INSIDE SORAMAME

福岡のバスのことなど・・

続・ひっそりと(47)

2017年01月30日 |    ┣ ひっそりと趣に赴く

(つづき)
和白営業所→新宮営業所への移転を現代にひっそりと伝える「無番」の「新宮緑ケ浜→高美台一丁目」。

「ゴルフ場入口」の記事で、この系統が「23番」ではなく「無番」である理由について考察した。
このところ、どういうわけか各方面から西鉄バスの行先番号について意見を求められる機会が続いたので、行先番号について考察した過去の記事をいくつかピックアップしてみる。

まずはその「ゴルフ場入口」の記事
ちなみに、ここに書いている“「曲渕~陽光台(複乗)~西神の原~脇山小(複乗)~椎原」のような路線”は、その後、実際に登場し、現在も運行しています。
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この「ゴルフ場入口」を走る路線のうち「高美台一丁目~新宮緑ケ浜線」は、走っている区間のすべてに「23番」が走っており、エリアというか「行先」的に見ると「23番」以外の何物でもないのだが、「23番」という番号は付いておらず「無番」である。
同様に、「西鉄三苫駅~新宮緑ケ浜線」にも番号が付いていない。
「23番が23番たる所以」というか、どの路線がその番号に属するのか、という明文化された「定義」みたいなものはないので、「イメージの世界」にはなってしまうのだが、この例をみると、「23番」はあくまで、「都心部~香椎地区~末端部」を走る路線であって末端部同士を行き来するものは「23番」には含まれない(というか、含めてしまうとわかりにくくなる)というぼんやりとした「定義」を見出すことができる。
「四箇田団地~福大病院」が「12番」ではなく「無番」であったのも同様といえよう。
ただ、「原田橋~宇美営業所」が「34番」として運行していたケースなどもあり、この「定義」が末端部を多く持つ全ての路線に当てはまるものではない。

末端部同士を行き来する路線であっても、「早良営業所~椎原」「早良営業所~曲渕」などは、「都心部~西新地区~末端部」というベクトルからは逸脱していないため、福岡都心部まで足をのばさなくなった後でも依然「3番」という番号が付いている。
一方で、志賀島線をみてみると、「和白営業所~志賀島~勝馬」という区間便が登場した際、都心部へのベクトルからの逸脱はないにもかかわらず、「21番」から独立して新たに「1番」という番号が付けられている。

このあたり、「番号の付け方」に関して何らかの法則を見出して定義付けるというのはかなり難しい(というか不可能)と思われるが、あれこれと考えるのは面白い。
以前“西鉄バスの行先番号は、単なる「番号」ではなく、その数字が持つ意味を直接・間接に伝えている「名前」的な側面が多分にあって、それが面白いなぁと思う”と書いたことがあるが、別の見方をすると、「行先」という側面に加えて「方向」の要素もかなり入っていると言えそうだ。

もし(←また仮定の話である)、早良区の末端部、椎原・曲渕地区のバスに福岡市の補助金が入り、「曲渕~陽光台(複乗)~西神の原~脇山小(複乗)~椎原」のような路線ができたとしたら、それは「3番」となるだろうか、それとも「無番」となるだろうか。

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次に、行先番号の2桁と3桁の視認性の差、都市高速のランプを示すアルファベットが違う意味を持つこと、などについて「27番」の記事
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仮に、ここにやってくる路線が、都市高速香椎浜ランプを通ることを意味するアルファベット「B」が付いた「27B」ではなく、都市高速を通らずアルファベットが付かない路線(例えば「27番」)だったとしたら、猪野を複乗しないものが「27番」で、複乗するものが「27-1番」などのように、「枝番」で振り分けられていた可能性があるのではないだろうか。
翻って、「27B-1」とか「27-1B」のような番号が出現しない背景には、「行先番号に使える文字数は(ハイフンを除いて)3文字まで」という暗黙の(?)ルールが存在しているように思える。
3文字と4文字の間には、「視認性」の面で大きな壁があるということなのではないだろうか。

もちろん、2文字と3文字の間にも、大きな「視認性」の壁がある。
3桁の行先番号の場合、3つの数字のうちの1つは、必ず「0」か「1」というプリミティブな(?)数字が入っている。
“「0」「1」が入らない3桁の番号がない”のは、(意図的ではないとしても)文字がゴチャゴチャすることを回避したいという意識が働いているのではないだろうか。
なお、3文字の場合でも、間にハイフンが入る「枝番」の場合には、「48-2番」「23-2番」という「0」「1」が全く出てこない番号も存在するが、「0」「1」が出てくる場合と比較すると、ゴチャゴチャした印象は否めないと思う(←感覚の問題ではあるのですが)。

4文字を消費する「201A」「204A」(西高下・野方~原~六本松~法務局前~天神)や、「0」「1」が入らない3桁番号「242番」(東大谷~天神一丁目~バス専用道~大門~砂津)があまり長続きしなかったのは、「視認性の面からも受け入れられなかった」という見方ができるのではないだろうか。

「行先番号に使える文字数は(ハイフンを除いて)3文字まで」という暗黙の(?)ルールが存在することを前提とするならば、それは、1桁、2桁の行先番号には枝番やアルファベットが付く余地があるのに対し、3桁の行先番号にはそれがないということを表していることになる。
「1桁、2桁」と「3桁」の行先番号は、並列には取り扱えないということであり、行先番号を体系的に取り扱うにあたってかなり大きな「制約」と言えると思う…というのは以前にも書いたところである。

最後に、話を「27B」に戻す。
「27B」の「B」は都市高速の意味なのだから、郊外行きについては、都市高速を下りたあとはアルファベットを取って、単に「27番」にしてしまえば枝番も「付け放題」なのでは?…という考えもあるかもしれない。
ただ「27番」には、「27B」のほかに、名島ランプを経由する「27N」という兄弟がおり、都市高速の利用ランプ以外にも、香椎台一丁目~みどりが丘一丁目間で、「27B」が青葉小学校経由であるのに対し「27N」が香椎東小学校経由という違いがある。
本来は都市高速のランプを示すはずのアルファベット(BとN)が、都市高速とは関係のない全く違う役割を担わされているという現状があり、アルファベットを安易に外す訳にもいかない面がある(「YKF」が華やかなりし時代であれば、「27B」と「27N」のそれぞれに、青葉小学校経由と香椎東小学校経由がある…みたいなパターンも有り得たのかもしれませんが)。

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続いて、都心部での行先番号の統一の矛盾や問題点について、「米一丸」の記事
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福岡市東区の「米一丸」バス停。
「51番」(←おそらく)の上から「1 姪浜」の紙が貼られているが、今回の改正で「20 福岡タワー南口」などに貼り替わる(もしくは板自体が新調される?)ことになる。
「米一丸」は、「狭義の終点」である「月見町」の3つ手前に位置する。
以前の記事で“月見町に「1番」が通っているのは「たまたま」であるとも言え、将来的には「13番」「61番」など、天神から県庁方面に向かう路線であれば何番に変わってもおかしくない状況にあるといえる”と書いていたように、今回、月見町に乗り入れるバスの番号がまた変わることになる(ただし、月見町に向かうものは従来通り「1番」であり、月見町発のものであっても大濠公園(西公園)止めのものには「20番」ではなく「1番」が付く)。

“月見町に向かうものは従来通り「1番」”と書いたが、新設される「20番」(福岡タワー南口~地行~大濠公園~赤坂門~天神~呉服町~県庁~箱崎駅東口~月見町)の東行き(県庁、月見町方面行き)は、「地行」から番号が「1番」に変わる。
昨年春の改正で、「現在複数に分かれている、ももち浜地区、県庁、博多駅のそれぞれに向かうバスの行先番号を、主要バス停(天神・博多駅)到着直前に下記の番号に切り替えることにより、バスに不慣れなお客さまにも分かりやすい表示にいたします。」(公式リリースより)ということで、天神から県庁方面に向かうバスは全て「1番」に統一されるようになり、その「切替ポイント」は「赤坂門」とされていたのだが、「20番」が「1番」に切り替わるのは、「赤坂門」よりかなり手前の「地行」である。
こうした例外が発生したのは、今回の改正で(統一番号としての「1番」ではなく)「市内貫線」としての「1番」が、姪浜から天神までの運行で打ち切りとなり、天神から東に行かなくなってしまい、天神から県庁方面に向かうバスの統一番号として「1番」を採用した根拠の基盤が失われつつあることが背景にあるのではないだろうか。
すなわち、地行から切り替わる「1番」という番号は、「統一番号」としての「1番」という意味合いに加え、従来の「市内貫線」としての「1番」という意味合いも併せ持っているということができ、その先の「赤坂門」にて、「統一番号」としての「1番」に「純化」されると解釈できる(実際にそういう意味で地行から「1番」にしたかどうかは別として、あくまで「そう解釈できるのでは?」という話です)。
個人的にはこの例外を問題視するつもりは全くなく、むしろ理に適っていると思う。
加えて言うなら、「地行」と「赤坂門」の間の「大手門」にて合流してくる「13番」「140番」の県庁(吉塚営業所)行きについても、「大手門」から「1番」としても何の問題もない気がする(ただしこの場合は、「例外」ではなく、切替ポイント自体が「赤坂門」から「大手門」に変更になるという「解釈」になる)。

番号の「統一」に関して、前回の記事で、“都心向けで、本線と合流した時点で枝番を外すことによる番号の「統一」は進む”と書いたが、その「例外」として挙げた「4-1番」「29-1番」以外にも多くの「矛盾」がある。
例えば、「6-1番」の赤坂三丁目から都心向けは「6番」としてよい気がするし、「54-1番」が笹丘一丁目から「54番」になるのであれば「69-1番」が小笹から「69番」にならないのもしっくりこない。
姪浜駅南口から国立医療センターに向かうのが「1番」と「1-5番」というのは不親切な気がするし(姪浜駅南口からは「1-9番」などに統一しては?)、「45-1番」も須玖から南は「45番」でよいのではないだろうか。
ただ、「必要性」という観点からは、これらの全てを「矛盾だ」とは言いきれない面もある。
それに、一口に「枝番」といっても、
 主従が逆転しているもの(「4番」「69番」など。「48番」と「48-2番」も歴史を遡れば逆転なのかも)
 並列関係にあるもの(姪浜駅以南の「1番」シリーズなど)
 主従や並列の関係すら見出しにくいもの(「6番」と「6-1番」、「54番」と「54-1番」などはそれぞれ独立した別の路線のようにも見える)
 今となっては主従関係が見出しにくいもの(「2-1番」「3-1番」など)
…など、「枝番なしの番号」との関係のあり方のパターンがいろいろとあることから、「枝番さえ外せばいい」というものではないという側面もある。
さらにいえば、この「枝番」の付与は、現状では、「枝番なしの番号」が1桁もしくは2桁の場合にのみ行われ、3桁の場合には行われていない。
バスの行先表示のLEDに「204-1」や「312-9」などと4つの数字が表示されたとしても、見た人はおそらく直感的にとらえることができずに混乱するだろう(時刻表のシステムが「3桁+枝番」に対応しているか否かは知らない)。
1桁もしくは2桁の番号にのみ枝番が付き、3桁の番号には付かないということは、条件面でかなりの「制約」といえ(3桁にも枝番を付けるべきと言っているのではありません)、今後も「矛盾」が拡大していく可能性を孕んでいると言えるのではないだろうか。

なお、この「矛盾」に関して、(2)の記事にて、「2-3番」が都心向けは全区間で枝番なしの「2番」で運行することにつき、“「2-3番」についても、野方→室住団地→原は「2-3番」として運行して、原で枝番を取るのが適切なのではないだろうか”と書いたのだが、コメントで「203番」との誤乗を防ぐ意味があるのでは?という意見をいただき、納得した次第である。

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続いて「W」登場にあたって、今後出てきそうな問題点を書いた記事
なお、そこで書いた問題点は特に顕在化することはなく、「W」はそこそこ浸透し、定着している感じです。
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今回の改正の目玉、「渡辺通幹線バス(W)」関連で思うところを書き連ねてみたい。

そもそもこの「W」の試み、どういう意図があるのかというと、「都心部~ターミナル~郊外部」を運行する路線をターミナルで切り離すことにより、都心部の幹線道路を通る路線の系統をできるだけシンプルにして、バスに不慣れな人にもわかりやすく…ということと思われ(あくまで表向きには)、その意味で統一する番号(記号)として「渡辺通り」のイニシャルである「W」を付けていると考えられる。
そして将来的には、明治通りを走るバスには「M」、昭和通りは「S」、国体道路は「K」…みたいな感じで、都心部内の行先番号体系を再構築しようとしていると見るのが自然だろう(渡辺通り~日赤通りだけ「W」という異質な番号を持ち出しておいて、それ以外は現状通り…では逆に変だし)。

ちなみに、こんな記事もありました。
~~
【ピストンバスで渋滞緩和 西日本鉄道 通りで色分け 福岡】
2013.6.4 02:06
西日本鉄道が、福岡市中心部の大通りでピストンバス運行を計画していることが3日、明らかになった。繁華街・天神を東西に走る「明治通り」や南北に通り抜ける「渡辺通り」など、通りごとに色分けしたバスを往復させる。観光客の利便性を高めるとともに、マイカーからの乗り換えを促し、都心部の渋滞緩和を目指す。
国内有数のバス保有台数を誇る西鉄だが、福岡を訪れた観光客を中心に「どのバスに乗ればいいか分からない」と不満が出ていた。また、福岡の天神や博多地区は、マイカーに加え、数多くの路線バスが集まり、渋滞が慢性化している。
西鉄はまず天神地区のメーンストリートに色分けしたバスを導入し、路面電車のように、大通りを数分~十分間隔でピストン運行する。
本数を多く設定することで、観光客に加え通勤・通学客も利用しやすくなる。また、ピストンバスが運行する通りの両端に駐車場を整備すれば、そこでマイカーを降りてバスに乗り換える「パークアンドライド」も普及し、渋滞緩和にもつながるという。西鉄は将来的に、二酸化炭素を排出しない燃料電池バスの導入も検討している。
こうした運行には実績もある。西鉄は平成23年3月、九州新幹線全線開業に合わせて、博多と天神地区を往復する黄色のバス「天神ライナー」を導入した。新幹線で福岡に来る観光客が迷わず、博多駅から天神に行けるように配慮した。
西鉄次期社長の倉富純男取締役常務執行役員は「幹線ごとにシンボリックなバスを走らせれば、海外の観光客はじめ、福岡都市圏に住む人にも分かりやすく、都心のスムーズな移動が可能になる」と述べた。
~~
都心部を通る路線の番号統一は、
天神→中央ふ頭の「80番」
でまず行われ、バスの行先表示のLED化の進展とともに、
天神→博多ふ頭の「90番」、博多駅→中央ふ頭・博多ふ頭の「88番」「99番」、
さらに、
天神→県庁方面の「1番」、天神→明治通り→博多駅の「3番」、天神→昭和通り→博多駅の「2番」、天神→タワー方面の「305番」、天神→渡辺通り→住吉通り→博多駅の「5番」、
そして、
天神→国体道路→博多駅の「8番」
などで行われてきており(厳密には、行先番号が変わるのは天神よりも少し前)、これらは基本的に
「天神“から”○○方面“へ”」
というある種の“指向性”を持ったものだった(ただし、「1番」「2番」「3番」は逆方向にも走っており、この詰めの甘さについては過去の記事で触れました)。
これに対し今回の「W」にはこのような“指向性”がなく、渡辺通り~日赤通りを走るバスには両方向ともに「W」が付く。
この“指向性がない”ことは、かなり根本的な問題であるような気がする。
「どの通りを通るか」だけがわかっても、「天神からどこに行けるのか」がわからなければ、すなわち、目的地へのベクトルがイメージできなければ、実はあまり意味がないのではないだろうか(渡辺通りに限らず、他の通りでも同様)。

また、渡辺通り~日赤通りを通ることを意味する「W」なのに、それ以外の場所にも「W」のバスが走ることも問題点として挙げられる。
従来、「305番」「307番」が担っていた天神→福岡タワー間の統一番号の役割を、新たに「W」(西公園ランプ経由がW1、百道ランプ経由がW2)が引き継ぐため、「W」に「渡辺通り」以外の意味合いが出てくる。
また、都市高速経由との直通運行との兼ね合いで、明治通りの蓮池→天神間にも「W」が登場することになる。
「W」を名乗るのは、原則として日赤通り~渡辺通り上のみ…というルールを事前に作っておかないと、今後、「M」など他のアルファベット系統が出てきたときに混乱が起きると思われ、早くも“火種”を抱えた印象がある。
天神からタワー行きの統一番号は、現時点では従来通りにしておいて、将来的に「T」などに移行させるほうがよかったのでは?。

さらに、W1、W2などアルファベットの後に付く数字のチョイスも大丈夫なの?という気がしている。
今後、明治通り~博多駅が「M1」、明治通り~県庁が「M2」になったりして、数字の整合がとれなくなり混乱を招く…という状況も容易に予測され、これも“火種”と言えそうだ。

新たに登場する「W」の意味を、一般の利用者がごくごくシンプルなカタチで理解できなければ、やや厳しい言い方だが、導入の意味がないような気もする。

その他、
郊外向けは大橋駅まで行かなければ「W」ではなく、清水町までしか行かない「61番」「151番」などは「W」を名乗らないため、「渡辺通り~日赤通りならW」とは言えない点、
その逆方向、野間四角方面からやってきて清水町から日赤通りに合流する都心行きのバスは、「151番」などのタワー行きは「W1」「W2」となる一方で、天神から呉服町方面に向かう「61番」は番号が変わって「W4」にはならない点、
この整合を図るため、清水町から合流する路線にも「W」を適用しようとすると、福浜が「W5」、博多ふ頭が「W6」、中央ふ頭が「W7」…みたいに早くもグダグダになってしまいそうな点、

郊外行きで、大橋駅を跨いで運行されるものも完全になくなるわけではないが、大橋駅から先、片縄方面、警弥郷方面、曰佐方面、どこに行こうと大橋駅より手前の区間では「W」としてやってくる点、
…など、もう少し詰めてほしかった点がかなりあるのだが、あくまで今回はまだスタート(過渡期の始まりというか実験段階)であり、場合によっては「後戻り」もありますよ、ということなのかも。
Wの悲劇、黒歴史にならなければよいのですが…。

なお、那の津四丁目行きの番号統一の可能性及び現状の問題点は以前の記事でも触れたが、それは今回一応解決をみることになる。

また、那珂川ハイツからの「急行」が「162-1番」ではなく「162番」となり、過去の記事で指摘した“条件面での制約”が露呈してしまったカタチ。

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次に、「1番」や「41番」から見る、行先番号の「体系」について
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西鉄のサイトの「にしてつ時刻表」において、「行先番号別の運行路線地図から選択」で任意の地区を選び、「1番」を選んで表示された地図を「広域」にすると、画像のような地図が出てくる。

前回の「エンギモノ」で、飯塚地区の「1番」は"福岡、北九州、久留米など、他地区の「1番」と比べるとかなり地味な印象"と書いた。
このブログを読んでいただいている方の大半はおわかりのこととは思うが、ひとくちに、「西鉄の1番のバス」と言っても、福岡県内至る所に「1番」が走っていることがわかる。
そして、これら「1番」の相互間にはほとんど関連がなく、それぞれの地区の「代表」として活躍している(「代表」とは呼べない例外のケースもあり)。

同じことを「41番」でやってみると、福岡県を斜めに横切る、途中が少しだけ切れた直線が表示される。
福岡市中心部から雑餉隈までの「41番」と、二日市から杷木までの「41番」である。
これらの2路線にも、直接的な関係はない。
ただ、元をたどれば「天神~博多駅~二日市~甘木~杷木方面」を結んでいた「40番」がベースとなっているという点では「つながり」がある。

県内至る所に「1番」が走っているとはいうものの、西鉄バスの行先番号は「1から順に番号を付けた体系がいくつか存在する」というだけでは説明しきれない部分が多々ある。
その「体系」の外縁部や、2以上の「体系」がクロスオーバーするようなエリアにおいては、どの「体系」に属するかを一概には判断しづらい番号も多くなっている。

現在、二日市~杷木を走っている「40番」は、もともとは福岡都市圏の「体系」に属していたが、福岡市中心部に乗り入れなくなっても「40番」のままであり、福岡市内には新たに全く別の「40番」(博多駅~板付7丁目)が登場しており、もともとの「40番」は、宙に浮いたような状態にある(あくまで「体系」という観点から見た場合の話)。
二日市~上西山を走る「24番」も、番号としては異質であり、もともとは飯塚地区の「体系」に属していたのではないかという推測もできる。
宇美~太宰府の「4番」も、もともとは二日市地区の「体系」に属していたが、今や、宇美地区の「体系」(空港循環線など)の一構成員としたほうがよさそうな気もする。

結局のところ何が言いたいのかがわからなくなってきたが、西鉄バスの行先番号は、単なる「番号」ではなく、その数字が持つ意味を直接・間接に伝えている「名前」的な側面が多分にあって、それが面白いなぁと思うのである(いつもぼやーっと考えていることを文章化しようと試みたが、いまいち伝わりづらいですかね…?)。

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最後に、福岡市西部の行先番号の「法則」について
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福岡市の西南部(主に早良区と西区)と福岡市中心部を結ぶバスの番号は、通る道路によって「大まかに」以下のように分類できる(アルファベット部分に何らかの数字が入る)。

 (あ)都市高速経由 … 「30X番」「50X番」「31X番」「51X番」
 (い)明治通りまたは昭和通り経由 … 「Y番」
 (う)国体道路経由 … 「20Z番」
 (え)城南線経由 … 「1W番」

(あ)の中を見ると、郊外で西公園ランプか百道ランプを経由するものは百の位が「3」、それより西のランプ(愛宕、姪浜、福重・石丸)を経由するものは百の位が「5」というのが原則だが、愛宕ランプを通る「304番」という例外もある。
また、十の位が「0」であれば都心では天神北ランプ経由、「1」であれば呉服町ランプ経由が原則だが、呉服町ランプを通る「306番」という例外もある。

(い)は、具体的には「1番」「2番」「3番」を指しており、これ以外の番号(「4番」「5番」「6番」など)は、とりあえずここでは考慮外とする(ただ、「4番」「6番」などは全く関係ないとは言い切れない面がある)。
なお、ここでいう「1番」「2番」「3番」は、「天神→博多駅」や「天神→県庁・九大方面」の「統一番号」としてではなく、「市内貫線」「金武線」「脇山線」としての「1番」「2番」「3番」である。

(う)は、(あ)(い)(え)と比較すると例外はなく、全て六本松~国体道路を経由する。

(え)については、「主に早良区と西区」に限らず、城南区にまで適用範囲が広がる(「16番」及び廃止された「18番」)。 
逆に、西区と都心部を城南線経由で結ぶ路線であっても、「1W番」という番号が空いていなくて(う)をアレンジした「214番」がついたケースもある。

例えば、四箇田団地から都心に向かうメイン路線である昭和通り経由(い)の「2番」をベースとして、都市高速経由(あ)は「502番」、国体道路経由(う)は「202番」、城南線経由(え)は「12番」というふうに、末尾の数字「2」が固定されていたならば、体系的でかなりわかりやすいといえる(←実際にやろうと思ったら相当難しそうだということはわかったうえで敢えて書いています)。
でも実際はそうなっていなくて、四箇田団地から都市高速経由(あ)は「501番」と「502番」、国体道路経由(う)は「201番」、城南線経由(え)は「19番」であり、アルファベットの「X」「Y」「Z」「W」は、郊外部の行先に対応して固定されているという訳ではない。

ただし、(あ)のうちの「500番台」と(う)については、連続運行されるケースが多いことから、末尾の数字も概ね対応(X=Z)している(201番と501番、203番と503番、204番と504番など)。
また、(あ)のうちの「300番台」については、新設当時に限っていえば、(い)と対応(X=Y)していた(1番と301番[都心~都市高速~姪浜~橋本・拾六町団地~野方]、2番と302番[都心~都市高速~藤崎~原~室住団地・西高下]。301番と302番は、いずれも現在走っているものとは別モノ)。

「502番」の末尾は「2」であり、「2番」に対応しているようにも見えるが、実際は、ルート的に「501」と「503」の間に位置するので「502」を付けてみたところ、それが昭和通り経由の「2」とたまたま一致したので、「なんだかうまく収まったように見えている」だけ(X≠Y)である。

「姪浜駅東」を通る「7番」は、過去の歴史を全く無視すれば、「天神から蓮池の間で明治通りを通るから7番なのだ」と言うこともできるかもしれないが、実際は、(い)と(う)を組み合わせて作られた循環路線(鳥飼循環)に対して付けられた番号「7番」が原型となっている(ただしこの場合の(う)は「20Z番」ではなく「9V番」。「Y≒V」という関係は何となく成立しそう。詳しくはこちらを)。
「7番」と同時に「8番」(荒江循環)も登場したが、現在の「8番」(西新~むろみ団地~室住団地)とは直接関係はない。

というわけで、ここ「姪浜駅東」を通る「7番」と「507番」は、末尾の「7」が共通しているが、特に関連はない。
…結局はこのことを言いたかっただけなのだが、相当回りくどくなってしまった。

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以上です。
(つづく)

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続・オモワク(27)

2017年01月27日 |    ┣ 思惑と提案
(つづき)
今年8月、西鉄天神大牟田線大橋駅に特急が全便停車するようになり(!)、西鉄大橋駅には屋内バス待合所が設置され、大橋西鉄名店街もリニューアルするとのこと。


ついにこんな路線とか、


こんな路線とか、


こんな路線が実現する日がやってくる??…と、伏線をはっておきます。
ちゃんと回収できるでしょうか(笑)。
(つづく)
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一途に位置図(23)

2017年01月26日 |    ┣ LEDに位置図
(つづき)
天神地区の乗り場位置図。
渡辺通一丁目方面が上で、上が北になっていないのは、地図の掲示場所の方向に合わせているため。


これもそう。


これもそういう意図で作られた位置図だと思うのだが、残念ながら、掲示方向が反対でした。

1から19まである天神地区の西鉄バス乗り場だが、単純に19個ある、というわけではなくて、欠番があったり、「18A」「18B」「18C」のようにアルファベットが付いたり、番号が付いていないのに天神地区の乗り場にカテゴライズされるバス停があったり、地図のど真ん中に位置するのに地図には出てこない乗り場があったり、一筋縄ではいきません。


おまけ。
これは海のほうから見ています。
博多湾鉄道沿線名称鳥瞰図」。


乗り場位置図ではないが、「福岡タワー」の路線図
1枚に収めるのは大変だったと思われる。
(つづく)
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イミカヨミカ(58)

2017年01月23日 |   ┣ イミカヨミカ
(つづき)
上部の「○○方面」のところは、“Fukuoka Tower”“Noko Ferry Port”“Hakata Pier”と、「意味重視」で、
その下の「次は」のところは、“SHIMIN KAKIKAN-MAE”“RYOJIKAN-MAE”と「読み重視」。

「意味」と「読み」が混在していることを批判したいわけではなく、個人的には、むしろ理に適っていると思います。

“施設名の入ったバス停は、「その施設に行く人がいるから」施設名が入っている場合と、「ただそこに施設があるから」施設名が入っている場合の二つに分けることができそうであり、「長尾変電所前」はおそらく後者に属するのだと思う”

と、8年半前の「長尾変電所前」の記事で書いたのだが、これに当てはめると、「○○方面」では、「その施設に行く人がいるから」という観点を重視すべき、という考えが成り立つと言えそう。

それにしてもここは、ボートレースから警察署、領事館まで、多様な“Next stop”を持つバス停であり、「DWK」もそこそこ高い
(つづく)
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LED REAL(76)

2017年01月18日 |    ┣ LEDに位置図
(つづき)
「6-1番」。
2008年3月15日に運行を開始した、比較的新しい路線。

ルートは「博多駅キャナルイーストビル前~天神一丁目~警固町~大濠公園南~鳥飼~今川西町公園~地行~九州医療センター福岡タワー」。

この路線の(あくまでこのブログ的な視点から見た)存在価値は、都市部にそれまで存在した比較的大きな「バス空白地域」を二分割どころか三分割した点であると思う。


「6-1番」登場前のバス空白地域(赤い線の内側)。


「6-1番」(緑の点線)が走ることで、バス空白地域が3つに分割。

“都心部に「西新パレス前~西新四丁目~城西一丁目~城西橋~鳥飼~大濠~草香江~六本松~六本松大通り~護国神社前~NHK放送センター入口~城内美術館東口~大手門~荒戸一丁目~大濠公園(当時は西公園ですが)~黒門~唐人町~地行~今川橋~西新一丁目~西新パレス前」という結構大きめな「図形」が存在したが、2008年春の「6-1番」の登場により、「図形」が2分割どころか3分割されている。
これにより、このエリアに住む人たちの「バス停までの距離」の平均値は確実に短くなっているはずであり、…”


と、以前の記事でも書いたが、「長丘~高宮循環バス」「美和台循環バス」「香椎コミュニティバス」「高宮~若久団地~大橋線」の他にも、


こことか、


こことか、


ここなんかの「内部」に“切り込んでいく”路線展開を期待しております。
(つづく) 
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タイムリーヒット(73)

2017年01月15日 |   ┣ タイムリーヒット
(つづき)
平成もあと少しで終わることになりそうな平成29年の幕開け。
平成元年は、中学卒業、高校入学、そして、よかトピア開催の年でした。


「百年橋」は、明治100年を記念して命名された橋。


郊外行きの乗り場。

 
バス路線は、那の川、小笹、野間四角などで次々に枝分かれ。
樋井川三丁目の交差点では、直交するのみで、交差点を曲がる路線がないのは昔から。


都心行きの乗り場。

 
見事に博多駅筑紫口行きのみ。
福岡市のバス路線の構造の特徴を表しているとも言えそうだが、「63番」が那の川経由だった頃は、この先の美野島交差点を右折して、美野島南公園沖学園前東光寺方面へ…という選択肢もありました。


「百年橋通り」を西にまっすぐ進めば、平尾山荘通小笹、笹丘を通って現在は別府六丁目で突き当りだが、最終的には国道202号に合流する計画。


東にまっすぐ進めば、東比恵、榎田町二又瀬火の見下を通って現在は千早駅の裏で突き当りだが(厳密には突き当りではなく、現時点では国道3号本線方面が暫定的に直進扱いになっていますが)、最終的には勅使道オークタウン入口の上空を通って国道3号(九産大南口~東部青果市場前間)に合流する計画。


「百年橋」のバス停付近で、百年橋通りに垂直に交わるこの通りは、100メートルも行かないうちに突き当りとなってしまう。
直進して住吉通りに抜ける計画の都市計画道路「住吉美野島線」で、住吉通り側でも似たような風景を目にすることができる。
平成のさらに前、昭和の時代から60年以上も手つかずのままで、都市計画道路の見直し対象にも挙がったものの、とりあえずは計画は存続しているもよう。
(つづく)
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エンギモノ(46)

2017年01月01日 |   ┣ お宝と縁起物
(つづき)
酉年のお正月ということで「赤鳥居」。

 
赤鳥居、


赤ポスト。


コミュニティバスも「赤鳥居」。

 
西鉄バス「20番」は、赤間営業所のバスが、岡垣町に行って仕事をして、

 
仕事が終わったら赤間営業所に帰るだけのダイヤだが、

  
20番」はかつて、西新と門司を結んでいたそうです。

今年もできるだけマイペースでまいります。
どうぞよろしくお願いします。
(つづく)
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