六月十二日(水)曇り。
曇天の日の朝食は、コロツケ、メンチカツ、目玉焼きにキャベツの千切り添え、豆腐の味噌汁。まるで安い定食屋のメニューのようだが、昭和の、戦後に近い生まれの私は、コロツケやメンチカツと言う惣菜に特別な思いがある。中濃ソースをドバドバっとかけて食する。子供の頃の記憶が口の中に広がる。ちなみに我が家の家族は、コロツケやメンチはご飯のおかずにならないと言って、良い顔をしない。ノスタルジアををナメンナヨ。昼は、アンパン一個。夜は、ジンギスカン、アスパラ炒め、レタスと大根の千切りサラダ。今日も缶ビール三缶。
最近めっきりと読書の量が減った。三十代の頃は最低月に十五冊ぐらいは読んでいた。北海道に出張中の三年余では、「一人一殺」ならぬ「一日一冊」を心がけて、それこそ乱読の時を過ごした。読書する体力をつけるためである。当時の「読書日記」があるが、よくもまあアホナ頭で、こんな本が読めたものだと言うものが随分とある。何たって一人部屋での暮らしである。本を読む以外無聊を慰める方法はない。今なら、二三行で瞼が重くなるような本も、あの頃は「ここにいる時間を無駄にしたくない」という意気込みがあって、それこそ格闘しながら読んだ。
事務所の書棚に当時読んだ本が随分とある。背表紙を眺めていると、その頃のことを思い出すことがある。頁をめくる風さえも寒く感じた日、汗が本にしたたり落ちた日。分からないように鉛筆で読了した日や舎房の番号を書いた。亡くなられた見沢知廉氏のご母堂から連絡があって、大逆事件で逮捕され獄死した金子文子の『何が私をこうさせたか』を見沢氏が読みたいというので、差し入れした。戻ってきた本を見たら、私の書き込みの横に、見沢氏の書き込みがあり、思わずニヤリとした。
最近は、勉強のためと言うよりも、読みやすい本ばかり読んでいる。反省しきりである。
曇天の日の朝食は、コロツケ、メンチカツ、目玉焼きにキャベツの千切り添え、豆腐の味噌汁。まるで安い定食屋のメニューのようだが、昭和の、戦後に近い生まれの私は、コロツケやメンチカツと言う惣菜に特別な思いがある。中濃ソースをドバドバっとかけて食する。子供の頃の記憶が口の中に広がる。ちなみに我が家の家族は、コロツケやメンチはご飯のおかずにならないと言って、良い顔をしない。ノスタルジアををナメンナヨ。昼は、アンパン一個。夜は、ジンギスカン、アスパラ炒め、レタスと大根の千切りサラダ。今日も缶ビール三缶。
最近めっきりと読書の量が減った。三十代の頃は最低月に十五冊ぐらいは読んでいた。北海道に出張中の三年余では、「一人一殺」ならぬ「一日一冊」を心がけて、それこそ乱読の時を過ごした。読書する体力をつけるためである。当時の「読書日記」があるが、よくもまあアホナ頭で、こんな本が読めたものだと言うものが随分とある。何たって一人部屋での暮らしである。本を読む以外無聊を慰める方法はない。今なら、二三行で瞼が重くなるような本も、あの頃は「ここにいる時間を無駄にしたくない」という意気込みがあって、それこそ格闘しながら読んだ。
事務所の書棚に当時読んだ本が随分とある。背表紙を眺めていると、その頃のことを思い出すことがある。頁をめくる風さえも寒く感じた日、汗が本にしたたり落ちた日。分からないように鉛筆で読了した日や舎房の番号を書いた。亡くなられた見沢知廉氏のご母堂から連絡があって、大逆事件で逮捕され獄死した金子文子の『何が私をこうさせたか』を見沢氏が読みたいというので、差し入れした。戻ってきた本を見たら、私の書き込みの横に、見沢氏の書き込みがあり、思わずニヤリとした。
最近は、勉強のためと言うよりも、読みやすい本ばかり読んでいる。反省しきりである。