四月五日(火)雨。
花の雨 けむる祖国のさみしさよ とは野村先生の『銀河蒼茫』の春の句である。目が覚めたのは、十時に近かった。汗水流して働いている労働者階級の皆さんに、スマン、スマン、オスマントルコと心で詫びて、朝食を作るのが面倒なので、ほっともっとの「特のりタル弁当」四五〇円で済ませた。
外は、花散らしの雨が降っている事に加えて、いい歳をした男が一人、朝からホカ弁をボソボソ食べている姿というものは、哀れさと虚しさにサンドイッチされたような感じである。そこで思い出したのが、幕末の志士、平野国臣が生野(兵庫)の挙兵に敗れて捕縛された時の作と言われている「菰(こも)着てもむしろに寝ても大丈夫(ますらお)の大和魂なにけがるべき」の歌。
そうだ、そうだ朝からホカ弁を食べたからと言って「大丈夫の大和魂なにけがるべき」。頑張って事務所に行き仕事をしよう。歩いて行こうと思ったが、花の雨が降っているので、と自分に言い訳をして車で行き、夕方までテープ起こしに精を出した。
そう言えば、アメリカのケリー国務長官やオバマ大統領までが広島を訪問すると言う話が持ち上がっているらしい。嫌だなぁー。原爆の慰霊碑に行くのだろうが、そこには、自虐的な「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」との慰霊碑がある。ご丁寧にも、英語の訳に加えて、広島市は、フランス語、ドイツ語、ロシア語、イタリア語、中国語(簡体字)、ハングルを追加)での新たな説明板を設置した。それを読んだ、ケリー国務長官やオバマは、「ほら見ろ。やっぱりアメリカは悪くない。日本人自らが『過ちは繰返しませぬから』といっているじゃないか」。「戦争を早く終わらせるために原爆を投下したというアメリカの行為は正しかった」と思うのに違いあるまい。大統領が、その碑文を読むことによって、アメリカにお墨付きを与えるようなものだ。嫌だなぁー。
家の鍵を閉め忘れて強盗に入られ、金銭どころか家にいた家族まで殺された人の遺族が、いくら鍵を閉め忘れたとはいえ、お墓の前に「過ちは繰返しませぬから」などという慰霊碑を建てるのだろうか。亡くなられた人たちが可哀そうと思うのは、私だけだろうか。
夜は、魚屋で良い鰹を見つけたので、我が酔狂亭で独酌。
花の雨 けむる祖国のさみしさよ とは野村先生の『銀河蒼茫』の春の句である。目が覚めたのは、十時に近かった。汗水流して働いている労働者階級の皆さんに、スマン、スマン、オスマントルコと心で詫びて、朝食を作るのが面倒なので、ほっともっとの「特のりタル弁当」四五〇円で済ませた。
外は、花散らしの雨が降っている事に加えて、いい歳をした男が一人、朝からホカ弁をボソボソ食べている姿というものは、哀れさと虚しさにサンドイッチされたような感じである。そこで思い出したのが、幕末の志士、平野国臣が生野(兵庫)の挙兵に敗れて捕縛された時の作と言われている「菰(こも)着てもむしろに寝ても大丈夫(ますらお)の大和魂なにけがるべき」の歌。
そうだ、そうだ朝からホカ弁を食べたからと言って「大丈夫の大和魂なにけがるべき」。頑張って事務所に行き仕事をしよう。歩いて行こうと思ったが、花の雨が降っているので、と自分に言い訳をして車で行き、夕方までテープ起こしに精を出した。
そう言えば、アメリカのケリー国務長官やオバマ大統領までが広島を訪問すると言う話が持ち上がっているらしい。嫌だなぁー。原爆の慰霊碑に行くのだろうが、そこには、自虐的な「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」との慰霊碑がある。ご丁寧にも、英語の訳に加えて、広島市は、フランス語、ドイツ語、ロシア語、イタリア語、中国語(簡体字)、ハングルを追加)での新たな説明板を設置した。それを読んだ、ケリー国務長官やオバマは、「ほら見ろ。やっぱりアメリカは悪くない。日本人自らが『過ちは繰返しませぬから』といっているじゃないか」。「戦争を早く終わらせるために原爆を投下したというアメリカの行為は正しかった」と思うのに違いあるまい。大統領が、その碑文を読むことによって、アメリカにお墨付きを与えるようなものだ。嫌だなぁー。
家の鍵を閉め忘れて強盗に入られ、金銭どころか家にいた家族まで殺された人の遺族が、いくら鍵を閉め忘れたとはいえ、お墓の前に「過ちは繰返しませぬから」などという慰霊碑を建てるのだろうか。亡くなられた人たちが可哀そうと思うのは、私だけだろうか。
夜は、魚屋で良い鰹を見つけたので、我が酔狂亭で独酌。