九月二十二日(土)曇りのち晴れ。秋分の日。
今日は、古い付き合いで、私が野村先生の所へ行くきっかけを作ってくれた、現在は大行社の副会長をしている周本昌山氏の主催で、氏の地元である千葉県の君津で「ビアガーデンの集い」があり参加した。
当初、松本佳展君らと一緒に行こうかと思ったが、アクアラインを往復すると首都高速代を含めて往復一万円にもなる。不如意な所に加えて、高速を走るだけで一万円とは、納得が行かない。パソコンで調べたら、ちょうど保土ヶ谷駅発で、君津まで直行の総武線がある。これで行けば一八八〇円で済む。土曜日だし電車も空いているだろうと思い、八時十五分発、君津駅着十時三十二分の電車に乗った。
家を出るときに、本を持っていないことに気が付き、慌てて書棚から持ってきたのが、伴野朗の「上海伝説」(集英社文庫)。この本は、二年ほど前に一度読んだことがあるが、まあいいかと持って行った。自宅近くのバス停から七時四十八分発の保土ヶ谷行きに乗り、駅でコーヒーを買って電車に乗った。案の定空いていた。早速、本を読む。この時間がいい。物語は、まず、ある紳士がガーデンブリッジを人力車に乗って渡る所から始まる。上海の人たちにガーデンブリッジといってもほとんど分からない。「外白渡橋」と書くと分かる。一九〇七年に建設された蘇州河に架かる橋である。
その橋を渡った所にあるのがブロードウェイマンション。やはり、上海の人には通じない。現在は「上海大廈」。そこに入ってくる紳士とは、男装の麗人、東洋のマタハリと言われた川島芳子。偶然にエレベーターで一緒になるのが、若き日の児玉誉士夫。こうなるともう止まらない。三分の二ほど読んだ時に終点の君津着。どこかの喫茶店で終わりまで読もうかとも思ったが、時間がないので、会場となっているビアガーデンに向かった。
主催者の周本氏や千葉で民族派運動を展開している大行社の人たちや、同志の方々に挨拶。そのうちに明鏡会の仲程氏や木場氏らも到着し、一献。菊水国防連合の人たちなどほとんどが知っている人たちばかりで、楽しい酒席となった。一時前に、ご挨拶をして席を立つ。帰りは、仲程、木場の両氏にお世話になって送って頂いた。何と、一時間もかからないうちに自宅に着いた。
五時過ぎまで、休んだ。愚妻がサリーファミリーたちとディズニーランドに行っているので、子供たちにオムライスを作って、カメ&アコちゃんたちと夕食を兼ねて「やまと」へ。その後、久しぶりに愛福楼に転戦。十時前に帰宅。