カレーが好きだ。
特に食通じみた趣味は無いので、
あすこの店が旨いとかどこが名店とか、そういうことは知らない。
地元の福祉作業所がやっている「かれーやさん」のカレーは旨い。
もう少ーーーしだけ辛くて、もう少し温度が高ければ最高だが、
それでも旨い。(それに、安い。)
以前、調布の駅前に有った丸高食堂のカレーも旨かった。
レトルトカレーの「銀座カレー」に共通する味だ。
奇しくも、調布銀座に在った。
近所の蕎麦屋、末広のカレーも旨い。
蕎麦屋でカレーを食うのは、臨席の人にご迷惑様と思うのだが、
末広に行くのは蕎麦ではなくカレーが目的だ。
なんだか分からない肉がほぐれるほど煮込まれて、独特の味である。
子どもの頃から変わらない味、つまり40年以上変わらない味なのがまたスゴい。
とまあ、こういった具合に、
自分の行動範囲から出ていない。
※
何年か前、たまーーに通る駅前商店街のカレー屋に入ってみた。
京王線、芦花公園駅。
各駅停車しか停まらない駅の商店街は、寂れている。
シャッターの閉まった店舗も多い。
黄色い四角い看板が、ただ立っている。
「カレーハウスちとせ」。
ドアを開けて店内に入って、そのにおいを嗅いだ瞬間、
こりゃ旨い、と確信した。
ちょっと黒っぽめの重たいルーであった。
あーあ。
もっと行けば良かった。
閉店してしまった。
おそらく、お母さんと娘さんだと思う。
お母さんは60代、後半だったろうか。
https://ogikubokei.blogspot.com/2022/03/0331.html?m=0
食べられないとなるとなおさら食べたくなる。
閉店して一年経つそうだ。
シャッターを開けて、中に入ってみたい。
店にはまだ、しみついたカレーの香りが残っているんじゃないだろうか。
千年続けば良かったのに。
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