春のダイヤ改正の第一報が公式に発表されています。
廃止に値上げと、なかなか厳しい内容になりそうです。
・「500番」「501番」「502番」「507番」の廃止
福岡市西南部と都心を都市高速道路経由で結ぶ「500番台」のうち、上記4路線が廃止に。
鉄道との競合がまだどうにか可能な路線と、鉄道との競合をあきらめる路線の線引きという感じでしょうか。
「500番」は2012年春に運行を開始した路線で当初は下りも存在したが、現在は上りが平日3本のみの運行。
派生系統の設定・手直し・廃止などもあり、「3番エリア」からの都市高速路線は、比較的短期間の間に試行錯誤が行われたものの、ついに終焉。
「廃止」なので、「420番」のように1本だけ残すということもないのでしょう。
「3-1番」「3-2番」「3-3N番」も既に全て廃止となっており、このエリアから都心への通勤路線のバリエーションは全盛期と比べると見る影もない。
「501番」は、500番台登場当初から存在する路線で、一時期は田隈新町経由なども擁していた。
「502番」は、2008年春、「6-1番」と同じ日に運行開始した路線で、いろんな意味を背負った末尾の数字「2」が物語性を帯びた(?)路線でした。
「3番エリア」とともに、「2番エリア」からの都市高速路線も終焉を迎えることになる。
環状化により延伸された都市高速道路を活用して、地下鉄七隈線に対抗しようと頑張ってきたものの、七隈線開業から17年が経ち、さらに来年度には博多まで延伸される予定になっており、もうこのあたりが限界という感じでしょうか。
なお、藤崎や天神から先で都市高速を経由する路線は引き続き運行されると思うので、厳密には「2番エリア」「3番エリア」から「都市高速路線がなくなる」訳ではなく、あくまで、「鉄道ではなく都市高速経由のバスで都心に行くことを期待する路線がなくなる」ということ。
また、「503番」「504番」「505番」「506番」「514番」「515番」「525番」「526番」は引き続き運行されるが、今後、冒頭で述べた「鉄道との競合がまだどうにか可能な路線と、鉄道との競合をあきらめる路線の線引き」がさらに見直されれば、このうちのいくつかは減便や廃止も起こり得るかもしれません(後述する「値上げ」とも大きく関わってきます)。
「507番」は、昭和バスの下山門線廃止を受け、その代替として運行を開始した路線で、当初は、姪浜駅南口を避けるルートの「507番」と、下山門団地地区と姪浜駅を結ぶ「1-7番」(現在の「1-7番」とは別ルート)の二本立てだったが、「1-7番」廃止により、「507番」が姪浜駅南口経由で運行されるようになり、さらにその後、「507番」の一部が都心に行かなくなり姪浜駅南口までの運行となった際に、その区間便が“新”「1-7番」として運行されていた。
今回、「廃止されるバス停はございません。一般道経由のバスは引き続きご利用いただけます。」とのことなので、現行の「1-7番」は存続ということのようです。
結局、「507番」は「527番」に改番されることはないままでした(笑)。
・一部路線の値上げ
都市高速を利用することで運行時間が一般道路経由よりも短縮されることから、運賃が割安に設定されていた「500番台」「610番」「620番」「310番」「370番」「390番」、JR等との対抗のために割安に設定されていた「400番」及び雁の巣、西戸崎方面が値上げとなる。
「400番」運行開始当初は、博多駅~針摺東では300円という破格の運賃設定だったが、その後少しずつ上がって、今回で480円となる。
「620番」の「コットンヒルズ那珂川ハイツ南」は、これまで天神まで420円だったものが570円で36%の値上げとなり、西鉄が開発した住宅団地なのになかなか手厳しい。
雁の巣、西戸崎方面は、ある時期に上限を500円で打ち止めにして、現在は530円が上限となっていたが、今回の値上げで天神~雁の巣レクリエーションセンターが560円、天神~志賀島が600円となり、昔はたしか志賀島まで700円以上していたことを考えるとまだ良心的な気がする。
今回のようなピンポイントの値上げではなく、例えば、都市高速を通る路線は全て一律10円値上げ、みたいに「広く薄く」という方法もあると思うのですが、いかがでしょうか。
(つづく)