1日の終わりに ~森真理マンドリン教室~

マンドリンと共に暮らす日常のあれこれを、ほぼ毎日綴っています。

8月31日

2012年10月31日 | Weblog
ひさしぶりに大泣きしてすっきりしました。
昨日、帝国劇場に観に行った「8月31日~夏休み最後の日~」で。

日比谷に出かけたある日、姉に誘われるまま購入したチケット。
お芝居なんだけどユーミンが毎日ステージで歌うんだって、という程度の情報しかなかったので、当日になって内容をネットで調べて行きました。

帝国劇場は、だいぶ昔にレ・ミゼラブルを観に行って以来かも。
岩崎宏美や野口五郎が出ていた時です。それって相当前のことですね。
客層は、40代~50代が多いようでした。私と同世代です。ユーミンのファンといえば、やはりこのあたりでしょうか。

席に座って驚いたのは、前の人がサンドイッチを食べていたこと。
場内で飲食とは!
レセプショニストは見てないのかしらと思ったら、帝劇は飲食可なんですねー。
驚きました。映画館のような感覚でしょうか。歌舞伎も場内で食べますね。
ふだん音楽の現場にいるので、どうも気になりました。

いよいよ開演。

冒頭、ユーミンが「ヘアメイク中の演技」で登場。
口上のようなものをしゃべりました。

そこから芝居のはじまり。

ただの芝居じゃない、ミュージカルでもない、そしてコンサートでもない。

とチラシに書いてあるとおりのことがステージで行われました。

芝居があって、そのシチュエーションに合った曲をユーミンが歌って、役者がハケて、ダンサー登場、歌終わってユーミンハケて、役者登場。
この繰り返しです。
舞台は簡素で、さみしいくらい。
ユーミンの衣装もコンサートとは違って、数パターンのみ。
交通事故に遭った元カレの夢の中で再会する主人公、という状況なんですが、そのあたりの展開がもたついた感じ。
この2人にも、意地悪な元彼女にも、どうも共感できませんでした。
言葉遣いなのか、台詞そのものなのか・・・。
ユーミンの歌も、私に馴染みのないもが多く、今ひとつ入り込めずに前半が終わってしまいました。
いや「最後の嘘」は前半だったかな。これはとてもよかったです。これが聴けただけでも良しとしよう、と思えるほど。

休憩25分。長かった。
席数のわりに化粧室が少ないから、なんだろうと思います。

後半になったら、なぜか引き込まれていきました。
冒頭のお笑いネタ(これは芝居とは、ほぼ無関係)に私たち姉妹は大ウケでした。

ステージ上でストーリーはどんどん核心に迫っていき、そこで流れる歌は「Hello,My Friend」それから・・・
主人公たちの誤解がとけてやり直そうと決意したときには、彼は息を引き取ってしまう。
このあたりで、涙をぬぐう人続出(私の周りでは)。

私の一番好きな曲「青いエアメイル」は、アンコールとして歌われました。
さらに涙。

ダブルのカーテンコールで、貫地谷しほりと陽月華とユーミンが登場。
それぞれに話をしてから、3人で「卒業写真」を歌いました。
観客総立ち。
千秋楽を翌日に控えて、ユーミンは特別な感情がこみ上げていたそうです。
松任谷正隆をリスペクトしています、と言って泣いていました。
デビュー40周年だけあって、ユーミンは声があまり出ていない感じでしたが、それでもユーミンの歌はユーミンの声でなければ。
陽月さんはとても歌が上手なんですが、そういうのとは違ってー。
ユーミンはやっぱり特別、唯一無二の人です。

私の隣は50代後半の男性でしたが、私と同じくらい泣いていた。
ここにいるたくさんの人たちが、思い出して涙するような出会いと別れを繰り返し、それぞれの人生を生きてきたんだ、と思うと胸がいっぱいになり、私はまた泣けてしまうのでした。
行ってよかったです。

ユーミンの歌はこの年で改めて聴きくと、さらに深く心に沁みます。
ベストアルバム、買うでしょう。いや、買います。

劇場から東京駅まで、イルミネーションの中を歩きました。きれいでしたー。


コメント
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