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マールイ 「ドン・キホーテ」2日目 感想②
2日目の感想と言いつつ、初日のもちょっと織り交ぜていますが・笑
感想①はこちら
1月6日のキャストはこちら
1月7日のキャストはこちら
ハラショーなヴィクトリア・テリョーシキナ
・キトリ役のヴィカ(ヴィクトリア・テリョーシキナ)は抜群のテクニックの強靭さを思う存分発揮。
でもそれがガラのように技術合戦のような派手な披露ではなく、あくまでも技術はベースで、
すごいことをさらりとやってのけているところが、全幕の中の主役の在り方としてとても好印象でした。すごいんだけど、彼女にとっては全然すごいことじゃないんだよね、みたいな・笑
・ですがまぁ。
ちょっと強すぎるなあと思ったのはドルシネア姫のところかな?
曲もマールイでいつも使っているのじゃなかったから、
「こういうドルシネア姫もありなのかな?」「こういう振付、解釈なのかな?」と思いながら観ていましたが。。。もう少ししっとりめでもいいんじゃないかと。
ドルシネアではなくキトリのまんまだったような雰囲気でした。
そして初日はどうしてもあのピンクのチュチュが、ヴィカにそぐわない、、、彼女ピンクは似合わないんだろうか?それともあのデザインがいけないのか?ってなくらい、すごく違和感がありましたが、1列目で観た2日目はわたしが慣れたのか、近いからまた照明とかの兼ね合いで、自分の感じ方も違うのかなと思いました。
でもそれは、あえてつけるならばの注文で、全くもって、ハラショーな2日間でしたから。
ここくらいしか、ツッコミどころがないんだもんね。
・とても素敵だなあと思ったテクニック的なところ
☆1幕のカスタネットのソロ
☆2幕の酒場でのコーダのスピードと疾走感!特に初日がすっばらしかった!!!!
☆3幕のグラン・パ・ド・ドゥでの32回転のグラン・フェッテ。
シングルシングルダブルを最後まできっちり繰り返し、ダブルの部分では扇を胸の前に広げているのと、右手に持った扇を高く挙げているのとを、交互にやっていました。
えーと、シングル→シングル→ダブル(扇が上)→シングル→シングル→ダブル(扇は胸の前)、ってな感じで。
それも全然「こういうことが出来ちゃうアタシってすごいでショー」な感じも無いし、
力みや無理矢理やってます、ハラハラ~、なのもなく、
微動だにせず、さらりとやってくださるのが嬉しいのよね~。
(余裕がないのに下手に高度なものをやってくれるよりは美しいシングルの32回転のほうが満足できますものね!)
◎でもいちばん嬉しかったのはキトリの3幕のヴァリアシオンを、全く普通に、シンプルに完璧に、ハラショーに踊ってくれたことかなー。
ここはあんまりいじってほしくないヴァリアシオンなので、技術的に出来てしまう人が、色々盛り込んでサービスしてくれることも多いですけども、(ガラならまだ我慢できますが)やはりシンプルなずっと受け継がれてきたものを踊ってほしいです。
誰だってバッハやモーツアルトのピアノ曲に、もともと書かれていない装飾音符をこれでもかとくっつけられたら嫌でしょう?そんなもんです。
・ルジマトフとの組合せで素敵だなあと思ったところ
☆相手が万全ではないときに、「わたしがなんとかせねば」とバレリーナが頑張ってしまって、それがなんだかちぐはぐになってしまう不幸な例も多々観てきました。
ドンキだと、、、そうですねぇ、デュポンが絶不調のときのルディエールとか。
絶不調ではないにしろ、かなり衰えていたデュポンと組んだ時のフィリピエワとか。
(ああこれじゃなんだかデュポンが悪いみたいですが、デュポンのことは好きですよ)
でもヴィカはなんでしょー、全然「ルジは大丈夫なんだろうか?」みたいなのってなくって、
そこはやはり全幅の信頼関係といいますか。
まるで毎日踊っているパートナー同士のようでした。
(ほんとはものすごく気を使っているとは思いますけどもね)
リフトやサポートへの不安感なんて全然見えなかったし、ルジへダイブする時の思い切りのよさも、実に爽快で。特に2日目は「これくらいまでなら大丈夫なんだ」という力加減を初日につかんだみたいで、さらに思いっきりがよろしくて(笑)、いやー、いいですよね、ああいうのって観ていると楽しいです。
モスクワの誰かさんたちを思い出してしまってニヤニヤしちゃいました。
☆演技はなんと言ったらいのかな、「超ハジケテマス!!!」というわけではないのに、
強さと美貌と的確な上品さで、(200出せるところを敢えて150にとどめているといいましょうか)彼女らしいキトリを演じていました。
結婚を夢見ているティーンの女の子では決してなく、女子大生でもなく、今がまさに花嫁になるにぴったりな大人の女性といった雰囲気で、
彼女はあまりにも美人さんだから、かわいいおきゃんなキトリ路線を演じるのは無理だと思うんですよね。
ですので、ああいった演技がちょうどいいなあと思いました。
わたしは以前ロイヤルバレエの来日公演で、ベンジャミン&熊川組をみましたが、
あのときのベンジャミンを観たときのイメージに近いかなー。
(ほんとに素敵なキトリだったんですよー。
ガラで観るキトリじゃなくて、全幕のキトリの理想系って、こういうのを言うんだろうな、と感動しちゃいましたから。
テディ熊川は確かにあのときものすごい若かったから、超ハイテックなバジルで唖然呆然、、、ではあったのですがね、家に帰ってからも数年経った今でも、あのときのリヤーン・ベンジャミンのキトリは忘れられないです!)
もうすっかり大人のレディなのに、パパは子離れできてないんだろうなあ、って感じでした。
パパにとっては娘はいつまでたっても小さい頃のままなんだろうなあ。
感想③に続きます。
感想①はこちら
1月6日のキャストはこちら
1月7日のキャストはこちら
ハラショーなヴィクトリア・テリョーシキナ
・キトリ役のヴィカ(ヴィクトリア・テリョーシキナ)は抜群のテクニックの強靭さを思う存分発揮。
でもそれがガラのように技術合戦のような派手な披露ではなく、あくまでも技術はベースで、
すごいことをさらりとやってのけているところが、全幕の中の主役の在り方としてとても好印象でした。すごいんだけど、彼女にとっては全然すごいことじゃないんだよね、みたいな・笑
・ですがまぁ。
ちょっと強すぎるなあと思ったのはドルシネア姫のところかな?
曲もマールイでいつも使っているのじゃなかったから、
「こういうドルシネア姫もありなのかな?」「こういう振付、解釈なのかな?」と思いながら観ていましたが。。。もう少ししっとりめでもいいんじゃないかと。
ドルシネアではなくキトリのまんまだったような雰囲気でした。
そして初日はどうしてもあのピンクのチュチュが、ヴィカにそぐわない、、、彼女ピンクは似合わないんだろうか?それともあのデザインがいけないのか?ってなくらい、すごく違和感がありましたが、1列目で観た2日目はわたしが慣れたのか、近いからまた照明とかの兼ね合いで、自分の感じ方も違うのかなと思いました。
でもそれは、あえてつけるならばの注文で、全くもって、ハラショーな2日間でしたから。
ここくらいしか、ツッコミどころがないんだもんね。
・とても素敵だなあと思ったテクニック的なところ
☆1幕のカスタネットのソロ
☆2幕の酒場でのコーダのスピードと疾走感!特に初日がすっばらしかった!!!!
☆3幕のグラン・パ・ド・ドゥでの32回転のグラン・フェッテ。
シングルシングルダブルを最後まできっちり繰り返し、ダブルの部分では扇を胸の前に広げているのと、右手に持った扇を高く挙げているのとを、交互にやっていました。
えーと、シングル→シングル→ダブル(扇が上)→シングル→シングル→ダブル(扇は胸の前)、ってな感じで。
それも全然「こういうことが出来ちゃうアタシってすごいでショー」な感じも無いし、
力みや無理矢理やってます、ハラハラ~、なのもなく、
微動だにせず、さらりとやってくださるのが嬉しいのよね~。
(余裕がないのに下手に高度なものをやってくれるよりは美しいシングルの32回転のほうが満足できますものね!)
◎でもいちばん嬉しかったのはキトリの3幕のヴァリアシオンを、全く普通に、シンプルに完璧に、ハラショーに踊ってくれたことかなー。
ここはあんまりいじってほしくないヴァリアシオンなので、技術的に出来てしまう人が、色々盛り込んでサービスしてくれることも多いですけども、(ガラならまだ我慢できますが)やはりシンプルなずっと受け継がれてきたものを踊ってほしいです。
誰だってバッハやモーツアルトのピアノ曲に、もともと書かれていない装飾音符をこれでもかとくっつけられたら嫌でしょう?そんなもんです。
・ルジマトフとの組合せで素敵だなあと思ったところ
☆相手が万全ではないときに、「わたしがなんとかせねば」とバレリーナが頑張ってしまって、それがなんだかちぐはぐになってしまう不幸な例も多々観てきました。
ドンキだと、、、そうですねぇ、デュポンが絶不調のときのルディエールとか。
絶不調ではないにしろ、かなり衰えていたデュポンと組んだ時のフィリピエワとか。
(ああこれじゃなんだかデュポンが悪いみたいですが、デュポンのことは好きですよ)
でもヴィカはなんでしょー、全然「ルジは大丈夫なんだろうか?」みたいなのってなくって、
そこはやはり全幅の信頼関係といいますか。
まるで毎日踊っているパートナー同士のようでした。
(ほんとはものすごく気を使っているとは思いますけどもね)
リフトやサポートへの不安感なんて全然見えなかったし、ルジへダイブする時の思い切りのよさも、実に爽快で。特に2日目は「これくらいまでなら大丈夫なんだ」という力加減を初日につかんだみたいで、さらに思いっきりがよろしくて(笑)、いやー、いいですよね、ああいうのって観ていると楽しいです。
モスクワの誰かさんたちを思い出してしまってニヤニヤしちゃいました。
☆演技はなんと言ったらいのかな、「超ハジケテマス!!!」というわけではないのに、
強さと美貌と的確な上品さで、(200出せるところを敢えて150にとどめているといいましょうか)彼女らしいキトリを演じていました。
結婚を夢見ているティーンの女の子では決してなく、女子大生でもなく、今がまさに花嫁になるにぴったりな大人の女性といった雰囲気で、
彼女はあまりにも美人さんだから、かわいいおきゃんなキトリ路線を演じるのは無理だと思うんですよね。
ですので、ああいった演技がちょうどいいなあと思いました。
わたしは以前ロイヤルバレエの来日公演で、ベンジャミン&熊川組をみましたが、
あのときのベンジャミンを観たときのイメージに近いかなー。
(ほんとに素敵なキトリだったんですよー。
ガラで観るキトリじゃなくて、全幕のキトリの理想系って、こういうのを言うんだろうな、と感動しちゃいましたから。
テディ熊川は確かにあのときものすごい若かったから、超ハイテックなバジルで唖然呆然、、、ではあったのですがね、家に帰ってからも数年経った今でも、あのときのリヤーン・ベンジャミンのキトリは忘れられないです!)
もうすっかり大人のレディなのに、パパは子離れできてないんだろうなあ、って感じでした。
パパにとっては娘はいつまでたっても小さい頃のままなんだろうなあ。
感想③に続きます。
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