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山中益川対談『「大発見」の思考法』その3

2014年10月19日 | よみものみもの
まだ続く抜き書き

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益川 僕は考えにとりかかる前に「これはできるかどうか」を、
ちゃんと検討しておくほうです。やみくもに取りかかってダメだった、
なんてことは、僕には起こらない。
 難しい問題に関しては、僕は分析的な方法をとります。今まで
どれぐらいのアプローチがされていて、なぜうまくいかなかったのか、
何が足らないのかを、その時点で考えられる限りの可能性を
抑えて徹底的に分析する。
 そうして、この問題を解くには客観的な条件がまだ整っていない
という場合は、条件が整うまでしばらく待ちましょう、ということで
寝かせておきます。人類にはちょっと荷が勝ち過ぎている問題
なんだから、放っておくより仕方ないわけ。
 実は、そんなことをしたって解けた例しはないんです。しかし、
そうやっていったん整理して引き出しにしまっておくと、その問題の
存在を忘れない。なおかつ、足らなかった条件が整いはじめると、
世間の動きを通していちはやくそれに気付き、誰よりも先に手を
つけられる。

 挫折する人は、自分にはできない問題に、やみくもに取りかかるから
挫折する。「これはできそうもない」というものに手を出さないように
すれば、挫折するはずがない。
 だから僕に言わせれば、挫折する人は自己評価が間違っているんです。

山中 「小林・益川理論」は、4元クォークモデルでは解明できなかった
わけですが、このときは一度は挫折したというお気持ちには
ならなかったのですか?

益川 それが僕は挫折とは思わなかったの(笑)。「できる」と思って
やったことが間違いであって、できなかったこと自体は間違いではない。
「できない」ということがわかったなら、それは一つの成功例だと
考えるわけです。だから、僕は他人から見たら、「益川は
あそこで挫折したな」と思っているようなことでも自分では挫折と
実感してないんだね。それは本人の自覚の問題です。



益川 モーツァルトは「天才」ではなくて「天才的」なの。
だから嫌いなの。つまり、やりっぱなしで磨きをかけてない。
推敲していないんです。音楽家に言うと、「そんなことはない」って
言われちゃうかもしれないけど、僕にはそう聞こえる。

山中 先生のお考えになる天才というのは、思いつきだけでなく、
ちゃんと推敲もできる人ということですか。

益川 そうそう。ベートーベンもそうでしょ。非常にいいメロディーを、
ちゃんと自分で生み出していて、それをさらに推敲しているわけ。
その点、モーツァルトは自分の中に思い浮かんだメロディーの
面白さに酔っているだけ、という気がしますね。
 僕は、僕流の天才論を持っていて、天才というには、狂気性がないと
ダメだと思うの。秀才の極限としての偉人は僕は天才とは言わない。



益川 僕は、一日二食というのも決めてるの。ときどき、
女房が実家に帰ったりして二日間くらい家を空けることがあります。
僕はその間、何も食べないこともあります。でもお腹はちっとも
減らないんですよ。たぶん、一日二食だから年がら年じゅう空腹だから
慣れちゃってるんでしょうね。

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楽器を練習、しかもリハビリとして練習する上で、
挫折しないような課題を設定することはとても重要だ。
自分にできないことに手を出しちゃうと、「できない」ということが
とてもツラくなって、練習がイヤになってしまう。

実は私はモーツァルトが嫌いだ。
なんだかヨノナカでは、樹木だとか酵母菌だとかにクラシック
しかもモーツァルトを聞かせると良いとか言う。ほんとかよ。
私はモーツァルトを聴いていると、これでもかこれでもかと続く
音楽に安っぽさを感じて、頭痛までしてくるのだ。

少食に慣れると、空腹感に悩むことが無くなる。
おなかへってなにもできん。ということが無くなる。
血糖コントロールが良くなるのだろう。
これはとても重要なことだ。

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