アイルランドから1頭,フランスから1頭,ドイツから1頭が招待された第44回ジャパンカップ。
シュトルーヴェは発馬後の加速が鈍く1馬身の不利。逃げたのはシンエンペラーで2番手にソールオリエンス。3番手がダノンベルーガ,チェルヴィニア,スターズオンアースの3頭。6番手はゴリアット,ジャスティンパレス,オーギュストロダン,ドゥレッツァの4頭。これらの後ろにブローザホーンとカラテ。シュトルーヴェとファンタスティックムーンとドウデュースの3頭が最後尾を並走して向正面へ。向正面で外からドゥレッツァが進出。先頭に出てそこからはドゥレッツァの逃げに。最初の1000mは62秒2の超スローペース。
3コーナーでは2番手がスターズオンアースで3番手にシンエンペラー。その後ろがゴリアットとソールオリエンスという順に前の隊列が変化。ドゥレッツァが先頭のまま直線に入るとスターズオンアースの外からドウデュースが伸びてきました。内を回ってきたシンエンペラーも盛り返してきて3頭で優勝争い。外のドウデュースが内の2頭を競り落とす形で優勝。クビ差の2着はシンエンペラーとドゥレッツァで同着という判定になりました。
優勝したドウデュースは天皇賞(秋)から連勝で大レース5勝目。そのときの回顧でもいったように,スローペースの瞬発力勝負を得意とする馬で,今日もまた絶好の展開になりました。前に出るのにやや苦労した感はありますが,これは距離の影響もあったでしょうし,いつもよりも早めに進出した影響もあったものと思います。切れ味で抜け出すのではなく,競り合う形で勝ったのは大きく評価したいところです。父はハーツクライ。
騎乗した武豊騎手は天皇賞(秋)以来の大レース制覇。第19回,26回,30回,36回に続く8年ぶりのジャパンカップ5勝目。管理している友道康夫調教師は天皇賞(秋)以来の大レース23勝目。第37回以来となる7年ぶりのジャパンカップ2勝目。
スピノザは君主制,貴族制,民主制の三種類を比較したなら,民主制が最も優れていると考えています。しかしこれは,『スピノザ〈触発の思考〉』を考察したときにいったことですが,スピノザは民主制という政治形態が政治形態のいわば最終形態であって,そこを目指すべき制度であると考えているということを意味するわけではないのです。むしろ『国家論Tractatus Politicus』でいわれている民主制というのは,君主制がひとつの政治制度であり,また貴族制がひとつの政治制度であるというのと同じ意味において,民主制もひとつの政治制度であるという意味にすぎません。民主制が最も優れているというのは,共同社会状態status civilisにおける構成員の自然権jus naturaeが最も守られやすい制度がこの三種類のうちでは民主制であるというだけであって,民主制が導入されればそれが保証されるというわけではないのです。むしろ共同社会状態においてその構成員の自然権を守るにはどうすればよいのかという観点が『国家論』では検討されているのであって,君主制の場合にはどうすればいいか,貴族制の場合はどうするべきか,民主制ではどうすればよいのかということが示されています。したがってこれでみれば分かるように,構成員の自然権が守られるような君主制もあれば,それが守られにくい民主制というのもあるとスピノザは考えているのです。
したがって吉田は,自然状態status naturalisなどは存在しないのだから,もし現実的に存在する人間が苦痛を感じるとすれば,それは共同社会状態においてなのだという主旨のことをいっていて,これは僕も同意しますが,だからといってそれは政治制度がどのようなあり方をしているのかということに還元することはできません。無法で歪な社会的な枠組というのがそれでも共同社会状態であるのは事実ですが,その枠組は君主制に限られるというように解することはできません。むしろ民主制であっても,無法で歪な社会的枠組というのはあり得るのですし,君主制であるからといって直ちにそのような社会的枠組であるわけではないのです。
僕が補足しておきたかったのはこれだけです。なのでこの部分の考察はここまでとして,次の考察に移行することにします。
シュトルーヴェは発馬後の加速が鈍く1馬身の不利。逃げたのはシンエンペラーで2番手にソールオリエンス。3番手がダノンベルーガ,チェルヴィニア,スターズオンアースの3頭。6番手はゴリアット,ジャスティンパレス,オーギュストロダン,ドゥレッツァの4頭。これらの後ろにブローザホーンとカラテ。シュトルーヴェとファンタスティックムーンとドウデュースの3頭が最後尾を並走して向正面へ。向正面で外からドゥレッツァが進出。先頭に出てそこからはドゥレッツァの逃げに。最初の1000mは62秒2の超スローペース。
3コーナーでは2番手がスターズオンアースで3番手にシンエンペラー。その後ろがゴリアットとソールオリエンスという順に前の隊列が変化。ドゥレッツァが先頭のまま直線に入るとスターズオンアースの外からドウデュースが伸びてきました。内を回ってきたシンエンペラーも盛り返してきて3頭で優勝争い。外のドウデュースが内の2頭を競り落とす形で優勝。クビ差の2着はシンエンペラーとドゥレッツァで同着という判定になりました。
優勝したドウデュースは天皇賞(秋)から連勝で大レース5勝目。そのときの回顧でもいったように,スローペースの瞬発力勝負を得意とする馬で,今日もまた絶好の展開になりました。前に出るのにやや苦労した感はありますが,これは距離の影響もあったでしょうし,いつもよりも早めに進出した影響もあったものと思います。切れ味で抜け出すのではなく,競り合う形で勝ったのは大きく評価したいところです。父はハーツクライ。
騎乗した武豊騎手は天皇賞(秋)以来の大レース制覇。第19回,26回,30回,36回に続く8年ぶりのジャパンカップ5勝目。管理している友道康夫調教師は天皇賞(秋)以来の大レース23勝目。第37回以来となる7年ぶりのジャパンカップ2勝目。
スピノザは君主制,貴族制,民主制の三種類を比較したなら,民主制が最も優れていると考えています。しかしこれは,『スピノザ〈触発の思考〉』を考察したときにいったことですが,スピノザは民主制という政治形態が政治形態のいわば最終形態であって,そこを目指すべき制度であると考えているということを意味するわけではないのです。むしろ『国家論Tractatus Politicus』でいわれている民主制というのは,君主制がひとつの政治制度であり,また貴族制がひとつの政治制度であるというのと同じ意味において,民主制もひとつの政治制度であるという意味にすぎません。民主制が最も優れているというのは,共同社会状態status civilisにおける構成員の自然権jus naturaeが最も守られやすい制度がこの三種類のうちでは民主制であるというだけであって,民主制が導入されればそれが保証されるというわけではないのです。むしろ共同社会状態においてその構成員の自然権を守るにはどうすればよいのかという観点が『国家論』では検討されているのであって,君主制の場合にはどうすればいいか,貴族制の場合はどうするべきか,民主制ではどうすればよいのかということが示されています。したがってこれでみれば分かるように,構成員の自然権が守られるような君主制もあれば,それが守られにくい民主制というのもあるとスピノザは考えているのです。
したがって吉田は,自然状態status naturalisなどは存在しないのだから,もし現実的に存在する人間が苦痛を感じるとすれば,それは共同社会状態においてなのだという主旨のことをいっていて,これは僕も同意しますが,だからといってそれは政治制度がどのようなあり方をしているのかということに還元することはできません。無法で歪な社会的な枠組というのがそれでも共同社会状態であるのは事実ですが,その枠組は君主制に限られるというように解することはできません。むしろ民主制であっても,無法で歪な社会的枠組というのはあり得るのですし,君主制であるからといって直ちにそのような社会的枠組であるわけではないのです。
僕が補足しておきたかったのはこれだけです。なのでこの部分の考察はここまでとして,次の考察に移行することにします。