[あらすじ] 自宅の前は人通りのほとんど無い砂利道。
そこに連日、小型犬の糞が放置される。
我が家は、塀が無い。
生垣で、門も無い。
太い桜の木に、郵便受けが寄りかかるように立ち、
そこから玄関へと、御影石が敷いてある。
ある日、目を疑った。
道から2mほど入った、御影石の上に、
例のうんちがあるのだ。
一体どういう了見なんだ飼い主!?
まさか、犬を引いたまま敷地に少し入ったのだろうか。
それか、犬をちゃんとリードで繋がずに散歩しているのだろうか。
リードに繋がず、犬の様子をちゃんと見ずに歩いているから、
うんちをしても気付かないのだろうか。
※
しばらく途絶えることもある。
しかし、続く時は数日続く。
私は毎回しゃがんでシャベルで処理する。
土の上ならまだしも、固い砂利道の上の糞は
取り除きにくい。
しゃがめばにおう。
こんなことが続いてイヤになってきたので、
門先に貼り紙をした。
「犬の糞は飼い主さんが持ち帰ってください」
「ください」なんてへりくだる必要も無いと思うのだが、
やらない人には持ち帰るのが当たり前という感覚など無いのだから、
お願いしてみる他無いだろう。
※
貼り紙はなんの効果も無かった。
※
どんなひとだろう。
想像してみた。
たぶん、年配の男性じゃないかな。
根拠を聞かれたら困るが、そう思った。
どんなひとだと思う?と老母82歳に聞いてみた。
「年寄りの男ね、70過ぎの」
母は、私から話を聞くから、私と同じ想像をするのだろうか。
※
いつも家の前を散歩する、近所のおばさんと話した。
彼女も放置糞があるのには気付いている。
「おじいさんよ」
どうやら、彼女には目星がついているらしい。
ここいらで小型犬を連れたじいさんと言えば、
私も心当たりがある。
いつだったか、門先の桃の花をほめてくれたことがあった。
桃の種をあげたこともある。
花の枝を切り分けたこともある。
その返礼がうんち?
※
ある朝、近所で容疑者の男性とすれ違った。
おはようございます。
彼は自転車で、小型犬を引っ張っている。
すれ違って100mも行かないところで、
路上にうんちが点々と落ちているのを見付けた。
ほかほかのうんちである。
疑いは濃くなったが、
現場を見るまでは、私はこの人この犬だとは決められないと思っている。
つづく
そこに連日、小型犬の糞が放置される。
我が家は、塀が無い。
生垣で、門も無い。
太い桜の木に、郵便受けが寄りかかるように立ち、
そこから玄関へと、御影石が敷いてある。
ある日、目を疑った。
道から2mほど入った、御影石の上に、
例のうんちがあるのだ。
一体どういう了見なんだ飼い主!?
まさか、犬を引いたまま敷地に少し入ったのだろうか。
それか、犬をちゃんとリードで繋がずに散歩しているのだろうか。
リードに繋がず、犬の様子をちゃんと見ずに歩いているから、
うんちをしても気付かないのだろうか。
※
しばらく途絶えることもある。
しかし、続く時は数日続く。
私は毎回しゃがんでシャベルで処理する。
土の上ならまだしも、固い砂利道の上の糞は
取り除きにくい。
しゃがめばにおう。
こんなことが続いてイヤになってきたので、
門先に貼り紙をした。
「犬の糞は飼い主さんが持ち帰ってください」
「ください」なんてへりくだる必要も無いと思うのだが、
やらない人には持ち帰るのが当たり前という感覚など無いのだから、
お願いしてみる他無いだろう。
※
貼り紙はなんの効果も無かった。
※
どんなひとだろう。
想像してみた。
たぶん、年配の男性じゃないかな。
根拠を聞かれたら困るが、そう思った。
どんなひとだと思う?と老母82歳に聞いてみた。
「年寄りの男ね、70過ぎの」
母は、私から話を聞くから、私と同じ想像をするのだろうか。
※
いつも家の前を散歩する、近所のおばさんと話した。
彼女も放置糞があるのには気付いている。
「おじいさんよ」
どうやら、彼女には目星がついているらしい。
ここいらで小型犬を連れたじいさんと言えば、
私も心当たりがある。
いつだったか、門先の桃の花をほめてくれたことがあった。
桃の種をあげたこともある。
花の枝を切り分けたこともある。
その返礼がうんち?
※
ある朝、近所で容疑者の男性とすれ違った。
おはようございます。
彼は自転車で、小型犬を引っ張っている。
すれ違って100mも行かないところで、
路上にうんちが点々と落ちているのを見付けた。
ほかほかのうんちである。
疑いは濃くなったが、
現場を見るまでは、私はこの人この犬だとは決められないと思っている。
つづく
寒いし、イヤだなあ