薪ストーブの力は強い。
火を入れると、みるみるうちに燃え上がり、
部屋中に熱が広がる。
けど。
築45年の我が家の隙間風はそれに勝る。
ストーブの有る居間から続いて台所が有り、
台所には勝手口が有り、
その横には洗面所に繋がる戸が有り、
その戸には通気のためのスリットが有り、
洗面所の向こうは玄関で、
玄関の扉は擦り減っていて西日が射し込むほどの隙間が有る。
換気の良い家です。
イマドキの高気密住宅に慣れた人なら驚くほど
寒いし、外の音もよく聞こえる。
食卓の中でも勝手口に近い所が他の物との配置の上で良いので、
自分の居場所になっている。
ストーブを焚いても、その席の辺りはしんしんと冷え切っている。
足先は冷え切ってしびれかけている。
いかん。
密閉しているよりは、少し窓を開けて空気が動いていたほうが
心地良い。
とは言え、こんなに冷えては厳しい。
足が冷えると手も冷える。
手が動かないと楽器の練習もできない。
※
勝手口の土間に台を置いて、灯油ストーブを置いた。
晩秋から初冬の寒さはこれだけでしのいだ。
しかし、薪ストーブを使い始めたからには、これだけで
やりくりしたいところだ。
食卓の下面に炬燵ヒーターを取り付けているのを使うとか、
足下にホットカーペットを敷くとか、
小型の電気ストーブを使うとか、
やろうと思えばいろいろできる。
老母が家にいた時に買った、電気で安全に温かくなる物がいろいろ有る。
でも、せっかく電気代がアホみたく減らせているし、
薪ストーブも出せたのだから、
電気やガスに頼らない方法を使いたい。
※
小さめの火鉢が有れば。
ストーブの中で薪が燃えて炭になったところをつまみ出して、
それを火鉢に入れて、食卓の下に置いて
足先をあぶれば良い。
そんな都合の良い火鉢は持っていない。
テーブルクロスを食卓の上に掛けるのではなく、
側面に貼り付けて床まで覆った。
朝、薪ストーブを焚きつける前に、
前日の灰を掻き出してポリバケツに入れている。
バケツの八分目くらいまで灰がたまっている。
その上に、真っ赤になっている炭を乗せて、
食卓の下に置いた。
バケツの縁に足を乗っけた。
たいへん塩梅よろしい。
あったまる。
※
せいぜい、足先を滑らして赤い炭に触れてしまわないように気を付ける。
炭の熱が勝ってポリバケツが溶けぬよう、炭の量にも気を付ける。
隙間風がひどいので、一酸化炭素中毒にはならずに済むだろう。
※
七輪が欲しい。
足を炙ってこれだけ気分良くなってみると、
今度は食べ物も炙りたくなる。
食卓の上に七輪を置いて、なんぞ炙ったり燗瓶も温めたりして
ちびちびと飲めたら最高ではないか。
※
珪藻土を削って七輪を手作りしている工房のサイトを見て、
七輪についてお勉強する。
知らないことが一杯有るものだ。
私が知っている七輪は、バケツのような形だ。
こういうラッパ型の七輪は、煮炊きするためのものだという。
七輪の下のほうには、通気口が有る。
金属の窓が付いていて、開閉することで火力を調節できる。
この通気口から入った空気が熱せられて上昇気流となる。
この流れで酸素が供給される。
ラッパ型七輪は、強い上昇気流が起きやすい形だ。
だから、お湯を沸かしたり、お釜でご飯を炊いたりすることができる。
何かを焼く目的だったら、そこまでの火力は必要無い。
浅型のもので良いということだ。
私は食卓の上でなんぞ炙って食べたいので、
低いものが都合良いと思っていた。
ちょうど、その要求に合っている。
浅型の七輪を買った。
※
針金の台が付いていて、それが取っ手にもなっているので、
持ち運びしやすい。
網の上に、厚揚げだの椎茸だの肉だの葱だのを乗せて、
まず、薪ストーブの上に置く。
焼けてきたな、ってな頃合いに、今度は
ストーブの中から真っ赤な炭を取り出して、
七輪の中に入れる。
七輪を食卓の上に置き、いろいろなもんが焼けてきている網を乗せる。
ゲゲッ、楽しい。
独酌が充実してきている。
しみじみとクソジジイまっしぐらだ。
※
【2020年はブギーの年】
オリンピックに対抗して、ブギー年にすべく、
ブギーを演奏してはyou tubeにアップしてきた。見てねっつ
https://www.youtube.com/user/43susan43/videos
そのせいではないけれど、今年はオリンピックイヤーではなくなった。
五輪より七輪だよね。
おあとがよろしいようで
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