犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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駒を削って染める

2020年06月20日 | なりもの

[あらすじ] 複弦バリトンウクレレをハナムラ楽器で作ってもらった。
ブリッジは固定しないでね、という注文はサラリと忘れたのか、
完成品の表板にはきっちりとサドルが接着されていた。

ある日、そのサドルが剥がれてしまった。
複弦ウクレレなので、合計8本の弦が張ってある。
けっこうな張力なので、使った後は必ず弦を緩めるようにしていた。
その時は、ちょいと手抜きして太い弦2本だけしか緩めていなかったような記憶が有る。

修理してもらわなきゃならない。
と思ったが、考えてみれば、そもそも接着して欲しくなかった物が剥がれたのだから、
これでいいのだ。

ハナさんの所に持って行ったら、なんだかんだ言って
またサドルを接着してくれそうだ。
面倒だから、駒を自分で作ることにした。

駒と、弦の端っこを掛けるためのテールピースを、
何年か前に切ったツツジの枝を削って作った。
テールピースは太めの針金でエンドピンに引っ掛けた。
https://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/a24d8ff734211298eb811c1448fe2776



とりあえず作った駒は、ただの棒だ。
断面は「△」。

駒は、表板の振動を抑えてしまってはいけない。
面よりも線よりも、点で立っているほうがいい。

つまり、とりあえず作った駒は、むしろミュートしてしまっているとも言える。
(いやこれでずいぶん鳴るのだが。)

もっと接地面積を減らしたい。
かと言って、あんまり細く作ると折れてしまう。



細いけれど丈夫、というのは、構造で作れる。
太い棒よりも、断面が「エ」とか「コ」とかのほうが強いとか、
アーチとか。



色々な駒を見てみた。
三味線の駒、三線の駒、津軽三味線の駒、
琴柱(ことじ)、バイオリン類の駒、
フルアコのエレキギターのブリッジ。



形状から名前が付いているのだろうけれど、
まさに、ブリッジつまり橋なのだ。

べったりと面で付くのではなく、足2本で立つことで
弦の振動がうまく表板に伝わる。

ついでに、橋の構造について調べてみる。

デイリーポータルZの「ここはどこでしょう?」という記事が好きだ。
https://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/6a2a92c117028ea61b6796ddc2c0ee8a
お題の写真がどこなのかを当てるクイズである。

「ここどこ」の解き筋の一つとして、写り込んでいる橋から調べるという方法が有る。
そのために、橋の種類を調べたりする。
「ここどこ」ファンは、次第に橋の形式をおぼえていく。

琴柱やバイオリン類はアーチ型、
三線の駒は桁橋といったところか。
津軽三味線の駒は真ん中にも橋脚が有ったりする。

三味線をひそかに練習するための忍駒は、皮に振動を伝えないように、
橋桁がとても長く作ってある。



バイオリン類の駒には、すかし穴が有る。
あの穴も、音色に影響しているに違いない。



いろいろ試してみたいけれど、
それは、追々やっていくとして。

とりあえず、自分の名前の「ス」の字をあしらってみた。
バイオリンの駒の穴は左右対称だが、「ス」の穴は左右対称ではない。
弦の太さも対称ではないのだから、構わない気がする。
バイオリンの駒の場合、弦を乗せる側の曲線は非対称に削る。
穴も、どこにどうあけるとどんな音色になる、ということがきっと有るだろう。

全体が木地のままだと「ス」と分からないので、
橋台の部分を柿渋で染めてみた。

こんなことをしたところで、目に入るほどの部分ではない。ふん



脚の間隔よりも、弦が乗る背の部分の長さが有るような、
ラーメン橋のような構造の物も作ってみたい。
こぢんまりとしそう。

あと、竹でも作ってみたい。
三線の駒は竹製で、すぐ割れるので扱いが難しい。
細工はもっと厄介そうだ。

電動糸ノコ盤が欲しい。

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