犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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神代農場

2023年08月26日 | たべもののみもの
自宅の近くに、都立農業高校の農場が在る。
本キャンパスは府中駅近くなのだが、
こちらは、湧き水の谷戸を利用した、生け簀や田んぼが在るのだ。

深大寺、神代植物公園と並んで、この農場が
ここいらの自然景観の保存に一役買っている。

農場の横の道を通ると、ひんやりとした風が吹いてくる。
ホッとする。

海の近くで育った人は、潮風のにおいを嗅ぐと懐かしく感じると言うけれど、
私は、谷戸やハケで、空気の中の真水のにおいを嗅ぐ。

宅地化が進んだり、大きなマンションが建ったりして、
湧き水が随分減ってしまった。
地下水が減っているのだろう。
地下水も地盤の一部だ。
緑地の保全は、災害対策のためにもなるはずだ。



農業高校の敷地と、道路を挟んで向かい側に青渭神社がある。
あおい神社と読むけれど、
子どもの頃にはあおなみ神社と聞いていた。
単に、よそから引っ越してきた両親の読み間違いかもしれない。

渭の字は見慣れない文字だが、川の水のことを意味する。
音読みすれば「い」で、
中国の黄河の源流は「渭水(いすい)」という川だ。

府中市だったか多摩市だったか稲城市だったか忘れたが、
同じ名前の青渭神社というのがある。
こちらはあおなみ神社なんだったっけな。
まあ、探せばいくつも有る名前だろう。

鳥居の扁額には龍が浮き彫りになっている。
祀られているのは水神であろう。
ということは、農業高校の農場の敷地内の湧き水こそ、
この神社の本体なのではないか。



公園はもとより、お寺や神社の境内や、学校の敷地というものが
大いに緑地を保持してくれる。

この近くで言うと、野川を遡ると野川公園が広がっている。
その左岸に走る国分寺崖線とその上の土地には、
ICU(国際基督教大学)のキャンパスが広がっている。
この一帯にはけっこう湧き水が残っている。

都立農業高校の農場も、
大学のキャンパスほどの広さは無いけれど、
谷戸を守るために存続して欲しいものだと思う。
(保全のためにはもっと木の手入れをしたほうがいいとも思う。)



さて、水神を祀っているだろう神社と、
湧き水そのものの間に、バス通りが走っている。
中央線の三鷹や吉祥寺の駅と京王線の調布駅を結ぶ、重要な道路だ。

こんな所に道路を通すのもどうかと思うけれど、
昔の地図を見てもやっぱり道は有る。

次回、
周囲を今昔の地形図でねちねち見てみよう。

つづく
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