風景はいつもと同じで
ちょっと味気ないものになりますが
太陽の恵みは同じ。

ありがたみは同じです。
気持ちよく拝ませていただきました。

お正月は、横浜の家族と新年を祝いました。

平凡ですが、おせちにお雑煮、熊本からの馬刺しも添えて。



着物をちょっと嗜んだ者も。



初詣では、おみくじを引いて。。。。
干支の家族がいるので、かわいいワンちゃんも購入。



羽根つきの代わりにバドミントン。
百人一首ではなく、かるた。

というのが、ちょっと変わり種でしょうか。

久しぶりの子どもとのお出かけは、
お正月映画を迫力の3Dで体験し、面白かったですね。

近くのパン屋さんの福袋では、購入額と同じ金券が付いてきて
実質タダ!?さらにお会計時に、くじ引きで当たってと。

ツイていることに、小さな幸せを噛み締めた元旦です。

毎日の小さな幸せの泡が、ぷくぷくと 
膨らんで、心も体も温まる。。。そんな一年にしたいですね。

今年もよろしくお願い致します!