犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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寒風に

2020年12月30日 | 犬と暮らす
[あらまし] 飼い犬ウーゴくん去勢オス4歳半、
10月初に保護団体から引き取った。

早朝のドッグランは寒い。
草も枯れた地面には霜が降りて、
長靴の中で足先は冷えきって感覚が無くなっていく。

手袋をする。
首に手拭いを巻く。
帽子を被って、
さらにフードを被ると温かい。
マスクも強い味方だ。



早朝のドッグランに来る人は、おおよそ顔ぶれが決まっている。
毎朝来る人もいれば、時々来る人もいる。
ある曜日だけ来ないという人もいる。

毎朝来ている人がいる。
ウーゴがドッグランに慣れてきた頃、初めて会った人だ。
慣れるまでは他の人に会わないように、とても早い時間に行っていた。
慣れてきたので時間を少し後ろにずらしたら、
六十年配の男性が2頭の犬を連れてやってきた。

たしか、初対面でウーゴの頭を撫でることができた。
すごい。
ウーゴは初めての人を怖がって、近寄らない。
撫でてもらうためには、ウーゴが逃げてしまわないように
私が支えていなければならない。

なのに、私が捕まえていないウーゴをその人は撫でることができた。
かなりの手練れをお見受けいたす。
犬を安心させる何かが有るのだろう。



ある朝、ドッグランに行くと、その人がいた。
寒い朝だった。
防寒具は欠かせない。

その人はいつも帽子を被っているが、
その日に限って帽子を被っていなかった。

「帽子が無いと寒くないですか?」
と言おうとして、
私は黙った。

その人はてっぺんが広く禿げていたのだ。

禿げ頭の人に向かって
「帽子が無いと寒くないですか?」
と言ったら、
ひどい誤解を招くではないか。
「今日は寒いですね。防寒具が欠かせませんね。特に帽子とか。」
ということが言いたいだけなのだが、
「そんなに頭皮が剥き出しではこの寒風に耐えられませんね。」
とでも言っているようになってしまうではないか。



東京、明日の朝は冷え込むようだ。

明朝も会うだろうか。
帽子を被って来るだろうか。
私はうっかり言わずにいられるだろうか。
「頭、寒そうですね。」
なんて言ってしまわないだろうか。
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