the 禁句s 死ねバカ

二十代の友人の一人が、ある男性を好きになった。
「でも彼は性格悪いんです。」と言う。
話を聞いてみると、わりと当たり前に「死ね」「ブス」「ばか」といった
罵倒の言葉を口に出すのだそうだ。

その場にいた他のやはり二十代の女性が言う。
「ひとに『死ね』とか言っちゃいけないって、小学生くらいの時に
親から教わることだと思う。」
まったくだ。

「ばーか」
「ひとに『ばか』って言う人がばかなんですーう。先生言ってましたー。」
なんて、小学生の時さんざんやり合ったものだ。
「ばかって言う人がばかなんですって言う人がばかなんですーう。」
「ばかって言う人がばかなんですって言う人がばかなんですって言う人がばかなんですーう。」
と、延々とやる。

「死ね」はもっとキツい言葉だ。
ただ、ある友人が言っていた。
「『死ね』って言っても意味無いね。
どうせ人間はいつか死ぬんだから。
『死ね』って言いたいなら、『早く死ね』って言わなきゃ。」
もっともだ。

馬鹿は死ななきゃ治らない、と言う。
死んで治るなら、死ねばいい。

「いっぺん死ね」という言葉が、私は嫌いではない。
生まれ変わってやり直せばいいじゃないか。
もちろん、死ぬまでの時間しばし、いかに生きるかが大切だが。

あれ？馬鹿は死んでも治らない、だっけ？