ホモサピエンスが作った石器に較べてネアンデルタール人の作った石器が長期間に渡って同じ形の物しか発掘されていない理由を、言語機能の違いに因るものだいう見解があるが。これはちょっとおかしい。
石器の作り方自体は世代間で伝承されている以上、言語機能の違いで何かが伝わっていないという証拠にはなっていないからだ。
更に、ホモサピエンスの作る石器にバリエーションがあるというのは、創意工夫をする個体がいたかどうかに因るものであって。石器などの道具の作り方や使い方を伝えるのには必ずしも言語で伝承出来るというものでもない。
現代社会においても言語で説明の困難な技術というのはあって、言語機能さえ高ければ何でも他人と共有出来るというものでもない。
ホモサピエンスである現代人であっても「教えたこと以外を自分で発想すること。」が出来る人というのはそんなに多くはなく。大抵の一般人の多くは教えられていないことを自分で開発したり発見したりすることは出来ない。
ネアンデルタール人が何万年も同じ形の石器ばかり作り続けた理由というのは、言語機能の違いに因る伝承能力の違いというよりは。むしろ創意工夫を行うという思考の自由度が狭かったことが原因であると考えるべきではなかろうか。
現代人においても、成育環境によっては自分では何も創意工夫をしなくなり、教えられたこと以外を自発的に発想することを全くしなくなる場合というのもある。
新しい発想を拒絶し、同じことを漫然と繰り返し続ける原因の多くは。封建的社会制度にある。
封建的社会においては、個々個人の考えや発想といったものを全く尊重せず。ひたすらトップダウンの命令に服従する以外何も受け入れることをしないわけで、これこそが創意工夫といったものを阻害する最も大きな要因なのである。
軍隊というのは封建制度の典型であるが、軍隊というのは戦争を行うための組織であるため、戦争というバカげた暴力行為を暴走させるためには有効な組織であるが、戦争そのものを回避するための創意工夫のようなものは兵隊からは出てこない。
兵隊というのは自分で何か問題解決をするようには教育も訓練もされてもいないからである。
太平洋戦争時の日本軍の戦略を見ると、精神論的に努力辛抱根性ばかりを末端の兵隊に強要し、戦略的に有効な作戦や手段といったものをほとんど行っていないのは。 それ以前の戦争のやり方を漫然と因習のように受け継いだためである。
現代人であるホモサピエンスであっても、先天的には大多数のヒトは創意工夫をするわけではなく。むしろ地動説などの新しい発想に対して火炙りというヒステリックな拒絶反応を示すことも珍しくはない。
逆に言えば、オウム真理教などのテロ組織においては、教祖や幹部達に対しての疑問を一切持たず、盲目的に信奉することによって心理的な平穏を得ることが出来るように。 ヒトという種の生物というのは、先天的には自発的には何も考えずに権威達の命令に漫然と服従し、権威ではない異端や少数派の意見を頭ごなしに否定拒絶しておくバイアスが存在するのである。
先天的バイアスのままに行動選択をしておいた方が、気分的に安心満足感を得ることが出来るのは当たり前の話である。 しかし、それこそが「考え」を阻害し「思い込み(バカ)のぬるま湯」へと人を誘うのである。
FOXP2遺伝子の異常によって言語機能障害が発生するらしいのだが。言語障害が短絡的にネアンデルタール人のように創意工夫を全く行わないことの証明にもならないし。逆に自分達の行動に疑問を持たない暴力団員やテロリストや通り魔がFOXP2遺伝子に異常があるというわけでもない。
むしろ、ナチズムのような暴力性というのは、言語障害などを持たない大多数の「普通のヒト」達の性質によって引き出されたものなのであって、現代人であるホモサピエンスでありさえすれば短絡的にネアンデルタール人のように創意工夫を全く行わないというものでもない。
その点から考えても、ネアンデルタール人のFOXP2遺伝子に起因する言語機能の違いが短絡的に創意工夫を阻害していた証拠には全くならず。むしろ現代人(ホモサピエンス)の多くにも普遍的に見られる自発的論理検証性や創意工夫の欠如が、ネアンデルタール人では顕著だったと考えるべきであろう。
あと、気になったのが進化がもたらす結果の全てが常に素晴らしいものであるかのように扱っていた点である。
多剤耐性菌というのも進化の結果である。ヒトスジシマカがデング熱ウイルスを媒介してヒトに危害を加えるようになったことも、進化の結果である。
進化の全てが常に「素晴らしい」結果をもたらしてくれるという発想は、あまりにご都合主義的な大衆的妄想であろう。
マスコミ関係者の多くは文科系なので、進化生物学者の勝手な妄想を鵜呑みにすることで、気分的な安心満足感に溺れて何も検証することをしない傾向が非常に強いが。それはマスコミの社会的責任を果たしておらず、きわめて無責任であることを認識すべきである。
Ende;
石器の作り方自体は世代間で伝承されている以上、言語機能の違いで何かが伝わっていないという証拠にはなっていないからだ。
更に、ホモサピエンスの作る石器にバリエーションがあるというのは、創意工夫をする個体がいたかどうかに因るものであって。石器などの道具の作り方や使い方を伝えるのには必ずしも言語で伝承出来るというものでもない。
現代社会においても言語で説明の困難な技術というのはあって、言語機能さえ高ければ何でも他人と共有出来るというものでもない。
ホモサピエンスである現代人であっても「教えたこと以外を自分で発想すること。」が出来る人というのはそんなに多くはなく。大抵の一般人の多くは教えられていないことを自分で開発したり発見したりすることは出来ない。
ネアンデルタール人が何万年も同じ形の石器ばかり作り続けた理由というのは、言語機能の違いに因る伝承能力の違いというよりは。むしろ創意工夫を行うという思考の自由度が狭かったことが原因であると考えるべきではなかろうか。
現代人においても、成育環境によっては自分では何も創意工夫をしなくなり、教えられたこと以外を自発的に発想することを全くしなくなる場合というのもある。
新しい発想を拒絶し、同じことを漫然と繰り返し続ける原因の多くは。封建的社会制度にある。
封建的社会においては、個々個人の考えや発想といったものを全く尊重せず。ひたすらトップダウンの命令に服従する以外何も受け入れることをしないわけで、これこそが創意工夫といったものを阻害する最も大きな要因なのである。
軍隊というのは封建制度の典型であるが、軍隊というのは戦争を行うための組織であるため、戦争というバカげた暴力行為を暴走させるためには有効な組織であるが、戦争そのものを回避するための創意工夫のようなものは兵隊からは出てこない。
兵隊というのは自分で何か問題解決をするようには教育も訓練もされてもいないからである。
太平洋戦争時の日本軍の戦略を見ると、精神論的に努力辛抱根性ばかりを末端の兵隊に強要し、戦略的に有効な作戦や手段といったものをほとんど行っていないのは。 それ以前の戦争のやり方を漫然と因習のように受け継いだためである。
現代人であるホモサピエンスであっても、先天的には大多数のヒトは創意工夫をするわけではなく。むしろ地動説などの新しい発想に対して火炙りというヒステリックな拒絶反応を示すことも珍しくはない。
逆に言えば、オウム真理教などのテロ組織においては、教祖や幹部達に対しての疑問を一切持たず、盲目的に信奉することによって心理的な平穏を得ることが出来るように。 ヒトという種の生物というのは、先天的には自発的には何も考えずに権威達の命令に漫然と服従し、権威ではない異端や少数派の意見を頭ごなしに否定拒絶しておくバイアスが存在するのである。
先天的バイアスのままに行動選択をしておいた方が、気分的に安心満足感を得ることが出来るのは当たり前の話である。 しかし、それこそが「考え」を阻害し「思い込み(バカ)のぬるま湯」へと人を誘うのである。
FOXP2遺伝子の異常によって言語機能障害が発生するらしいのだが。言語障害が短絡的にネアンデルタール人のように創意工夫を全く行わないことの証明にもならないし。逆に自分達の行動に疑問を持たない暴力団員やテロリストや通り魔がFOXP2遺伝子に異常があるというわけでもない。
むしろ、ナチズムのような暴力性というのは、言語障害などを持たない大多数の「普通のヒト」達の性質によって引き出されたものなのであって、現代人であるホモサピエンスでありさえすれば短絡的にネアンデルタール人のように創意工夫を全く行わないというものでもない。
その点から考えても、ネアンデルタール人のFOXP2遺伝子に起因する言語機能の違いが短絡的に創意工夫を阻害していた証拠には全くならず。むしろ現代人(ホモサピエンス)の多くにも普遍的に見られる自発的論理検証性や創意工夫の欠如が、ネアンデルタール人では顕著だったと考えるべきであろう。
あと、気になったのが進化がもたらす結果の全てが常に素晴らしいものであるかのように扱っていた点である。
多剤耐性菌というのも進化の結果である。ヒトスジシマカがデング熱ウイルスを媒介してヒトに危害を加えるようになったことも、進化の結果である。
進化の全てが常に「素晴らしい」結果をもたらしてくれるという発想は、あまりにご都合主義的な大衆的妄想であろう。
マスコミ関係者の多くは文科系なので、進化生物学者の勝手な妄想を鵜呑みにすることで、気分的な安心満足感に溺れて何も検証することをしない傾向が非常に強いが。それはマスコミの社会的責任を果たしておらず、きわめて無責任であることを認識すべきである。
Ende;