この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

マンネリだけど面白い!ジェフリー・ディーヴァー著『バーニング・ワイヤー』。

2013-01-04 10:55:50 | 読書
 正月休みには何か本を一冊読みたいなと思っていたのですが、上手い具合に市立図書館でジェフリー・ディーヴァーの最新作『バーニング・ワイヤー』を借りることが出来ました。
 ただ、正月休みにじっくり読む、という当初の計画は果たせませんでした。
 なぜなら一気に読んでしまったから!!
 それぐらい面白かったです。

 毎回毎回ユニークな殺人者が出てくるのがリンカーン・ライムシリーズの特徴なのですが、本作に出てくる殺人者が用いる凶器は“電気”。変電所に細工をしたり、金属に高圧電気を流したりして人を殺します。
 ユニークな殺人者、ツイストの効いた展開、ライムの冴えた推理、犯人の意外な正体etc、犯人の視点で物語が進まなかったのがいつもとちょっと違うかな、って気もしますが、まぁ基本的にはいつものリンカーン・ライムシリーズといってよいです。
 ほとんどマンネリとさえいえるぐらいなのに、それでもやっぱり面白いんですよねぇ。
 終盤にドンデン返しがあるとわかっているのに、今回も綺麗に騙されちゃいました。笑。

 ついでだから、シリーズの中で一番好きな作品も書いておきます。
 たぶんファンの間ではライムの宿敵と言っていい天才犯罪者が登場する『ウォッチ・メーカー』が一番評価が高いと思うのですが、自分の好きなのは何といってもシリーズ第六作の『十二番目のカード』ですね。
 この作品のどこが好きかというと、ネタバレで恐縮ですが、ほとんどホームレスと言っていいハーレムに住む黒人の少女が一夜にして全米でも指折りの大金持ちになっちゃうというシンデレラストーリーであるところですね。
 『エリア88』で主人公の真が、大統領の遺産を引き継ぐシーンを思い出しました。

 毎年年末になるとジェフリー・ディーバーの新刊を読むのが楽しみなんですが(スピンオフ作品も含めればほぼ出る)、一つディーバーに申し訳ないのはリンカーン・ライムシリーズはただの一度も買ったことがないってことでしょうか。
 図書館のありがたみが身に沁みます。
コメント
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