団塊の世代の世間話

60年を生きてきた思いを綴った「ゼロマイナス1 団塊の世代の世間話」を上梓し、その延長でブログを発信。

元次官殺傷事件の動機はなにか

2008-11-22 07:49:49 | Weblog
 またとんでもない事件が起こった。厚労省の元官僚トップのテロ事件である。
 この事件がほんとうにテロなのかどうかも定かではないが、役人を狙った前代未聞の事件である。かつて警察官僚を襲った事件はあったが、警察や検察、裁判官などの役人なら、まだ恨みを買いやすく理解できないことはないが、いくらキャリアトップといっても、一般の役人である。
 最近の厚労省のずさんな年金管理や薬害など、いろいろな不祥事に義憤を感じた狂信者の犯行だろうか。背後に組織はいないのか。組織なら、犯行声明を出して、鉄槌を下した、とかなんとかいうだろうが、それがない。
 推理するとすれば、そうした個人あるいは小人数のグループの狂信者の犯行ということがまず考えられる。
 次は組織に対する恨み。なんらかの具体的な損害が厚労省によって発生し、それを晴らすための犯行か、という推理だ。これならだれでもよかったが、当時のトップを狙えば効果が大きい。その立場であれば、犯人は馘首された厚労省の役人か、薬害で家族に被害があった人か。
 次に個人的な怨恨。山口、吉原の両氏に恨みがあり襲ったと考えられるが、両人同時というのが理解できない。
 ならば推理小説風になるが、本当は山口氏に恨みがあり、吉原氏は捜査の撹乱を狙った犯行か。だから吉原氏の奥さんは止めを刺していない。山口氏は夫妻を殺害し、さらに家の中に上がり込んで家捜しをしている執拗さだ。だれか在宅していれば、3人目の犠牲者も出たかもしれない。
 どんな人物が起こした犯行か分からないが、予測不能な犯罪が起こるものである。かつて官僚の政策の失敗は責任をとれるのか、といったブログを書いた。
 政治家は失政すれば落選、民間の会社は失敗すれば倒産、官僚が決めた政策で損害が出たら、官僚が責任をとるのか。降格程度か早めの天下りであろう。
 もし今回の事件の動機が、年金問題にあったとすれば、初めて官僚が自ら行なったことによって裁かれたことになる。
 むろんそんな論理は成立しないが、官僚もなんらかの形で、自ら決定したことの評価を第三者機関が判定して、その判定を公にして責任の所在をはっきりさせるシステムが必要だ。施策が世のため人のためになったら、堂々と特別ボーナスを出せばいい。
 官僚の無責任体制が今回の凄惨な事件を呼んだとしたら、官僚自身も反省しなければならない。

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