白雲去来

蜷川正大の日々是口実

野村先生の「桜」の句。

2016-04-15 09:14:38 | 日記
四月十三日(水)雨のち曇り。

私と同じような歳のオヤジが、スパゲティーをパスタと言ったり、たかがケーキをスイーツなどと言うのを聞くと、ケッ!と思ってしまう。また若い女の子が、うめぇーとかヤバイとかの汚い言葉を使ってるのが耳に入ると、教育的指導のために、チョーパン(分かるかなぁー)を入れたくなるし、テレビで、アホバカ低能顔したタレントのおんなが、食のリポートで、ウニとキュウイ・ソースが「コラボ」して、などとしたり顔で言うのを聞くと、テレビのそのオンナに向かって、握りっ屁をかましたくなる。どうもでも良いことなのに、歳を重ねて行くうちに、つまらないことにイラッとする「暴走老人」のようになってきた。

外を歩くと、早や「葉桜」ばかりになってしまった。知らなかったが「葉桜」は夏の季語とのこと。葉桜を見ると、すぐに頭に浮かぶのが、野村先生の、「葉桜の 風の言葉は 独り聴く」の句である。先生は、その句を、「葉桜の鬱蒼たりし 大悲の獄」で作られた。また、「花疲れでもあるまいに疲れをり」という句もあるが、「花疲れ」とは、「花見に出掛けたあとの疲れ。そのころの気候や、人出の多い中を歩き回った疲れもあるが、花の美しさに酔いしれたあとの疲れは大きい。ものうさやけだるさ。単なる疲れではなく艶なるものを秘めた言葉でもある」。獄庭の桜ゆえ「花疲れでもあるまいに」と詠んだのかもしれない。

先日も、ウォーキングの折に「滅びゆくものゝ淡さに 花筏」を見た。桜の季語を調べてみた。

●季語・装飾語など
・桜色(さくらいろ)/桜の花のような、ほんのり赤い色
・花冷え(はなびえ)/桜が咲く頃に冷え込むこと
・初桜(はつざくら)/その年に初めて咲く桜お花、咲いて間もない桜の花
・桜雨(さくらあめ)/桜が咲く頃に降る雨のこと
・桜狩り(さくらがり)/桜お花をたずね歩いて観賞すること。花見
・夜桜(よざくら)/夜の桜の花
・桜吹雪(さくらふぶき)/桜の花びらが乱れ散るさまを雪にたとえて言う語。桜ふぶき
・花あかり(はなあかり)/群れ咲く桜の花のために、夜でも灯りをともしたように明るく見えること
・桜風(さくらかぜ)/最多(まま。咲いた)桜の花を吹き散らしてしまう風
・花嵐(はなあらし)/桜の花が風のように散ること。桜の花時に吹く強い風
・花霞(はながすみ)/遠くに群がって咲く桜の花が白く見えるさまを霧にたとえていう言葉
・花曇り(はなぐもり)/桜の咲く頃、空が薄曇りであること
・花盛り(はなざかり)/花が盛んに咲くこと。その季節。全盛期のたとえ
・花便り(はなだより)/桜の花の咲いた様子を知らせる便り
・花時(はなどき)/春いろいろな花の咲く頃。特に桜の花の頃
・夢見草(ゆめみぐさ)/桜の別名。桜の花の美しさにうっとり見ほれた様子からついた呼び名
『花の言葉』(小学館刊)

日本語は美しいなぁー。明日の胃カメラの検査のために当然ながら禁酒。夜は、五時半に消化の良い「おかゆ」を食べて、眠剤を飲んで早々と寝た。
コメント (1)
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私の食の備忘録。

2016-04-15 07:57:35 | 日記
四月十二日(火)晴れ。

いい歳をして、目が覚めると同時にご飯が食べたくなる。一日の内で朝食が一番おいしく感じる。当然温かいご飯に、汁物、後は何でもいい。社友の細田さんから毎年贈って頂く日記帳には、必ず、三食何を食べたかを、もう何年も書いているが、人と言うのは、案外同じ物を同じサイクルで食べているものだと思う。

何に書いてあったのかは失念したが、古書店で、江戸時代の商家の番頭さんが書いていた日記が高値で売れたそうだ。その日記には、その番頭さんが、毎日食べていた物が克明に記されていた。買ったのは、日本人の食と栄養について研究している方と記憶している。当時の日本人が何を食べていたかを研究することによって、庶民の生活が見えてくる。

確か、『桜田門外の変』を書いた吉村昭氏は、桜田門外の変のあった日は、何時ごろから江戸に雪が降ったのかを調べるために、古書店に頼んで、当時の日記を探したそうだ。私の日記などは、全く史実にも学術的にも一ミリ程度も貢献することもないが、まあ個人的な備忘録には役立つこともあると思って、チンタラ書き続けている。ちなみに今朝のメニューは、昨夜の残りのカレーにハムエッグでした。

十四日に胃カメラの検査を行う。それまで少し酒を控えるつもり。今日は事務所で、夕方までテープ起こし。夜はおとなしく酔狂亭で、ちょっと飲み。

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