4月29日(木)雨。昭和節。
昭和が終わった時、私は39歳だった。民族派運動に入って以来、昭和の天長節にはほとんど欠かさず皇居参賀に行っていたと思う。私のような昭和の生まれの者にとっては、今日は特別の思いのこもる日でもある。玄関に国旗を掲げ、今上両陛下のご健康とご皇室の弥栄をご祈念した。
ガラケーの携帯が懐かしい。スマホにして久しいが、未だに使い方が良く分からず家族の手を借りる。電話がかかってきて出ようと思うと、画面が全く関係ないものとなり、オロオロしているうちに切れてしまい、こちらから掛けなおしたり、電話を切ったつもりがつながっていたりと、嫌になる。まあ完全に覚える気もないのだから、文句も言えないか。
着信の待ち受け音を「太陽がいっぱい」にしている。この曲が好きだ。初めてレコードを買ったのも、そのオリジナル・サウンド・トラック盤で、伊勢佐木町の七丁目にあった「美音堂」というレコード店だった。私は中学の二年生(だったと思う)で、持ち運びのできるレコードプレイヤーで繰り返し聞いていた。映画が公開されたのは1960年ということなので、私はまだ小学生だったから、映画を見たのは随分と後になってから。「太陽がいっぱい」の撮影場所として有名なのは、南イタリアのイスキア島とカプリ島。残念ながらイスキア島には行けなかったが、カプリ島へは野村先生のお供で連れていって頂いた。「青の洞窟」ももちろん見たが、映画の撮影場所をガイドに聞くのを忘れたのが、唯一の心残り。もう二度と南イタリアなどには行けそうもないが、「今まで行った最高の場所は」と聞かれたならば、間違いなく、シチリア島とカプリ島である。次の携帯の待ち受けは「帰れソレントへ」にしようかな。※写真は平成四年(1992)カプリ島にて。現地で買ったシャツが派手だ。