犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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カメムシ戦争

2015年05月24日 | うつろい
老母は、戦後の食料難の際に、薯や南瓜ばかりを作って食べた経験から、
庭に作物を育てることを嫌う。
そんな母も足腰が弱って庭に出られなくなった今、
目の届かないところに野菜を作るチャンス到来。

近所の農家の直売所で苗を売っていたので、
万願寺唐辛子を植えてみた。

数日後、ドクダミと戦争中にふと見ると、
万願寺唐辛子の茎に、みっっっちりと虫が付いている。

茶色い、カメムシだ。
割に細身で、腹の縁が白と黒の縞。
毎年見かける。

茎に付いて、じっと動かない。
汁を吸っているのだ。
以前、エンドウマメを作った時も、こいつがはびこった。
豆の蔓は旺盛になっていたから良かったものの、
唐辛子の苗はまだ小さい。
放っておいたら枯らされてしまう。

ためしに、木酢液をスプレーしてみた。

二日後見ると、一本の苗は萎れかけ、
葉が萎れてきたせいで、茎にたかる虫が遠目にもよく見えるようになっていた。
木酢液はダメだ。

蚊取り線香の空き缶に、台所洗剤をといた水を用意して、
割り箸でつまんでは放り込んだ。

オエエエエ。
なんとも言えないニオイがする。
嗅ぎ慣れたカメムシの、草いきれを煮詰めたようなニオイとは
まったく異なるニオイだ。
何かに似ているが、何だかわからない。
合成の香料のような、甘いニオイ。

吐きそうなニオイに耐えながら、割り箸でつまんでは液にポイつまんではポイ。
ニオイは次第に濃くなる。
地面に落ちたものは這って逃げてゆく。それもつまんでポイ。

日本人で良かった、と思う。
器用に、箸でつまんで駆除できる。
西洋人だったら、フォーク???なんて想像すると、吐き気が増す。

(トングがおすすめです。)

溺れ死んだカメムシは、翅を開いてしまっていた。
すると、翅に隠れていた背が見えた。
赤みの濃い橙色だ。

調べてみると、ホオズキカメムシという。
体色ではなく、ホオズキを好むことからの名前のようだ。
ほかにもトウガラシ,シシトウ,アサガオ,サツマイモ,ナス科の野菜などに
付くということだ。
なるほど、万願寺唐辛子じゃ好物だろう。

鮮やかな色を見せた溺死体は不愉快だ。
あんまり多いので、数えてみた。
96体あった。



翌々日見ると、唐辛子にカメムシは一匹も付いていなかった。
またどこかからやってくるだろうと思っていたが、
どうやらこの戦争は私が勝ったようだ。

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2 コメント

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お~ (リクK)
2015-05-24 14:48:59
虫は好きでないので(大抵に人がそうですが)
おおおお~、この茎のアップ~

96体もやっつけましたか、
もちろんあなた様の勝であることは確かです。
恐れ入りました。
返信する
ほっほっほ (す~さん)
2015-05-26 04:45:22
私は虫が好きですが、ここはいたしかたなく、殺戮しました。
しかしくさかった!!!
敵とするに充分過ぎましたわ。
返信する

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