いつも一日には作り話を書いているが、今日は本当の話。
昨日、gooブログのシステムが不調で、投稿できなかったので、
昨日の分を一日の今日アップする次第。
そんなことも有るさ。
[あらすじ] 近所に都立農業高校の農場が在るよ。
湧き水から形成された谷戸の中に、
生け簀やわさび田や稲田が作られている。
フェンスの貼り紙に気付いたのは、今年の初め頃だったと思う。
農場の生け簀で育ったヤマメを販売するという。
生け簀が有ることは知っていた。
魚の姿も遠目に見ていたが、ヤマメだったとは。
貼り紙に書いてある日付は10月下旬だった。
ずっと気付かずに前の道を通っていたのだ。
貼り紙はA4サイズで、文字もそんなに大きくない。
気付かなかったのも無理は無いと思った。
今年は買いたいものだ。
※
ある風の強い日に、そこを通ったら、貼り紙が落ちていた。
貼り紙と言っても、紙をプラスチックのケースでパウチして、
穴を開けて、針金でフェンスに括り付けてあった、
それが外れて、地面に落っこちていた。
まあ、一年近く掲示しっぱなしだったのだから落ちもするだろう、
と思って拾って見たら、新しいものだった。
新しく掲示した際に、取り付けが甘かったのだろう。
おかげで貼り紙が新しくなったことに気付いた。
そして今年は8月25日だという。
なんと。
魚は体長25cmくらいで、
容器や保冷剤などを持参せよと書いてある。
おう!
※
ご近所おさななじみ友人Mを誘って行くことにした。
10時半から整理券配布という。
10時過ぎにのこのこと出かけ、M宅に寄って合流した。
Mは径30cmくらいのたらいを持っている。
それじゃあ跳ねて飛び出ちゃうんじゃないの?
私はバケツにザルで蓋をしてきた。
歩いて5分ほどである。
正門前には既に2人が並んでいた。
ちょうど中から生徒が3人やって来て、
「暑いので日陰でお待ちください。」と開門してくれた。
通路を進む。
右手は崖で、谷の底には流れが見える。
ひやりと風が吹く。
時間になると、整理券を持った生徒がやって来た。
2枚貰って、前進する。
眼下の谷は少し開けてきて、わさび田などが見える。
建物の玄関前で会計を済ませる。
坂を降り、階段を降り、谷戸の底に着く。
生け簀が並んでいる。
奥の生け簀のところで、数人の生徒がワイワイやっている。
生け簀からプラ舟にヤマメを上げて、
そこから希望数を配布しているようだが、
これがよく跳ねる。
Mが「やっぱりたらいじゃ出ちゃうね。」と言うので、
私のバケツに一緒に入れて貰った。
※
激しくバケツの底で跳ねている。
帰り際に、生け簀からたらいで水を掬って、バケツに入れてやった。
静まった。
飛び出ないようにそっとザルの隙間から見てみると、
しかし、もう腹が上がって横向きになっていた。
相談して、Mの家の台所で捌くことにした。
二人とも釣りをやるでもなし、川魚を捌くのは初めてのことだ。
Mは事前にインターネットで調べて、
既に串を水に浸してきたと言う。
奥多摩のマス釣り場のサイトを見て参考にした。
「なるべく生きているうちに捌きます。」なんて書いてある。
頭を鋏でブッ叩いて気絶させて処理するらしい。
南無三。うまくできるだろうか。
とかなんとか言っていたが、
いざ魚を掴んでみたら、もうすっかり動かなくなっていた。
バケツにもっとたっぷり水を入れていたら、
生かせていただろうか。
鋏を使って、肛門から腹を割く。
左右の鰓の間を繋ぐように切り、鰓からはらわたを引き出す。
説明によれば、思い切り引けば切れると書いてあるのだが、
鰓の下の所は固く繋がっているので、
2匹目からはその部分も鋏で切っておくことにした。
そして、腹腔を洗い、背骨に添った血合いも膜を破って洗い流す。
※
Mが「竹串」と言っていたのは割り箸だった。
カッターで先を削って尖らせた。
口から刺して、身をくねらせて刺し通してゆく。
皮は思いがけず丈夫だ。
ヘタクソに出来上がった。
Mは高校時代の美術の先生に、秋川に連れて行ってもらったことが有るという。
先生は適当な仕掛けで釣りを始め、釣れた釣れたと
そこいらへんの枝でグッグッと刺し、焼いてくれたそうだ。
子どもの頃からそうやって暮らしているのだから上手なのだ。
※
塩をして、最後に尾鰭によく塩を盛って、焼くべし焼くべし。
ふわっふわの身でたいそう旨かった。
5年くらい前に自分で作った皿にのせた。
昨日、gooブログのシステムが不調で、投稿できなかったので、
昨日の分を一日の今日アップする次第。
そんなことも有るさ。
[あらすじ] 近所に都立農業高校の農場が在るよ。
湧き水から形成された谷戸の中に、
生け簀やわさび田や稲田が作られている。
フェンスの貼り紙に気付いたのは、今年の初め頃だったと思う。
農場の生け簀で育ったヤマメを販売するという。
生け簀が有ることは知っていた。
魚の姿も遠目に見ていたが、ヤマメだったとは。
貼り紙に書いてある日付は10月下旬だった。
ずっと気付かずに前の道を通っていたのだ。
貼り紙はA4サイズで、文字もそんなに大きくない。
気付かなかったのも無理は無いと思った。
今年は買いたいものだ。
※
ある風の強い日に、そこを通ったら、貼り紙が落ちていた。
貼り紙と言っても、紙をプラスチックのケースでパウチして、
穴を開けて、針金でフェンスに括り付けてあった、
それが外れて、地面に落っこちていた。
まあ、一年近く掲示しっぱなしだったのだから落ちもするだろう、
と思って拾って見たら、新しいものだった。
新しく掲示した際に、取り付けが甘かったのだろう。
おかげで貼り紙が新しくなったことに気付いた。
そして今年は8月25日だという。
なんと。
魚は体長25cmくらいで、
容器や保冷剤などを持参せよと書いてある。
おう!
※
ご近所おさななじみ友人Mを誘って行くことにした。
10時半から整理券配布という。
10時過ぎにのこのこと出かけ、M宅に寄って合流した。
Mは径30cmくらいのたらいを持っている。
それじゃあ跳ねて飛び出ちゃうんじゃないの?
私はバケツにザルで蓋をしてきた。
歩いて5分ほどである。
正門前には既に2人が並んでいた。
ちょうど中から生徒が3人やって来て、
「暑いので日陰でお待ちください。」と開門してくれた。
通路を進む。
右手は崖で、谷の底には流れが見える。
ひやりと風が吹く。
時間になると、整理券を持った生徒がやって来た。
2枚貰って、前進する。
眼下の谷は少し開けてきて、わさび田などが見える。
建物の玄関前で会計を済ませる。
坂を降り、階段を降り、谷戸の底に着く。
生け簀が並んでいる。
奥の生け簀のところで、数人の生徒がワイワイやっている。
生け簀からプラ舟にヤマメを上げて、
そこから希望数を配布しているようだが、
これがよく跳ねる。
Mが「やっぱりたらいじゃ出ちゃうね。」と言うので、
私のバケツに一緒に入れて貰った。
※
激しくバケツの底で跳ねている。
帰り際に、生け簀からたらいで水を掬って、バケツに入れてやった。
静まった。
飛び出ないようにそっとザルの隙間から見てみると、
しかし、もう腹が上がって横向きになっていた。
相談して、Mの家の台所で捌くことにした。
二人とも釣りをやるでもなし、川魚を捌くのは初めてのことだ。
Mは事前にインターネットで調べて、
既に串を水に浸してきたと言う。
奥多摩のマス釣り場のサイトを見て参考にした。
「なるべく生きているうちに捌きます。」なんて書いてある。
頭を鋏でブッ叩いて気絶させて処理するらしい。
南無三。うまくできるだろうか。
とかなんとか言っていたが、
いざ魚を掴んでみたら、もうすっかり動かなくなっていた。
バケツにもっとたっぷり水を入れていたら、
生かせていただろうか。
鋏を使って、肛門から腹を割く。
左右の鰓の間を繋ぐように切り、鰓からはらわたを引き出す。
説明によれば、思い切り引けば切れると書いてあるのだが、
鰓の下の所は固く繋がっているので、
2匹目からはその部分も鋏で切っておくことにした。
そして、腹腔を洗い、背骨に添った血合いも膜を破って洗い流す。
※
Mが「竹串」と言っていたのは割り箸だった。
カッターで先を削って尖らせた。
口から刺して、身をくねらせて刺し通してゆく。
皮は思いがけず丈夫だ。
ヘタクソに出来上がった。
Mは高校時代の美術の先生に、秋川に連れて行ってもらったことが有るという。
先生は適当な仕掛けで釣りを始め、釣れた釣れたと
そこいらへんの枝でグッグッと刺し、焼いてくれたそうだ。
子どもの頃からそうやって暮らしているのだから上手なのだ。
※
塩をして、最後に尾鰭によく塩を盛って、焼くべし焼くべし。
ふわっふわの身でたいそう旨かった。
5年くらい前に自分で作った皿にのせた。
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