11月12日(金)晴れ。
コロナ禍、自粛が長引き、最後に旅をしたのは何時のことだったのか思い出せない。最近は少々下火になったとはいえ、「旅に出たい」という意欲がわかない。それは「飲み屋」も同じで、誘われたならばいそいそと出かけるが、自分から積極的に出かけようとは思わなくなった。元来、一人っ子で育ったせいか、一人でいることがさほど苦痛ではない。幸いに、読む本には困らないし、ネットフリック、アマゾンプライム、ユーチューブなどを検索すれば、音楽や映画がこれでもか、というほど様々なものが楽しめる。
このままコロナが終息してくれたならば、年明けには、近場で良いから旅に出ようと思っている。「旅呑み」の楽しさは正に至福。そういえば、衝動買いした『中国くいしんぼう辞典』(催岱遠著・みすず書房)で知ったのだが、中国語で「食いしん坊」のことを「吃貨(チーフォ)」というそうだ。随分前に読んだ本に、「食文化と言うものは『退廃の文化でもある』」ということが書いてあった。金持ちが、金に飽かして、行く店や自宅の専属料理人に料理を工夫させて作らせる。建設的なものは何もないが、それがアレンジされて庶民にも好まれる。
私は、食通ではないが「吃貨(チーフォ)」であることは間違いない。じゃあ「呑兵衛」の中国語は何というのだろう。中国語と言えば、中国に行った折に、正気塾の若島和美先生に大うけした私が唯一知っている中国語を教授したことがあった。「若島先生。蚊のことを中国語で何というのか知っていますか」、「?」。「蚊は中国語で『チースウ(血吸う)』。