二月二十二日(月)曇り。
一昨日、卒業式のことについて書いたが、今日は入学式のこと。寮歌が好きで、加藤登紀子さんが歌うCDを持っている。やはりユーチューブで知ったのだが、どくとるマンボウこと作家の北杜夫さんが卒業した旧制松本高校の思誠寮の寮歌「春寂寥」と言う歌がとても哀愁を帯びていて心に残った。旧制松本高校のことは、北杜夫さんの「どくとるマンボウ青春記」に詳しいので、興味のある方は是非お読みください。抱腹絶倒の青春記でとても楽しい。
余談ですが、平成二年に戦線復帰した直後に松本を旅したことがあった。松本城はもとより旧松本高校記念館や、川島浪速、芳子のお墓参りに行った。その旧制松本高校は後に信州大学となり、平成二十五年四月四日松本市総合体育館で行われた信州大学入学式の記念演奏で旧制松本高校 思誠寮 寮歌「春寂寥」が初めて歌われた。大学の交響楽団の演奏に合わせて混声合唱団とグリークラブが全四番までを歌い、続いて新入生も含め出席者全員で一番を合唱した。新入生を含め、会場一体となっての大合唱、哀調と躍動感が溶け合った歌声は、多くの方の胸を熱くしました。と説明にあった。これは、昭和二十年の信州大学開校以来初めてのことであるという。
この「春寂寥」や旧制大阪高等学校の全寮歌「嗚呼黎明は近づけり」(ユーチューブで聞いてみて下さい)などの入ったCDが無いかと探している。調べていて驚いたのだが、「嗚呼黎明」は創価学会の会歌にもなっているそうだ。へぇー。ビツクリポンや。そう言えば、「白線流し」の時に歌われているのが、「巴城ケ丘別離の歌」だが、この歌が出来る前は、何と「蒙古放浪歌」を歌っていたそうだ。是非斐太高校の若い人たちに、もう一度「蒙古放浪歌」を歌って貰いたいものと思っている。
春寂寥(はるせきりょう) 大正九年
作詞 吉田実
作曲 浜徳太郎
【一】
春寂寥の洛陽に 昔を偲ぶ唐人の 傷(いた)める心今日は我
小さき胸に懐きつつ 木の花陰にさすらへば あはれ悲し逝く春の
一片(ひとひら)毎に落(ち)る涙
【二】
岸辺の緑夏木立(こだち) 榎(えのき)葉陰のまどろみに 夕暮(ゆうぐれ)さそふ蜩(ひぐらし)の
果敢(はか)なき運命(さだめ)呪ひては 命の流れ影あせて あはれ淋し水の面(も)に
黄昏そむる雲の色
【三】
秋揺落(ようらく)の風立ちて 今宵は結ぶ露の夢 さめては清し窓の月
光をこふる虫の声 一息毎に巡り行く あはれ寒し村時雨(しぐれ)
落葉(おちば)のこころ人知るや
【四】
嵐は山に落ち果てぬ 静けき夜半(よわ)の雪崩(ゆきなだ)れ 榾(ほだ)の火赤くさゆらげば
身を打ち寄する白壁に 冬を昨日(きのう)の春の色 あわれ床(ゆか)し友どちが
あかぬ団居(まどい)のもの語り
日本語は美しいなぁー。詩を読んでいるだけでじーんと来る。
一昨日、卒業式のことについて書いたが、今日は入学式のこと。寮歌が好きで、加藤登紀子さんが歌うCDを持っている。やはりユーチューブで知ったのだが、どくとるマンボウこと作家の北杜夫さんが卒業した旧制松本高校の思誠寮の寮歌「春寂寥」と言う歌がとても哀愁を帯びていて心に残った。旧制松本高校のことは、北杜夫さんの「どくとるマンボウ青春記」に詳しいので、興味のある方は是非お読みください。抱腹絶倒の青春記でとても楽しい。
余談ですが、平成二年に戦線復帰した直後に松本を旅したことがあった。松本城はもとより旧松本高校記念館や、川島浪速、芳子のお墓参りに行った。その旧制松本高校は後に信州大学となり、平成二十五年四月四日松本市総合体育館で行われた信州大学入学式の記念演奏で旧制松本高校 思誠寮 寮歌「春寂寥」が初めて歌われた。大学の交響楽団の演奏に合わせて混声合唱団とグリークラブが全四番までを歌い、続いて新入生も含め出席者全員で一番を合唱した。新入生を含め、会場一体となっての大合唱、哀調と躍動感が溶け合った歌声は、多くの方の胸を熱くしました。と説明にあった。これは、昭和二十年の信州大学開校以来初めてのことであるという。
この「春寂寥」や旧制大阪高等学校の全寮歌「嗚呼黎明は近づけり」(ユーチューブで聞いてみて下さい)などの入ったCDが無いかと探している。調べていて驚いたのだが、「嗚呼黎明」は創価学会の会歌にもなっているそうだ。へぇー。ビツクリポンや。そう言えば、「白線流し」の時に歌われているのが、「巴城ケ丘別離の歌」だが、この歌が出来る前は、何と「蒙古放浪歌」を歌っていたそうだ。是非斐太高校の若い人たちに、もう一度「蒙古放浪歌」を歌って貰いたいものと思っている。
春寂寥(はるせきりょう) 大正九年
作詞 吉田実
作曲 浜徳太郎
【一】
春寂寥の洛陽に 昔を偲ぶ唐人の 傷(いた)める心今日は我
小さき胸に懐きつつ 木の花陰にさすらへば あはれ悲し逝く春の
一片(ひとひら)毎に落(ち)る涙
【二】
岸辺の緑夏木立(こだち) 榎(えのき)葉陰のまどろみに 夕暮(ゆうぐれ)さそふ蜩(ひぐらし)の
果敢(はか)なき運命(さだめ)呪ひては 命の流れ影あせて あはれ淋し水の面(も)に
黄昏そむる雲の色
【三】
秋揺落(ようらく)の風立ちて 今宵は結ぶ露の夢 さめては清し窓の月
光をこふる虫の声 一息毎に巡り行く あはれ寒し村時雨(しぐれ)
落葉(おちば)のこころ人知るや
【四】
嵐は山に落ち果てぬ 静けき夜半(よわ)の雪崩(ゆきなだ)れ 榾(ほだ)の火赤くさゆらげば
身を打ち寄する白壁に 冬を昨日(きのう)の春の色 あわれ床(ゆか)し友どちが
あかぬ団居(まどい)のもの語り
日本語は美しいなぁー。詩を読んでいるだけでじーんと来る。