犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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もう少しピラネージ

2019年11月03日 | 日々

[あらすじ] 自宅の玄関を入ってすぐの壁に、ピラネージの版画が飾ってあって、
カビた。
外した。

陰惨な雰囲気だから、もらった当初から嫌いだった。

西洋の銅版画を、私は嫌いではない。
モノクロの線描なんて、好きな部類だ。
しかし、自宅の玄関にこれはたまらん。



昨日、wikipediaを見て「ローマの建築家」と書いたが、
外した額の裏面を見たら、「ヴェネツィアの建築家」と書いた紙が貼ってあった。
やれやれ。

どうやら、ヴェネツィア生まれで、ローマの廃墟を好んで描いたようだ。
考古学にも通じていたそうだ。
300年近く前なら、ローマの遺跡も、今より壊れていなかっただろう。
ただ、壊れた部分も復元して描くことができたらしいので、
18世紀当時の姿の記録として見ることはできなそうだ。

こんな解説をしている人もある。
https://jamarte.exblog.jp/i7/11/



我が家の玄関に在ったのはどの絵かと言えば、この中のリストの最初の絵だ。
https://en.wikipedia.org/wiki/Giovanni_Battista_Piranesi#The_Prisons_(Carceri)

カルチェリ・ディンヴェンツィオネ、で合ってるかしらーね?
想像の牢獄。

絵の中に
「CARCERI D'INVENZIONE DI G.BATTISTA PIRANESI ARCHIT VENE」と文字が入っているのは、
連作の一枚目、タイトル画として描いているからだろう。
やっぱり良く見りゃヴェネツィア人だと書いてあるわけだ。



いやー、牢獄を想像して描くって。
仔細に想像して。
何部も描いて。
シリーズにして。
数年後にあらためて。

どんだけ牢獄の想像が好きなんだろう。
想像の牢獄、というのは、「想像に囚われる自分」といった含意も有るのだろうか。
そう考えるとちょっと興味をひかれる。
しかし、たとえそうだとして、牢獄を想像してこれだけねちねち描くピラネージ、
SかMかどっちかだろう、という気がする。
やっぱりあまり深く知りたくない。



調べていたら、2012年に東京でも版画展が開催されていたことが分かった。
ほんじゃ当分、次は無いだろうな。

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