ルパート・サンダース監督、クリステン・スチュワート主演、『スノーホワイト』、6/16、Tジョイ博多にて鑑賞。2012年23本目。
本作の上映時間140分。
長い。長すぎます。
もちろんこの140分が必要なエピソードだけで構成されているのであれば、140分が180分でも問題ないのだけれど、ほんと無駄に長いんだよね。
例えば、ヒロインのスノーホワイトと警護役のエリックが逃走の最中、トロールと呼ばれる怪物に襲われるんですが、エリックはあっけなくそのトロールに倒されてしまいます。
で、怒り狂ったトロールをスノーホワイトが(心を通わせるか何かして)諌めて退散させるのです。
そういうシーンがあれば、観てるこちらとしては、あぁ、このトロールはこれでスノーホワイトの味方になったってことだな、この後、トロールは彼女の危機に援軍として駆けつけるんだな、って思うじゃないですか。
でも、これ以降、トロールは出て来やしないんです。
つまり、トロールの存在は、この映画の中であってもなくてもどっちでもいいってことです。
そんな感じで、本作はあってもなくてもどっちでもいいエピソードばかりなんですよ。
監督のルパート・サンダースはCM畑では実績のある人だそうで、本作が長編映画のデビュー作なんですが、映像的にはそれなりに見どころがあるのかもしれないけど、一本の映画を撮るだけの才能はないような気がしました。
それにたぶんこの人は、ファンタジーっていうものがわかってないか、もしくは舐めてる。
七年間幽閉されていたスノーホワイトが城を抜け出すと、そこには馬がいて、彼女はその馬をあっさり乗りこなしちゃうんですよね。裸馬なのに。
たとえファンタジーの世界であっても、馬に乗れるようになるためにはそれなりに訓練が必要なはずだし、訓練抜きで乗れるには何かしら理由がいるはずなんだけど、そういったものが特にない。
たぶん、サンダースはファンタジーなんだからそういったものを端折っても問題ない、って思ったんだろうなぁ。
脚本もほんと感心しなかった。
そもそも何でラヴェンナがスノーホワイトを七年間も幽閉したのか、その理由もよくわかんないしね。
最終的に自らの若さを保つためにスノーホワイトの心臓を喰らうことにしたのはわかるけど、捕らえた時点ではそこまで考えていたわけはないし。
それに、スノーホワイトの心臓を喰らうことにしたはずのラヴェンナが彼女を毒のリンゴを使って毒殺しようとするのもわかんない。
たまたまスノーホワイトが生き返ったからよかったけど(なぜ彼女が生き返ったかもわからん)、あのまま彼女が死んじゃってたらどうするつもりだったんだろ?
いろいろケチをつけたけど、でも一番の問題は、「この世で一番美しい」はずのスノーホワイト(を演じるクリステン・スチュワート)が、ぶっちゃけあんまり可愛くないってことかなぁ。
観てる人のほとんどは思ったんじゃないかな、スノーホワイトの心臓をえぐり出して喰らったとしても、女王のラヴェンナは若さを取り戻すことはないんじゃないかって。
まぁそこら辺はラヴェンナを演じたシャーリーズ・セロンとスノーホワイトを演じたクリステン・スチュワートとの、格の違いって奴かもしれないけどね。
この日、映画を観た帰りに、「永遠の若さに執着する悪い魔女がヒロインである王女を幽閉する」というプロットが本作と共通する『塔の上のラプンツェル』を借りたんだけど、そちらの方がサクサク話が進んで、はるかに出来が良かったです。
どちらも未見という方は高い金を払って『スノーホワイト』を観に行くより、『塔の上~』をレンタルして見る方がいいと思いますよ。
お気に入り度は★、お薦め度は★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
本作の上映時間140分。
長い。長すぎます。
もちろんこの140分が必要なエピソードだけで構成されているのであれば、140分が180分でも問題ないのだけれど、ほんと無駄に長いんだよね。
例えば、ヒロインのスノーホワイトと警護役のエリックが逃走の最中、トロールと呼ばれる怪物に襲われるんですが、エリックはあっけなくそのトロールに倒されてしまいます。
で、怒り狂ったトロールをスノーホワイトが(心を通わせるか何かして)諌めて退散させるのです。
そういうシーンがあれば、観てるこちらとしては、あぁ、このトロールはこれでスノーホワイトの味方になったってことだな、この後、トロールは彼女の危機に援軍として駆けつけるんだな、って思うじゃないですか。
でも、これ以降、トロールは出て来やしないんです。
つまり、トロールの存在は、この映画の中であってもなくてもどっちでもいいってことです。
そんな感じで、本作はあってもなくてもどっちでもいいエピソードばかりなんですよ。
監督のルパート・サンダースはCM畑では実績のある人だそうで、本作が長編映画のデビュー作なんですが、映像的にはそれなりに見どころがあるのかもしれないけど、一本の映画を撮るだけの才能はないような気がしました。
それにたぶんこの人は、ファンタジーっていうものがわかってないか、もしくは舐めてる。
七年間幽閉されていたスノーホワイトが城を抜け出すと、そこには馬がいて、彼女はその馬をあっさり乗りこなしちゃうんですよね。裸馬なのに。
たとえファンタジーの世界であっても、馬に乗れるようになるためにはそれなりに訓練が必要なはずだし、訓練抜きで乗れるには何かしら理由がいるはずなんだけど、そういったものが特にない。
たぶん、サンダースはファンタジーなんだからそういったものを端折っても問題ない、って思ったんだろうなぁ。
脚本もほんと感心しなかった。
そもそも何でラヴェンナがスノーホワイトを七年間も幽閉したのか、その理由もよくわかんないしね。
最終的に自らの若さを保つためにスノーホワイトの心臓を喰らうことにしたのはわかるけど、捕らえた時点ではそこまで考えていたわけはないし。
それに、スノーホワイトの心臓を喰らうことにしたはずのラヴェンナが彼女を毒のリンゴを使って毒殺しようとするのもわかんない。
たまたまスノーホワイトが生き返ったからよかったけど(なぜ彼女が生き返ったかもわからん)、あのまま彼女が死んじゃってたらどうするつもりだったんだろ?
いろいろケチをつけたけど、でも一番の問題は、「この世で一番美しい」はずのスノーホワイト(を演じるクリステン・スチュワート)が、ぶっちゃけあんまり可愛くないってことかなぁ。
観てる人のほとんどは思ったんじゃないかな、スノーホワイトの心臓をえぐり出して喰らったとしても、女王のラヴェンナは若さを取り戻すことはないんじゃないかって。
まぁそこら辺はラヴェンナを演じたシャーリーズ・セロンとスノーホワイトを演じたクリステン・スチュワートとの、格の違いって奴かもしれないけどね。
この日、映画を観た帰りに、「永遠の若さに執着する悪い魔女がヒロインである王女を幽閉する」というプロットが本作と共通する『塔の上のラプンツェル』を借りたんだけど、そちらの方がサクサク話が進んで、はるかに出来が良かったです。
どちらも未見という方は高い金を払って『スノーホワイト』を観に行くより、『塔の上~』をレンタルして見る方がいいと思いますよ。
お気に入り度は★、お薦め度は★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。