カンチャン狂騒曲

日々の事をあれこれと、大山鳴動してネズミ1匹がコンセプト。趣味さまざまなどを際限なく・・。

井戸の水が出た!

2016-05-13 09:21:22 | 熊本地震
 我が家には庭の井戸から汲み上げて庭の散水や洗車に使っていた小さなポンプがある。

 
 (自家水用のポンプ)

 地震の翌日に茶色く濁った水が10リットルほど出た後、まったく出なくなってしまった。

 井戸の蓋を開けて点検して見ると水は貯まっていて石を落とすとチャポンと涼しげな音が返ってはきたのだが。

 非常用のために残して置いた井戸が未曾有の非常時には役に立たないとはとんだ皮肉だ。

 せめて井戸の水が出てくれれば給水場からの水運びの量は半減する。

 飲み水や洗い物には適しなくとも、多少の濁りならトイレくらいには使えるからだ。

 そんな折、近所に水道の工事に来ていた夫婦の水道屋さんが近所の作業が終わったら様子を見てくれることになった。

 点検の結果一箇所汲み上げ側の配管に不具合があって修理したが治らず、更に井戸の蓋を開けて水位と水量などを点検の結果水は豊富にあることが分かった。

 問題は井戸の中央部に更に1メートル程の深さに直径10センチほどの穴が掘られていてそこから取水しているのだが、地震で崩れて取水口が汚泥に覆われ取水不能になっているとのこと。

 こういうことは、昔ながらの井戸の工法を知った年取った水道屋さんでないと分からない。

 結局、従来の取水要領を止めて1.5メートルほどある水深の中間よりやや下の辺りまで上げて取水することになった。

 
 (取水位置を変えた井戸)

 誘い水を入れてポンプの電源を入れると、当初はコーヒー色の水が出始めやがてコーヒー牛乳風に変化し20分ほどすると、トイレの水程度なら使用できそうな透明度になってきた。

 
 (出始めた井戸の水)

 暫く水を出しっ放しにして、水位を測ったら30センチほど下がっていた。

 この下がった水位が元に戻るようなら井戸として機能すると水道屋さんは言う。

 修理を終えた水道屋さんに、工事代金を尋ねると「まだ水位がどうなるか分からない。水は出ないのに工事代金は取られるじゃ申し訳ないので、様子を見て使える見込みがあればその時に代金は頂きます」と言い残して帰ってしまった。

 水位はヒモの先に重りをつけて水面に下ろし、重りが水面についてさざ波が立った位置でヒモに印を付けておけば、水位の上下は確認出来る。

 今朝は早速井戸の蓋を開けて、確認したら水位は元に戻っていたのでほぼ古井戸救出作戦は成功したようである。

 まだ多少透明度に欠けるが、トイレの水が不要になったため給水所から運ぶ水の量が半分以下になると思うと気分的に楽になった。

 あとは町の水道水が我が家の蛇口から出れば、風呂・洗濯が自宅で出来るという夢のような生活が可能になる。

 震災後1ヶ月、水との戦いはまだまだつづく。

 
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2 コメント

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Unknown (RIKAKO)
2016-05-13 17:57:29
あらーー
井戸水!良かったですねー!
これ、アルとナイとじゃ、全然違う!!!

もう、1ヶ月ですね

揺れはだいぶ治まって来たようですね?
このまま、落ち着けば良いのだけれど…

なかなか進まない復旧、復興にお疲れ様でしょうけど、
休める時はしっかり休みつつ、顔晴りましょう!
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ありがとうございます。 (しろ猫)
2016-05-13 20:40:01
無為な時間だけが流れていくのがきついですね。
罹災証明のための点検待ちとか、水道屋さんの仕事の進捗待ちとかで、待機状態が長いのが・・・チト。

でも井戸水でも出るようになると途端にやる気になるものでして・・・ゲンキンなものです。

取り敢えず苦手な長期戦に備えます。
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