犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
犬のこと、人の心身のこと、音楽や自作のいろいろなものについて

あるゆきずりの恋の成就

2012年02月01日 | 日々
いつものように図書館へ行った帰り、
日の暮れていく中、祇園寺の前の畑の間の道を歩いていると。

カレが向こうから来るではないか。


私はここ数年、ずっとカレのことが気になっていた。
私はカレの住む家がどこか知っている。

というのも、晴れた日にカレが庭先にいるのを見たからだ。

その日からカレのことが気になって仕方無かったのだ。

声が聞いてみたい。
話しかけたい。
でも何を話しかければ?
ただの通りかかりなのに、いきなり声をかけるなんておかしくないか?
それもひとん家の中に向かって。

その道は、ウチから駅へ行くにも郵便局へ行くにもどこへ行くにも使わない、
ふだんはちっとも通らない道。
だから、私はどこかへ行く時に、カレが庭に出ているかな?と
ちょっと期待しながらその道をわざと選ぶ。

表札は苗字だけだから、カレの名前も私は知らない。
ふだん何をしているのかも、知らない。


その、カレが、けして広くない道の、向こうから来る。


よけねば。
よけるのが当たり前だ。
狭い道、ゆずり合うものだ。

えー、でもあまりよけたくない。

「寒いね」

いきなり過ぎるな。無理無理。

しかし狭い道ですれ違いざまなら、視線が合うことだってあるよな。
ドキドキ。


???!!!

なんと、カレが私の目を見ながら、私をよけずに、まっすぐ進んで
来るではないか!?

どうしよう。
よけようか。
このままじゃ正面衝突…


けれど私はよけず、カレと面と向き合った。


カレはまっすぐ私を見上げたまま、私の脚を嗅ぐ。


「人なつっこいねー。」
連れていたおじさんが言う。

いつもと違うんですか?ウチも2匹いるからかなぁ?

「やっぱりわかるんだね。」


立ち耳で短毛、白地に焦げ茶の斑のカレ。

アゴを撫でさせてくれた…


あああっ!!!
名前聞くの忘れた!!!

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