この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

非常に素晴らしい出来とは思う、『レ・ミゼラブル』。

2013-01-02 20:56:16 | 新作映画
 トム・フーパー監督、ヒュー・ジャックマン主演、『レ・ミゼラブル』、1/1、ワーナー・マイカル・シネマズ筑紫野にて鑑賞。2013年一本目。


 毎年元日は映画サービスデーということもあって映画を観に行くことが多いのですが、今年は『レ・ミゼラブル』を観に行きました。
 正直ミュージカル映画は苦手なのですが、未鑑賞のもので他に目ぼしい作品がなかったんですよね。
 素晴らしい映画だと思いました。
 正月休みに何か一本映画を観に行こうと思っている方がいれば、自信を持って本作を薦めます。観に行くかどうか迷ってるという人がいれば、是非観に行ってください。音楽好きな方も必見、必鑑賞の一本でしょう。
 必ずや深い満足が得られる、そう思います。

 などと強力に推しといてなんですが、ゴメンなさい、個人的には細かいところが気になってイマイチ集中出来ませんでした。
 以下重箱の隅をつついちゃいます(当然原作は未読)。

 まず、パンを一切れ盗んだだけのジャン・パルジャンが19年間牢獄に入れられる、というのはいくらなんでも罪が重いように思えました(劇中盗みの罪は5年で残りは脱獄の罪だと説明されましたが、それでも重い)。
 そんな軽犯罪で一々牢獄に入れていたら、牢獄があっという間に囚人で溢れかえると思うのだけれど、、、まぁ当時は囚人の人権なんてまるで無視されていたでしょうから、それもアリなのかもしれませんが。

 それから改心した後のジャン・パルジャンがわずか8年で紡績工場のオーナーとなり、それどころか市長にさえ登り詰めたことにはかなり驚かされました。
 教養もなく(そう見える)、コネもなく、当然資金もない彼がどのようにすればそんなことが可能だったのか、原作を読めば納得出来ることなのでしょうか(読む気はないですが)。

 さらにジャベール警部に見つかり、着の身着のままで逃げだしたジャン・パルジャンが強欲な宿屋夫婦からコゼットを買い取るだけのお金を持ち合わせていたことにも驚かされました。
 普段からそんなに大金を持ち歩いているのか、ジャン・パルジャン。

 さらにさらに、それから9年後、警察に追われる身でありながら、まともに働いているようにも見えないジャン・パルジャンがそれなりに裕福な暮らしをしているのも「え?」と思わされました。他の市民は食うや食わずの生活をしているのに。
 彼は魔法でも使えたのでしょうか?

 などといった些末なことが気にならなければ(普通の人は気にならないと思います)、完璧なキャストによる熱演(ただしアマンダ・セイブライトはアン・ハサウェイの娘には見えない。アマンダはネコ顔、アンはイヌ顔。まぁ似てない親子もいるからよいのだけれど。)、そして魂のこもった歌声、心を揺り動かすストーリー、重厚で壮麗な美術etc、『レ・ミゼラブル』は傑作だと思います。
 

 お気に入り度は★★★、お薦め度は★★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント (4)
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